学年のマドンナの彼氏になったら大学生活も共に過ごすことになった

136君

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そうだ、福井に行こう!④

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「あー疲れた。」
「お疲れさん。」

駅前にある足湯に浸かりながら私はくでーっとする。本当にひい君の作ったプランは運動不足の私たちにはキツかった。

 東尋坊のあと、まさかのその奥にある雄島まで行くことに。東尋坊まででもギリギリだったのに、さらにそれよりも長い距離を歩かないといけなくなるなんて。

「マジでひい君さ、私の体力のなさ分かってるやろ?」
「うん。分かっててこのプランにした。」
「ガチ最悪。普通に死ぬか思ったで。」

ひい君は笑っているけど普通にしんどかった。まあ、それ以上の景色を見ることはできたけど。

「んで、晩ご飯はそこの横丁やんな?」
「一応そのつもり。他食べたいとこあったら別にええけど。」

みんなもう歩きたくないので、すぐそこにあるあわら横丁で食べることに。けど、お目当ての店は6時に開くからそれまではここで時間を潰そう。

 夕陽が中に差し込んできて、オレンジ色に染まっている。お湯で反射する光はまるで夜空のよう。程よい温もりと少しの騒がしさが心地いい。

 カップルはカップルで、それぞれいちゃつきながら入っていて、私だけが1人。ひい君の隣に座ってはいるけど、ひい君は桜と喋っているから、実際ひとりぼっち。望んだ関係ではあるけど、少しだけ不満なところはある。

(別にもうちょっと構ってくれてもええやん)

それが出来ないにしても、心がどうしてもそれを望んでしまう。

 ちょいちょいとひい君の服を引っ張ってみる。

「どした?」
「ん?そういや部屋割りどうなってるんかなって。」

別にそんな理由ではない。でも、それらしい理由をつける。我ながら何やってるんだって感じだけど、今はこれしか方法がない。

「一応男女で別れるって感じやけど、それでええよな?」
「もちろん。やけど、寝る前はどっちかの部屋に集まらへん?みんなで喋りたいし。」
「そうやな。んじゃ、温泉後は男子部屋ってしとくか。」

少しでも長く一緒にいたいから、少しでも長く喋っていたいから。私は私のためにそう提案しただけなのに、ひい君はその裏を読まずに肯定してくれる。もしかしたら見て見ぬふりしてるだけなのかもしれない。

 本当にずるいと思う。私って本当に。

「おっ、もう6時やん。みんな行こーぜ。」

時間に気づいた奏が立ち上がる。私たちもお湯から足を出して、タオルで拭いて、靴を履いた。

 晩ご飯は横丁の中にあるラーメン屋。そこのチャーシュー丼だ。男子陣は少し高めのまかない丼にしていて、みんなノンアルのチューハイを頼んでいる。

「んじゃ、乾杯!」
『カンパーイ!』

コの字に机を囲んだ私たちはグラスを突き合わせて、改めて再会を祝った。これでいいんだと信じて。
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