学年のマドンナの彼氏になったら大学生活も共に過ごすことになった

136君

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海を浴びて⑤

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「開けるか。」
「そうだな。開けよう。」
「はい、200円。これで食わしてくれ。」
「ええよ。」

研修2日目の昼は、大学のキャンパスで弁当。そして、弁当の他は何を食べてもいい。

 ということで、三方で福井出身の小野寺雄之助が買ったフナの缶詰を開けることになった。もちろん高級品だからお金は出し合う形だ。

「まずはどっちにする?」
「水煮やろ。」

いつものように揃ったメンツ。航生と夕陽こと脇田夕陽、ゆーまこと伊藤優真、そして俺と雄之助で高級感溢れる缶詰を囲む。ゴクリと唾を飲み込んで、水煮の蓋を開けた。

 弁当のガラの上に取り出して、それを小さく分けて、全員1切れずつ取る。

『せーの!』

そして一斉に口の中に入れた。広がるのは野山の香り。独特のクセになる臭みが鼻の奥にトンときて、めちゃくちゃ美味い。

「うまっ!」
「臭みとかあんまり気にならんな。」
「これは焼酎とかだな。」

若干一名変な話をしているがそれは置いといて。

「これを高校生が作ったん?」

驚くべきことは、この缶詰を開発したのが若狭高校の高校生ということだ。正直、信じられないほど美味い。

「それな。高校生がこんな美味いもん作るとか信じれないんだけど。」
「臭み抜きもバッチリだし、何より身がホロホロ。そこら辺の缶詰よりは美味いな。」

口に運びながらそんなことを話す。すると、ついにあれが出てきた。

『卵巣だな。』

さっきまでの身とは明らかに違う、つぶつぶの塊。どこからどう見ても卵巣だ。

 全員分切り分けて、そしてまた一斉に口へ運ぶ。

『美味っ!』

それ以外の感想が出てこないほど美味い。というか、説明ができない感じの美味さだ。でも、脳はしっかりと「美味い」って言ってる。

「やばい、さらに酒が欲しくなってきた。」
「うわぁ、麦持ってきて欲しい!」

酒の要望が広がっているが、まあ無理もない。だって、絶対に合うから。

 そして、水煮缶を食べ終わったら次は味付けだ。さっき食べたので、美味いことはもう判明している。水煮から味付けに変わって、どうなるかが楽しみなところだ。

 また弁当のガラの上に開けて、切り分ける。味付けだから当たり前だが、茶色い。

『せーの!』

また一斉に口の中に放り込む。すると、さっきまでとは違った味が口の中に広がった。

「野山の匂いが若干薄なった。」
「醤油と生姜でマジで美味なってる!」
「臭みisどこ?」
「水煮だったら残ってた臭みがなくなってる!マジで美味い!」

全員で興奮して、1口また1口と口の中へ。マジで美味い。

「これは日本酒だなぁ」

雄之助がそう呟く。手元にはもちろん卵巣が。

「おいおい待てコラ!」
「先に食べるんじゃねぇよ!」

ガラの上に乗った卵巣を1口。そして全員で呟いた。

『黒龍ほしいなぁ』
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