学年のマドンナの彼氏になったら大学生活も共に過ごすことになった

136君

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そうだ、福井に行こう!⑥

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「桜。」
「ん?んぐ!」

久志に呼ばれてそっちの方を見ると口の中になにかが押し込まれる。口の中でとろける甘さとサクッとした食感。

「甘っ!」
「やんな。ほら見てみい、きい。やっぱ甘いって。」
「これぐらい甘いに入らんて。ほどよい甘さって感じやん。」

くどくはない甘さだけど、甘いのが少し苦手になってしまった私にはちょっときつい甘さ。きいにとっちゃちょうどいいかもしれないが、私にとっては…

「まさかやけど、きい、こんなんばっか食ってるんちゃうよな?」
「えっと…さ、桜?怖いよ?」
「ん?何もきいがさ、太ってええんやったらええで。どうせ運動もしてへんやろうし。」
「うっ、ごめんなさい。」

やっぱりかと思いつつ、また1粒。

「そんなこと言いながら桜も食ってるやん。」
「私はええねん。普段はこういうの食べてないし、運動もちゃんとしてるから。」

さすがに甘いとは思うけど、苦手な甘さではないからいい。そう思いながら松乃露を食べる。

 2日目は朝食のあと、食べ歩きからスタート。駅前の温泉街をぶらぶらしながら目に付いたものを食べていく。けど、有馬ほどそういう店が多くないから基本的に喋っている時間の方が長い。

「一本義か。持って帰ったら喜ばれるやろうけど。」
「諦めな、カレン。無理や。」
「やんな~。お酒も18からに引き下げてくれたら良かったのに。」

カレンが酒店の前で立ち止まるけど、音羽がずるずると引っ張っていく。「あ~!やめてーさ!」とか言っているけど、音羽のことだ。絶対聞き入れない。

「奏、あーん♡」
「そういうの別にええて。」
「あ?可愛い彼女からのあーん♡やぞ受け取れや。」
「いつもとテンションちゃうからキモイねん。」
「あ?」
「あ?」

この2人もいつも通りバカップル。2人とも割と目立つから勘弁して欲しいけど、あまり人がいないので安心だ。

 そんで久志は…

「桜、そんな甘くなさそうなんあったぞ。」

私の隣で歩きながら、松乃露をパクパクと食べている。私と同じで甘いのが苦手なはずなのに。

「久志もようそんなペースで食べれるな。」
「桜、こういうのちょっと苦手やろ?きいも飽きたみたいやから俺が食わんともったいないし。こういうのはぱっぱと食べんと、あとからくどくなってくるからな。」

少し無理してそうな笑みを浮かべる。そんな顔を見せられちゃ、私も。

「食べんの?」
「久志ばっか無理させてられへんし。それよりそんな甘くなさそうなやつって?」
「あぁ、そっちに見える『どんりん』ってやつ。フルーツ最中やねんて。」
「へぇー。少なくともこれよりは甘くなさそうやな。」
「せやな。」

私たちはこんな感じで電車が来るまでの時間を過ごす。若干太るなと思ったのはここだけの話だ。
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