学年のマドンナの彼氏になったら大学生活も共に過ごすことになった

136君

文字の大きさ
53 / 170
figure1

30:00①

しおりを挟む
 6月も真ん中くらい。この時期になると多くなるのは中間試験だ。先生たちからしたら、学期末だけにしたら、もしかしたらコケるかもしれないからと救済措置みたいなイメージを抱いているみたいだが、高校時代の予備知識がない科目のテストは、はっきり言って地獄だ。

「寝ーへんの?」
「寝られへん。今のまんまやったら普通に単位落としかねん。」

日付もとっくの昔に変わった午前2時。トイレに行くために起きてきた桜に話しかけられる。桜は眠い目を擦りながら、7分目くらいまで水を注いだコップを持ちながら、俺の見ていふPCの画面と、手元に散らばっているルーズリーフに目を落とす。まるで殴り書きのように書かれたそれは、まとめノートの意味を成しているものと、本当にメモ書きのようなもの。

「限界やん。」
「そんなんとっくに知っとる。やけど、ホンマにこれくらいやらんと不可なるからな。」

目頭を押さえて、眠くなった目をもう一度覚醒させるように、軽めの刺激を与える。もう何回これをしてきただろうか。コーヒーの苦味もだんだんと分からなくなってきたし、あとは気力でこの後に待っているおかしくなってきた時間を待つだけだ。

「まあ、寝ーへんのは好きにしてくれたらいいけど、体調崩して、そんな久志の面倒みるのは私やからな。」
「分かってる。それはないようにする。」

ぶっきらぼうにそんな返事をすると、ため息を一つして寝室に戻って行った。

 ちょっと流石に態度が悪かったなと後悔しつつ、今追いかけても機嫌を損ねるだけだと思ってまたPCに向き直った。

 何時間が経っただろうか。もはや眠気とかも通り越して、体のだるさもどこかに飛んでいった。窓の外は少しずつ明るくなり始め、新たな1日の始まりを告げる鳥のさえずりが聞こえてくる。

「4時か…」

吐き捨てるように口から出た言葉にはなんの気力も宿っていない。さすがに頭がパンクしそうだ。1度休憩を挟もうと立ち上がって、冷蔵庫に何かないか見に行こうか。

「あっ」

冷蔵庫の扉を開けて中身を覗いてみたら、不自然に置かれたチョコレートが。たしか、これは桜が部屋で食べる用に買っていたものだ。きっと、こんな状況になるだろうと見越した桜が置いてくれたのだろう。

(ありがとう)

心の中でそう呟きながら、コーヒーの準備を始めて、口の中にチョコレートを入れた。ほんのりと甘いけど、少しビターな味は徹夜した俺を少しだけ慰めてくれているような気がした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

処理中です...