学年のマドンナの彼氏になったら大学生活も共に過ごすことになった

136君

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さあ、始めるか③

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 グループに魚の写真が届く。発泡スチロールの箱に入ってあるのは未利用魚と思わしき魚が大量だ。

『うわっ』
『すんげー量』

とかいうメッセージが飛び交っているが、次に書かれたメッセージに戦慄することになる。

『今からこれ捌ける人連絡よろ!』

蒼空からのメッセージ。内容的には何人かで捌くことになると思うけど、それでも時間がかかることは見え見えだ。それに加えて、今は1番の戦力であるよっさんが帰省中。そこそこ捌けるメンバーでやらないといけない。

 俺は横にいる桜のほうを見る。今日は2人とも車校の日で、昼を挟む日だ。昼休憩中のこの時間、昼を一緒に食べるのも1人に限られてくるわけで……

「行ってきたら?」

もちろんメッセージも見られていたのだった。

「まあ行きたい気持ちは山々やけど、今日何時に帰れるかわからんで、これ。」
「まあせやな。そん時はなんとかして帰ってきてでええやん。」
「それでもええけど、明日は……昼からか……」

色々考えれば考えるほど、捌きに行かない選択肢は減っていく。幸い、家には道具が揃っているし、行けるなぁ。

「行くかぁ」

俺は今日は帰れないと腹を括って、蒼空にメッセージを送る。すると、「包丁とあったら料理ばさみ持ってきて」とすぐに返ってきた。もう逃げられない。

 そして思いついた。これで行けば動画の素材は大量に調達できるのではないかと。俄然やる気が出てきた。

「桜」
「何?」
「帰ってきたら忙しくなるぞ。」
「それって?」

俺は笑う。我ながら悪い笑みを浮かべているのだと思う。桜も少し引いてるし、なんなら俺がこれから言うことが分かっているだろう。

 だからこそ、言葉にする。

「素材いっぱい録ってくるから、そのあとの作業は頑張ろうね!」

主人公の幼馴染的なこの発言。そんでもって語尾に『!』と『♡』をハーフアンドハーフにすることを忘れない。可愛さとかよりもキモさ重視だ。

「嫌だ」
「頑張ろうね♡」
「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ……」
「頑張ろうね!」
「嫌だ……嫌……うん」

笑顔で言い続けたら納得してくれたようで、弱々しく頷いた。俺もどうせ動画制作で寝れない日が始まりそうやし……嫌やな。

「ほんならよろしく!」

そこで俺は思考を放棄した。これ以上考えたら、後から後悔することになると思うから。
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