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第19話:佐藤さんのEDがバラされる
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さて、数日の間、私が悩んでいると東尋坊様に応接室へ呼ばれた。何だろうと行くと、五郎様もソファに座って難しい顔をされている。実は気の弱い私は突然の解雇宣告でもされるのではとビクビクしている。
「ああ、神崎さん、座ってくれるかね」
「はい」
執事の東尋坊さんに言われてジャージ姿でソファに座る私。この素敵な応接室で五郎様がいきなり襲いかかってくれればいいのになあとか、SMしてくれないかなあとかしょうもない妄想をしていると五郎様にA4サイズの紙を見せられた。
『佐藤次郎はED!』ってデカい字で印刷されていて、後、私と佐藤さんがラブホテルから出る写真、おまけにURLが書いてある。そこにアクセスすると私と佐藤さんのラブホテルでのやり取りが聞けるの。音声だけですけど。佐藤さんがEDになってうまくいかないところがバッチリ聞こえてくるのよ。
「な、なんですか、これ」
「僕の大学でバラまかれてさあ。それで、佐藤はショックで大学に来なくなったんだ」
えー、知らないわよ。
えー、どうなってんの。
「その紙の裏を見てよ」
「はい」
私はその紙を裏返す。すると、私の大きいアップの顔写真。そして、自己紹介の文章。白田家で働いていること。自分はSMが好きな変態女って書いてある。そして、EDなんて大嫌いとかなんとか。
「君がこのチラシをバラまいて、佐藤を虐めたってことになってるんだ」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。五郎様。そんなことするわけないじゃないですか。信じてくださいよ、お願いです」
「信じるよ」
「あれ、信じてくれるんですか」
「神崎さんは確かに超変態だけど、こんな意地悪する人じゃないでしょ」
超変態って、五郎様はやはり私のことを変態認定しているわね。まあ、今までの私の言論、行動からすれば当たり前かもしれないけどね。でも、ああ、私のことを信じて下さるのね、また、私の胸がときめくの。
「だいたい、自分のことを変態だなんて書いてチラシをばら撒くわけないよね。いくらSM好きでも」
「そうですよ。でも、じゃあ、一体誰がこんなことするんですかね」
うーんと首を捻る五郎様。
「神崎さん、誰かに恨まれてないかな。こういう事をしたってことでこの家をクビになることを期待している人じゃないかな」
「それは五郎様じゃないですか、一番、私を追い出したくて仕方が無いんじゃないですか」
「おいおい、ちょっと待ってくれよ、僕はそんなことしないよ。それに佐藤も巻き込んじゃったしね。それにしても、神崎さんは佐藤と付き合ってたのか」
「あの、契約違反ですがいいでしょうか」
「契約って、そもそも公序良俗違反だし、それに誰と付き合ってもいいって前にいったじゃないか。それにしても、誰かなあ、こんなことするのは。サークル活動もストップしちゃったよ」
確かに、五郎様は文芸部の責任者。サークル活動に支障をきたすことはしないでしょうね、そもそもやさしい人だからなあ。本来なら、私なんてとっくの昔にこの家から放り出されてもおかしくはないし。
「そうですよね、五郎様は優しいですもんね。あれ、ところで五郎様もこの音声を聞いたんですか」
「うん、一応ね」
ああ、私と佐藤さんのベッドでの行為を五郎様は聞いたんだわ、ほんの数分で終わっちゃったけどね。でも、それだけで恥ずかしいけど、その恥ずかしさに私は興奮する、羞恥プレイね。おっと、そんなこと考えている場合じゃないわね。
「正直、やだなあと思って聞いたんだけど、意外だったのは、神崎さん、SMはしないんだね」
「はあ、佐藤さん、初めてだったようなんで……」
