あの日の情事を振り返る(ゲイ体験談)

motoi

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ミストサウナにて(2)

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 やはり股間は勃起している。すぐ近くにそれがある。釘付けだった。
 男の人の顔を見る。この距離では、ミストも意味を為さない。顔がはっきりと見えた。
 やっぱりかっこいい……。
 男の人も俺を見ている。僕は恥ずかしくて、視線を落とした。そこには依然として男の人の陰茎が屹立している。

「興味ある?」

 ぼそりと、そう聞かれた。
 僕は黙って、こくりと頷いた。

「触っていいよ」

 恐る恐る、男の人のイチモツに手を伸ばした。そして、その肉棒を握った。
 自分のものよりも格段に大きかった。

 すげー本物だ……。

 その大きさを確かめるように数回、手を上下に動かす。

「俺も触っていい?」

 そう聞かれ、自分のものも勃起しているのに気づいた。
 僕はまた、ひとつ頷く。
 男の人は優しく、僕のイチモツに手を添えた。

 しばらく、お互いのものを扱きあった。僕は人から扱かれるのも初めてだった。果ててしまいそうな兆しがみえると、ちょうどよいところで男の人は手を止めてくれた。
 僕は息を荒げながら、男の人のものを扱いていた。

「舐めるのと、舐められるの、どっちがしたい?」

 そう訊かれ、僕は少し考えてから、「舐めたいです……」と答えた。
 
 上体を曲げ、男の人のイチモツに顔を近づける。舌を出し、ぺろりと舐めた。
 思っていたより、苦い味がした。表面はつるりとしている。
 何度も想像したものが、実感を持って目の前にある。二度、三度、キャンディーのように舐める。僕のイチモツははち切れないばかりにビンビンになっていった。
 
 そして、ついにとばかりに口を丸く開け、そのものを咥えた。
 太さは想像以上で、顎が外れそうなほどだった。唇を窄ませた状態で、頭を前後に動かす。何度も動画で見て、憧れていた行為だった。
 実際にやってみると息をするのも難しく、割と余裕がない。
 男の人は僕の頭を撫でた。

「いいよ。上手だよ」

 ミスト空間というのも相まって、どこか夢を見ているような浮遊感があった。

 肉棒をしゃぶり、球を舐め、そして自然の流れで相手の乳首を舐めた。
 その人の乳首はきれいなピンク色をしていた。真ん中の突起を舌先でくすぐる。

「んっ……気持ちいい……」

 素直に感じてくれて、嬉しくて、僕は知っている限りをつくして乳首を舐める。
 右を入念に舐め、左も入念に舐める。
 鎖骨を舐め、首を舐め、唇に触れた。
 口を開け、お互いの舌を絡ませ合った。苦い、煙草の味がした。

「膝の上に乗って」

 そう促され、素直に男の人の膝の上にのった。
 その人は、器用に二つの陰茎を重ね、右手で扱いた。左手で僕のお尻を持ち、支えてくれる。僕は相手の乳首を触っていた。

 お尻を持っていた男の人の左手が、徐々に内側に入っていき、指先が僕の穴に触れた。

「もっと気持ちいいところ、知ってる?」

 相手の指は、ぐいぐいと僕の尻の穴に食い込んできた。

「ここを使うと、気持ちいいんだよ」

 そうしてキスをしながら、男の人は僕のお尻に指をゆっくりと入れていった。
 指が一本、奥まで入った。

 初めてなうえに、ローションも塗っていない。キュウキュウと僕のケツは指を締め付けた。

「さすがにきついね」

 指の先を動かして、奥を刺激される。気持ちいいとは違ったけど、エッチなことをされているという雰囲気にやられた。
 陰茎をこすられ、お尻をいじられ、キスをして、僕はもう限界だった。

「もういきそう?」
「……はい」
「一緒にいこう」

 そうしてお互いほぼ同時に、射精した。

 それから、二人で身体を洗い流し、風呂場から出た。
 脱衣所で服を着替えていると、男の人に

「俺の部屋で続きをしないか?」
と言われた。

 僕は断った。
「部屋でお父さんが待ってるから……」

 それを聞くと、男の人はちょっと驚いて、「そっか」といい、そそくさと脱衣所を出て行ってしまった。

 部屋に戻ったら、父親に「ずいぶん長風呂してたね」と驚かれた。
 僕はまだ夢見心地な頭のなかで、「まあね」と返事をした。
 ちょっとだけ、大人に近づいたような気がした。
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