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銀世界③
期末試験がやってきてしまった。前期を経験してるからテストの形式とか、だいたいの難易度とかも分かっている。数学系の科目は先生が神なので、持ち込みOKとか「数学?」というルール付き。勝ったなガハハ
月曜から始まる期末試験、俺の第1科目は解析学だ。端的に言うと微分と積分さえ間違わなければいいだけ。
(こんなん簡単やーん)
発作のように、高校1年のときの化学基礎の先生のセリフが頭をよぎる。うっすらと透けているところから見える問題は、高校でやってきた問題の何倍も簡単なもの。1問だけマクローリン展開があるけど何とかなりそうだ。逆三角関数も高校時代に遊びで触れてきたものだからいける。
「(いけるな、これ。)」
「(いけるいける。)」
隣に座った雄之助と小声で話す。こいつも数Ⅲまでやってきている組だから、何とかなるだろう。それにな、県内トップクラスの高校出身やし、その実力見せてもらおうや。
そしてテスト開始。表に返して問題を解き進める。やり方が曖昧なマクローリン展開は後に置いといて、先に通常の積分と微分。形は基本的に変なのはないから、記憶を頼りに似てる形を探して、それと同じ解き方をするだけ。
10分で8問ほどあった微分積分を終わらせて、時間がかかりそうなマクローリン展開へ。ちゃんと途中式も書かないといけないっぽいから、教科書に載っているやつを参考に解いていく。
(こんなもんかな?)
答えの形としてはいい感じのが出て、それを書く。経った時間はここまでで15分ほど。30分経つまで退出できないから残り15分はもちろん……
(おやすみ……zzz)
解答用紙を裏返して、眼鏡を外して突っ伏す。この15分がいい仕事をしてくれるからな。どうせ明日の人間関係論とロシア語のためにそこそこちゃんと勉強せんとあかんし、水曜には英語も待っている。寝れる時に寝とかんと、金曜まで持たん……
「30分経ったので解き終わって退出するという人は退出してください。」
そんな声で目覚める。ぼやける視界の焦点が定まって時間を確認すると、30分を過ぎた頃。もう出れる。もちろん戻れないというデメリットつきだけど、しょーじき自信あるし。
(もうええや)
先生に解答用紙を預けて、もう一度席に戻る。とりあえず今出るのは俺だけみたいだ。
「(おい)」
筆記用具を片付け始めると隣の雄之助から小さな声で呼ばれる。絶対私語厳禁のはずだけど、この先生はおじいちゃんやしな。聞こえてなさげだ。
雄之助は問題用紙の裏側に何かを書いていく。
『log1=?』
(おいマジか……)
俺は見捨てることにした。
月曜から始まる期末試験、俺の第1科目は解析学だ。端的に言うと微分と積分さえ間違わなければいいだけ。
(こんなん簡単やーん)
発作のように、高校1年のときの化学基礎の先生のセリフが頭をよぎる。うっすらと透けているところから見える問題は、高校でやってきた問題の何倍も簡単なもの。1問だけマクローリン展開があるけど何とかなりそうだ。逆三角関数も高校時代に遊びで触れてきたものだからいける。
「(いけるな、これ。)」
「(いけるいける。)」
隣に座った雄之助と小声で話す。こいつも数Ⅲまでやってきている組だから、何とかなるだろう。それにな、県内トップクラスの高校出身やし、その実力見せてもらおうや。
そしてテスト開始。表に返して問題を解き進める。やり方が曖昧なマクローリン展開は後に置いといて、先に通常の積分と微分。形は基本的に変なのはないから、記憶を頼りに似てる形を探して、それと同じ解き方をするだけ。
10分で8問ほどあった微分積分を終わらせて、時間がかかりそうなマクローリン展開へ。ちゃんと途中式も書かないといけないっぽいから、教科書に載っているやつを参考に解いていく。
(こんなもんかな?)
答えの形としてはいい感じのが出て、それを書く。経った時間はここまでで15分ほど。30分経つまで退出できないから残り15分はもちろん……
(おやすみ……zzz)
解答用紙を裏返して、眼鏡を外して突っ伏す。この15分がいい仕事をしてくれるからな。どうせ明日の人間関係論とロシア語のためにそこそこちゃんと勉強せんとあかんし、水曜には英語も待っている。寝れる時に寝とかんと、金曜まで持たん……
「30分経ったので解き終わって退出するという人は退出してください。」
そんな声で目覚める。ぼやける視界の焦点が定まって時間を確認すると、30分を過ぎた頃。もう出れる。もちろん戻れないというデメリットつきだけど、しょーじき自信あるし。
(もうええや)
先生に解答用紙を預けて、もう一度席に戻る。とりあえず今出るのは俺だけみたいだ。
「(おい)」
筆記用具を片付け始めると隣の雄之助から小さな声で呼ばれる。絶対私語厳禁のはずだけど、この先生はおじいちゃんやしな。聞こえてなさげだ。
雄之助は問題用紙の裏側に何かを書いていく。
『log1=?』
(おいマジか……)
俺は見捨てることにした。
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