まあ、いずれは神聖なるSMの世界へと佐藤さんを引きずり込むつもりだったんだけどね。
そして、私は東尋坊様に言った。
「すると、まさか東尋坊様が」
「わしはこんなことするわけないよ、疲れちゃってね。腰が痛くて」
確かにお年を召して、こんな盗聴とか出来そうもないわね。
「結局、佐藤は学校を出てこなくなっちゃったんだよなあ、困ったなあ」
EDくらい大したことないじゃないの、次回、頑張ればいいのよって思うけど、それ私だけかな。
「あの、大学当局はどうしてるんですか」
「うん、一応、調べてるらしいね。僕も事情を聞かれたよ。神崎さんの事も聞かれたけど、普通の女性だと言っておいた。ただのお手伝いさんだって」
ああ、やっぱり優しい五郎様。かばってくれてって、ああん、やっぱり私は五郎様のことが好きだわ。でも、実際、私は何もしてないわ。誰かしら、こんなことをする人は。
佐藤さんにメールしても帰ってこない。私があのチラシをまいたって、思ってるのかしら。それとも私のSM趣味を知って嫌いになったとか。ありうるなあ。ああ、せっかく輝かしいSMの世界に引きずり込んでやるつもりだったのに。
……………………………………………………
後日、あっさりと犯人は見つかった。文芸サークルのメンバー、中山さん。この前、喫茶店でお話した人ね。どうやら、五郎様と私が付き合っていると本気で思ってしまったみたいね。あの時、五郎様のこと聞かれて顔を赤らめてしまったものねえ、私。疑われても仕方が無いわ。実際はトイレで慰めたりしたことに恥ずかしくなって顔が赤くなってしまったんだけど。
ちなみに私が長々とトイレでしている間に、私のカバンに盗聴器をしかけたらしいの。以前から準備してたみたいね。無線で聞くことが出来るみたい。私が佐藤さんと付き合っているのを知り、また、普段、私がSM動画とか見ているのを聞いちゃったみたいね。それで、あの変なチラシを作って、白田家から私をクビにして追い出そうとしたらしい。ああ、恋愛は恐ろしいわ。嫉妬に狂って、天下のT大学生がこんなことするなんて。
嫉妬するよりSMしなさいよって言いたくなったわ。
「ああ、神崎さん、座ってくれるかね」
「はい」
執事の東尋坊さんに言われてジャージ姿でソファに座る私。この素敵な応接室で五郎様がいきなり襲いかかってくれればいいのになあとか、SMしてくれないかなあとかしょうもない妄想をしていると五郎様にA4サイズの紙を見せられた。
『佐藤次郎はED!』ってデカい字で印刷されていて、後、私と佐藤さんがラブホテルから出る写真、おまけにURLが書いてある。そこにアクセスすると私と佐藤さんのラブホテルでのやり取りが聞けるの。音声だけですけど。佐藤さんがEDになってうまくいかないところがバッチリ聞こえてくるのよ。
「な、なんですか、これ」
「僕の大学でバラまかれてさあ。それで、佐藤はショックで大学に来なくなったんだ」
えー、知らないわよ。
えー、どうなってんの。
「その紙の裏を見てよ」
「はい」
私はその紙を裏返す。すると、私の大きいアップの顔写真。そして、自己紹介の文章。白田家で働いていること。自分はSMが好きな変態女って書いてある。そして、EDなんて大嫌いとかなんとか。
「君がこのチラシをバラまいて、佐藤を虐めたってことになってるんだ」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。五郎様。そんなことするわけないじゃないですか。信じてくださいよ、お願いです」
「信じるよ」
「あれ、信じてくれるんですか」
「神崎さんは確かに超変態だけど、こんな意地悪する人じゃないでしょ」
超変態って、五郎様はやはり私のことを変態認定しているわね。まあ、今までの私の言論、行動からすれば当たり前かもしれないけどね。でも、ああ、私のことを信じて下さるのね、また、私の胸がときめくの。
