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人妻の名和志穂は撮影された映像を見る

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 名和志穂は夫の佐藤一郎の部屋にノックして入る。
 夫は今、自宅で仕事中だ。

 夫の部屋はたくさん大きいモニターが置いてある。
 パソコンも数台。

 志穂にはよくわからない仕事をしている。
 夫は株のデイトレーダーでもあるらしいんだけど。

 しかし、志穂の関心は株ではない。
 気になっているのは今まで撮影された志穂の画像や動画のこと。

 夫の趣味は志穂を撮影すること。
 愛する志穂のきれいな顔や身体を記録したいとのこと。

 撮影されたと言っても無理矢理ではない。
 志穂自身も喜んで撮影してもらった。

 撮影されるのって、気持ちがいいわ。
 撮影されていると男の人に支配されていく気分になるの。
 女ってそんな生き物よ。

 ただ、それがネットで拡散とかなったらどうしようと不安にもなった。
 
「あの、一郎さん、ご質問があるのですが」
「なんだい、志穂」

 志穂は顔を赤らめて聞く。

「あの、例の私を撮影した画像や動画って、その大丈夫なんでしょうか。私、あまりインターネットとかに詳しくないんですけど」
「大丈夫だよ、その隅っこにあるノートパソコンに全部保存してあるんだけど、そのパソコンはネットにはつないでないから」

 そうなのか、少し志穂は安心した。
 そして、一郎が言った。

「見てみる、志穂」

 志穂はまた顔を赤くして言った。

「はい……ちょっと見てみたいです……」

 一郎に教えてもらい自分の画像や動画を見る。
 一郎は仕事に戻ってしまった。

 志穂は画像や動画に映っている自分を見る。
 きれいだわ。

 自分の姿態を見て、陶酔する志穂。

 ちょっと自己愛入っていて気持ち悪いかしら。
 けど、女性の身体は美しいわ。

 一郎さんと愛し合っている画像や動画も見る。
 ちょっと恥ずかしいな。

 ああ、けど、これは愛の行為よね。
 愛しているからこんな姿を撮られても平気なんだわ。

 今夜もたくさん愛してもらおうかしら。
 一郎さんに抱かれたい。
 愛されたい。

 気が付くと背後に一郎が立っていた。

「どう、志穂、自分で見て」
「えっと、その、あの、きれいでした……きれいに撮ってくれてありがとうございます」

 すると、後ろから一郎が志穂を抱きしめて囁く。

「本当は興奮してたんじゃないの」
「ああん、そんな、虐めないで……」

 本当は興奮していた志穂。
 そして、虐めてほしいとも思った。

「じゃあ、寝室へ行こうか」

 腕を引っ張られ、一郎に寝室へ連れ込まれる志穂。

「あ、いや……」

 いやと言いながら、今から一郎にされることに身体を熱くさせてしまう志穂であった。

〔END〕
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