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変な男の人たち
41才独身 その3
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私は本当に小林が鬱陶しく、大嫌いであった。
だから当然態度に出た。
小林と目も合わせず、最小限しか口をきかず、小林がいれば避けた。
さすがに小林はそれに気付いたらしい。
職場で一番仲のいい松下さんという40代の女の人がいた。その人からある日
「実はね、この前小林さんに待ち伏せされてさ。仕事終わったら外で待ってたのよ。それで、あなたのことで相談があるって」
と言われたのだ。なんでも小林が松下さんに、私が最近冷たい、何か自分の事を言ってないかと相談されたのだそうだ。松下さんは、何も言っていないし何も知らない、と答えたらしいが、小林は私が自分の事を何か言ってたらすぐに教えて欲しい、と松下さんに頼んだとのこと。
そこで松下さんは素朴な疑問を小林にぶつけた。
小林は私のことを好きなのではないか?お互い独身同士だしそういう関係なのか?と。
松下さんの疑問は当然である。小林が私の自分に対する気持ちを待ち伏せしてまで知りたがっていたのだから。
ちまちま他人にきいてんじゃねえよ!!あの野郎!バイトの男の子ばかりでなく、松下さんまで巻き込みやがって!!
私の怒りは頂点に達し、黙っていられなくなった。
私は小林を直々に呼び出した。
「松下さんに何言ったんですか」
私は小林に言った。
「何って・・」と、小林は一瞬躊躇したが、すぐに言い返してきた。
「僕はね、あなたの態度で傷付いたんです。眠れませんでした!」
笑わせてくれる。被害者ヅラだ。
「そんなのあなたの勝手でしょう。いつ私が傷付けるようなことしました?」
「僕と目も合わせてくれなかったでしょう、悩みましたよ、僕は!」
「目が合わないくらいで悩むんですか、どんだけ繊細なんですか、眠れないのも悩むのも全部私のせいですか」
「そんなことは言ってません!」
しばらく言い合いが続いた。
すると小林はニヤッと笑ってこう言ったのだ。
「松下さんにね、あなたと僕は何かあるのかってきかれたんですよ。何もあるわけないじゃないですか、僕はなんとも思ってませんよって言ったんです。自意識過剰ですよね、ほんとやめて欲しいです」
これにはブチギレた。
散々しつこく付き纏ってきたくせに、この言葉。予測通りだ。こいつは逃げ道を作っていたのだ。
私は、前からお前が鬱陶しくて嫌いだった、とはっきり言った。新人だから義務感から話していただけで、こちらも微塵もお前に特別な感情を抱いたことはない、金輪際話しかけるな、とも伝えた。
前述した通りの人間性だ。
別にいいですけど?僕は何の問題もありませんよ?
と、いかにも僕は平然としてます、という顔で小林は言った。
どこまでもクソである。
そして小林は、胸ぐらをつかんだバイトの男の子、そして私の2名に無視をされながら仕事をするというハメになった。さらに、小林に待ち伏せされた松下さんまでも「あの人気持ち悪い人ねえ」と、小林を避け始めた。
何しろ目を合わせてくれないくらいで眠れなくなるノミの心臓の小林だ。また鬱々とした日々を過ごしたであろうが、こちらの知ったことではない。
そして、更に小林のクソみたいなエピソードは続く。
だから当然態度に出た。
小林と目も合わせず、最小限しか口をきかず、小林がいれば避けた。
さすがに小林はそれに気付いたらしい。
職場で一番仲のいい松下さんという40代の女の人がいた。その人からある日
「実はね、この前小林さんに待ち伏せされてさ。仕事終わったら外で待ってたのよ。それで、あなたのことで相談があるって」
と言われたのだ。なんでも小林が松下さんに、私が最近冷たい、何か自分の事を言ってないかと相談されたのだそうだ。松下さんは、何も言っていないし何も知らない、と答えたらしいが、小林は私が自分の事を何か言ってたらすぐに教えて欲しい、と松下さんに頼んだとのこと。
そこで松下さんは素朴な疑問を小林にぶつけた。
小林は私のことを好きなのではないか?お互い独身同士だしそういう関係なのか?と。
松下さんの疑問は当然である。小林が私の自分に対する気持ちを待ち伏せしてまで知りたがっていたのだから。
ちまちま他人にきいてんじゃねえよ!!あの野郎!バイトの男の子ばかりでなく、松下さんまで巻き込みやがって!!
私の怒りは頂点に達し、黙っていられなくなった。
私は小林を直々に呼び出した。
「松下さんに何言ったんですか」
私は小林に言った。
「何って・・」と、小林は一瞬躊躇したが、すぐに言い返してきた。
「僕はね、あなたの態度で傷付いたんです。眠れませんでした!」
笑わせてくれる。被害者ヅラだ。
「そんなのあなたの勝手でしょう。いつ私が傷付けるようなことしました?」
「僕と目も合わせてくれなかったでしょう、悩みましたよ、僕は!」
「目が合わないくらいで悩むんですか、どんだけ繊細なんですか、眠れないのも悩むのも全部私のせいですか」
「そんなことは言ってません!」
しばらく言い合いが続いた。
すると小林はニヤッと笑ってこう言ったのだ。
「松下さんにね、あなたと僕は何かあるのかってきかれたんですよ。何もあるわけないじゃないですか、僕はなんとも思ってませんよって言ったんです。自意識過剰ですよね、ほんとやめて欲しいです」
これにはブチギレた。
散々しつこく付き纏ってきたくせに、この言葉。予測通りだ。こいつは逃げ道を作っていたのだ。
私は、前からお前が鬱陶しくて嫌いだった、とはっきり言った。新人だから義務感から話していただけで、こちらも微塵もお前に特別な感情を抱いたことはない、金輪際話しかけるな、とも伝えた。
前述した通りの人間性だ。
別にいいですけど?僕は何の問題もありませんよ?
と、いかにも僕は平然としてます、という顔で小林は言った。
どこまでもクソである。
そして小林は、胸ぐらをつかんだバイトの男の子、そして私の2名に無視をされながら仕事をするというハメになった。さらに、小林に待ち伏せされた松下さんまでも「あの人気持ち悪い人ねえ」と、小林を避け始めた。
何しろ目を合わせてくれないくらいで眠れなくなるノミの心臓の小林だ。また鬱々とした日々を過ごしたであろうが、こちらの知ったことではない。
そして、更に小林のクソみたいなエピソードは続く。
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