「だいたい、自分のことを変態だなんて書いてチラシをばら撒くわけないよね。いくらSM好きでも」
「そうですよ。でも、じゃあ、一体誰がこんなことするんですかね」
うーんと首を捻る五郎様。
「神崎さん、誰かに恨まれてないかな。こういう事をしたってことでこの家をクビになることを期待している人じゃないかな」
「それは五郎様じゃないですか、一番、私を追い出したくて仕方が無いんじゃないですか」
「おいおい、ちょっと待ってくれよ、僕はそんなことしないよ。それに佐藤も巻き込んじゃったしね。それにしても、神崎さんは佐藤と付き合ってたのか」
「あの、契約違反ですがいいでしょうか」
「契約って、そもそも公序良俗違反だし、それに誰と付き合ってもいいって前にいったじゃないか。それにしても、誰かなあ、こんなことするのは。サークル活動もストップしちゃったよ」
確かに、五郎様は文芸部の責任者。サークル活動に支障をきたすことはしないでしょうね、そもそもやさしい人だからなあ。本来なら、私なんてとっくの昔にこの家から放り出されてもおかしくはないし。
「そうですよね、五郎様は優しいですもんね。あれ、ところで五郎様もこの音声を聞いたんですか」
「うん、一応ね」
ああ、私と佐藤さんのベッドでの行為を五郎様は聞いたんだわ、ほんの数分で終わっちゃったけどね。でも、それだけで恥ずかしいけど、その恥ずかしさに私は興奮する、羞恥プレイね。おっと、そんなこと考えている場合じゃないわね。
「正直、やだなあと思って聞いたんだけど、意外だったのは、神崎さん、SMはしないんだね」
「はあ、佐藤さん、初めてだったようなんで……」
まあ、いずれは神聖なるSMの世界へと佐藤さんを引きずり込むつもりだったんだけどね。
そして、私は東尋坊様に言った。
「すると、まさか東尋坊様が」
「わしはこんなことするわけないよ、疲れちゃってね。腰が痛くて」
確かにお年を召して、こんな盗聴とか出来そうもないわね。
「結局、佐藤は学校を出てこなくなっちゃったんだよなあ、困ったなあ」
EDくらい大したことないじゃないの、次回、頑張ればいいのよって思うけど、それ私だけかな。
「あの、大学当局はどうしてるんですか」
「うん、一応、調べてるらしいね。僕も事情を聞かれたよ。神崎さんの事も聞かれたけど、普通の女性だと言っておいた。ただのお手伝いさんだって」
ああ、やっぱり優しい五郎様。かばってくれてって、ああん、やっぱり私は五郎様のことが好きだわ。でも、実際、私は何もしてないわ。誰かしら、こんなことをする人は。
佐藤さんにメールしても帰ってこない。私があのチラシをまいたって、思ってるのかしら。それとも私のSM趣味を知って嫌いになったとか。ありうるなあ。ああ、せっかく輝かしいSMの世界に引きずり込んでやるつもりだったのに。
……………………………………………………
後日、あっさりと犯人は見つかった。文芸サークルのメンバー、中山さん。この前、喫茶店でお話した人ね。どうやら、五郎様と私が付き合っていると本気で思ってしまったみたいね。あの時、五郎様のこと聞かれて顔を赤らめてしまったものねえ、私。疑われても仕方が無いわ。実際はトイレで慰めたりしたことに恥ずかしくなって顔が赤くなってしまったんだけど。
ちなみに私が長々とトイレでしている間に、私のカバンに盗聴器をしかけたらしいの。以前から準備してたみたいね。無線で聞くことが出来るみたい。私が佐藤さんと付き合っているのを知り、また、普段、私がSM動画とか見ているのを聞いちゃったみたいね。それで、あの変なチラシを作って、白田家から私をクビにして追い出そうとしたらしい。ああ、恋愛は恐ろしいわ。嫉妬に狂って、天下のT大学生がこんなことするなんて。
嫉妬するよりSMしなさいよって言いたくなったわ。
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