2 / 2
平等
しおりを挟む
正直言おう、俺は天才だ。何をやらせても直ぐにできるし、学力もトップ。運動もできて、できないことなんてないくらいだ。
いきなり何を言い出すんだ、と思ったかもしれない。自慢かよ、と。いや、そうじゃないんだ。だからこそ困ってることがある。
人の気持ちがわからないのだ。だから俺は、君に近づいた。何も出来ない、教室の隅っこにいるような、そんな平凡な君に。
僕は平凡だ。なにか取り柄がある訳でもなく、かと言って、いわゆるカースト最下位レベル程には悪くない。
でも、僕は何も興味が無い。上に行こうなんて思ってない。悪く言えば向上心がない、よく言えば……無謀な挑戦はしない。それでいいと僕は思っている。けど彼は違った。そんな僕に近づいてきたのだ……天才は。
「君、名前はなんて言う?」
彼は聞いてきた。僕は一応同じクラスなんだけど、天才である彼には、興味のないモブって感じで、覚える価値もなかったようだ。でも、だからこそ今ここで聞いたことに違和感を覚えた。
「ゆうた……だけど……」
僕は答えた。訝しげな表情で。
「ふむ、ではゆうた。俺の友達にならないか?」
……は?
言いたいことがよく分からない。
すると彼は続けて言った。
「いやなに、俺は天才だからな。凡人の気持ちがわからんのだ」
その時僕は思った。そうか、と。
天才は天才なりに、悩んでるんだ、と。彼が何も悩まず、楽に生きてると思っていた。僕は、僕が恥ずかしくなった。
彼だって……人間なんだ。
そして僕は言った。
「いいよ。友達になろう。君は君らしく、僕は僕らしく」
そう、僕らは等しく人間なのだ。同じく悩んで、同じく友達を作りたいと思う。それでいいのだ。
僕達は、人間は、それでいい。深く考える必要なんてない。共に悩み、共に生きていくのが、人間だ。
それから僕等は、笑いながら言った。
「「これからもよろしく!!!」」
と。
いきなり何を言い出すんだ、と思ったかもしれない。自慢かよ、と。いや、そうじゃないんだ。だからこそ困ってることがある。
人の気持ちがわからないのだ。だから俺は、君に近づいた。何も出来ない、教室の隅っこにいるような、そんな平凡な君に。
僕は平凡だ。なにか取り柄がある訳でもなく、かと言って、いわゆるカースト最下位レベル程には悪くない。
でも、僕は何も興味が無い。上に行こうなんて思ってない。悪く言えば向上心がない、よく言えば……無謀な挑戦はしない。それでいいと僕は思っている。けど彼は違った。そんな僕に近づいてきたのだ……天才は。
「君、名前はなんて言う?」
彼は聞いてきた。僕は一応同じクラスなんだけど、天才である彼には、興味のないモブって感じで、覚える価値もなかったようだ。でも、だからこそ今ここで聞いたことに違和感を覚えた。
「ゆうた……だけど……」
僕は答えた。訝しげな表情で。
「ふむ、ではゆうた。俺の友達にならないか?」
……は?
言いたいことがよく分からない。
すると彼は続けて言った。
「いやなに、俺は天才だからな。凡人の気持ちがわからんのだ」
その時僕は思った。そうか、と。
天才は天才なりに、悩んでるんだ、と。彼が何も悩まず、楽に生きてると思っていた。僕は、僕が恥ずかしくなった。
彼だって……人間なんだ。
そして僕は言った。
「いいよ。友達になろう。君は君らしく、僕は僕らしく」
そう、僕らは等しく人間なのだ。同じく悩んで、同じく友達を作りたいと思う。それでいいのだ。
僕達は、人間は、それでいい。深く考える必要なんてない。共に悩み、共に生きていくのが、人間だ。
それから僕等は、笑いながら言った。
「「これからもよろしく!!!」」
と。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる