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4.セミ
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この能力をどう活用していこうか毎日考えていた。考えるだけで気分が高揚する。老人と会って以来、晴天が続いた。単に梅雨が明けただけなのか、それともこの高揚がもたらしているものなのかはまだ定かではない。
どちらにせよ梅雨は終わり夏を迎えたことは事実である。深く眠りについていたセミたちは、目覚まし時計のようにけたたましい音を鳴らし、1週間の生を主張していた。
「セミは1週間という限られた短い時間の中で、生命を残すという大切な仕事をしなければならない。だから、オスのセミはメスを引き寄せるために、自分の存在を示すために鳴く。」
子供の頃に読んだ昆虫図鑑にそう書いてあったのを思い出した。
それならば私は?
寿命の存在すら疑わしいこの長い時間の中で何をしたらいいのだろう。
何ができるだろう。
何もできない。
これといって取り柄もない。
生きる過程の中で、自分にしかできないと思っていたこと、実は私以外の大勢の他者もできることが分かった。失った。
でもね、もっと私をみてほしい。
私はここにいる。
私の中に眠っていたミジンコぐらいの承認欲求が、クスクスと膨らんでいくのを感じる。
この人知を超えた能力があれば、人々は私に注目し、畏敬の念を抱くだろう。
ノートパソコンを開き、動画投稿サイトを検索した。まず手始めに能力を人々に見せつける。
気がつくと承認欲求は飼い馴らせないほど大きくなっていた。
どちらにせよ梅雨は終わり夏を迎えたことは事実である。深く眠りについていたセミたちは、目覚まし時計のようにけたたましい音を鳴らし、1週間の生を主張していた。
「セミは1週間という限られた短い時間の中で、生命を残すという大切な仕事をしなければならない。だから、オスのセミはメスを引き寄せるために、自分の存在を示すために鳴く。」
子供の頃に読んだ昆虫図鑑にそう書いてあったのを思い出した。
それならば私は?
寿命の存在すら疑わしいこの長い時間の中で何をしたらいいのだろう。
何ができるだろう。
何もできない。
これといって取り柄もない。
生きる過程の中で、自分にしかできないと思っていたこと、実は私以外の大勢の他者もできることが分かった。失った。
でもね、もっと私をみてほしい。
私はここにいる。
私の中に眠っていたミジンコぐらいの承認欲求が、クスクスと膨らんでいくのを感じる。
この人知を超えた能力があれば、人々は私に注目し、畏敬の念を抱くだろう。
ノートパソコンを開き、動画投稿サイトを検索した。まず手始めに能力を人々に見せつける。
気がつくと承認欲求は飼い馴らせないほど大きくなっていた。
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