英雄王の末裔 ~青のラファール~

カザハナ

文字の大きさ
88 / 113
~デ・フォン領域~

レノ兄は僕の味方です♪

 僕がリウリクを連れて、聖騎士団の本部に到着する。
 僕が来てる時は、必ず僕を知る団員を一名以上は受付付近に配置するように、レノ兄が指示を出してくれてるから、僕は顔パスで、咎められる事が殆ど無くなってきた。
 でも、今はリウリク連れてるから、一応ちゃんと声を掛けるつもりだったけど、受付にいた団員が、先に声を掛けてくれた。

「ラファール、その人は?」
「レノ兄の依頼で連れて来たんだ。入れても良いかな?」
「レヴァーノ様の?!そんな話は聞いて無いが、まぁ、ラファールが言うなら大丈夫だろう。勿論通っても良いぞ」
「わぁ~い♪ありがとー!行くよ、リウリク」
「……ああ」

 リウリクの顔が引き吊ってるけど気にしない。
 度々団員に声を掛けられるけど、レノ兄の依頼だと言えば、皆詮索する事なく通してくれる。何せレノ兄だから。
 最初に特部の小会議室兼休憩室に顔を出して、レノ兄の居場所を聞いて、お礼を言ってから、その部屋に向かう。今は隊長室にいて、書類整理をしてるらしい。隊長室に着き、ノックをしながら声を掛ける。

「レノ兄いる~?」
「ラルか?入っていいぞ」

 レノ兄の言葉に扉を開き、顔だけを覗かせる。

「レノ兄、お願いがあるんだけど、もう一人入れていい?」
「?構わん、入れ」

 レノ兄の許可を貰い、リウリクを部屋に押し込む。

「誰だ?」
「噂の幽霊さん。レノ兄、こっちはリウリク=ウィルク。古代地下遺跡の徘徊者で錬金術師。リウリク、あの人はレヴァーノ=ハイレス様。知っての通り、聖騎士団、特殊部隊の隊長で、神殿最神官。僕はレノ兄って呼んでるんだ♪」

 部屋の扉を閉めてからレノ兄に近付き、レノ兄にお願いする。

「レノ兄、僕の証人になって~。リウリクに僕が東の魔物キラーで、ドワーフを師に持つメカエンジニアだって言ったら疑われちゃったの。後、リウリクと交渉したいんだけど、特部も巻き込みたいんだよね。他の奴等が横取りとかしない為にも。いいかな?」
「いいぞ。証人は俺で良いのか?」
「やったぁ~!勿論♪じゃあ誓約書も作って貰っても良い?レノ兄の名前が入ってるのと入ってないのとじゃ、大違いだから。って事でリウリク、改めて交渉しよう!」
「いや……だから、お前、どんだけ……」

 さすがにレノ兄の顔と名前を知ってるだろうリウリクの顔がかなり引き吊ってるけど、知った事じゃない。

「僕の持つヘグルス6以上の魔石と、僕及び、聖騎士団特殊部隊の団員一名の付き添いを許可した上での研究製作。一応見学目的だけど、必要なら僕のメカエンジニアとしての腕も貸す。再度念押しするけど、研究を横取りする気も盗む気も無いから。リウリクは人工魔石及び、古代技術の人形使いマリオネットの人形造りを僕達にのみでいいから公開して。それを承諾してくれるなら、7でも8でも、全大陸中最高級のイファデラ産魔石でも出すよ。ただし、魔石管理は持ち主の僕がする。それだけ貴重品だからね」

 僕からすれば、実家に帰って近くの山に取りに行けばいいだけだけど、他の人はそうはいかないからね。魔物が強すぎるのと、魔石判別出来なきゃ意味ないのと、入れないのと。そもそもあの山脈に入れるのって、僕とラファス兄だけだし。
 僕ん所の村近くじゃなくても東の山に向かう奴なんて、死にに行くような物だから誰も行かないだろうしね。普通の道に出る魔物でも死にそうな目に合う時があるから。

「他に何か要望があるなら一応話は聞くけど、了承するかは内容によるからね」
「いや……それで良い。が、お前、本当に何者だ?」
「だから、東の魔物キラーでメカエンジニア。メカエンジニアは資格の取得とか無いから登録証とかないけど、魔物キラーに関してなら一応登録証のカードを持ってるよ。一応剣士だけど、武器は一通り使える。メカも持ってるから見せてもいいけど、レノ兄の前の方が疑われないでしょ?レノ兄は僕の作ったメカとか持ってるし、たまにここでも部屋借りて依頼品作るから。僕の作品は親しい人達限定でしか作らないから出回る事はほぼ無いしね」

 出回らない、名が売れてないだと、製作者を偽る奴もいるからね。僕の場合、性能上と魔石のランクに値が付けられないとか、軍事利用出来るとか大事に発展するからね。
 例えば、僕が作ったヘグルス変換機器、コンパクトで動きが制限され難いだけじゃなく、1~10までのヘグルスに切り替え可能。身体を鍛えるなら、自身の出身地のヘグルスより重く設定すれば、普通に生活するだけでも身体が鍛えられるし、逆に魔物から逃げられないような状況でもヘグルスを軽く設定すれば、普段よりも速く高く移動可能になるから、逃げれ切れる確率がぐんと高くなる。そして、ドワーフ製品同様ドラゴンが踏んでも壊れない。
 そんなのが信用出来る人以外に渡ったら犯罪に使われてもおかしくないからね。
 因みに、僕が作ったヘグルス変換機器を持ってるのは、アーヤ、セス、ラファス兄と、特部の兄さん達。後はウルファナル陛下とウィルヴァルおじさんのみかな。
 修理依頼は請けるけど、製作依頼は親しくないと請けないからね。
感想 3

あなたにおすすめの小説

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

​『5階にトラック突撃!?ポンコツ女神の使役権と地球通販を得た医学生、辺境の村でワスプ薙刀と現代医療を駆使し最強防衛ライフを始める』

月神世一
ファンタジー
マンションの5階でカレーを作っていたら、なぜかトラックが突っ込んできた件。 ​外科医を目指す医学生・中村優太(24)は、特製の絶品バターチキンカレーを食べる寸前、マンションの「5階」に突撃してきた理不尽なトラックによって命を落としてしまう。 ​目を覚ますと、そこはコタツでカップ麺を啜るジャージ姿の駄女神・ルチアナの部屋だった。 「飲み会があるから定時で帰りたい」と適当な理由で異世界転移をさせられそうになる優太だったが、怒りのガラポン抽選でユニークスキル【地球ショッピング】と【女神ルチアナこき使い権】を引き当てる! ​かくして、ポンコツ女神を強制連行して剣と魔法の世界『アナステシア』に降り立った優太。 しかし、彼にはただのチートスキルだけではない、元SEALs直伝の「CQB(近接戦闘術)」、有段者の「薙刀術」、そして何より「現代医療の知識」があった――! ​降り立った辺境のポポロ村で彼を待っていたのは、クセが強すぎる住人たち。 ​キャルル: マッハの飛び蹴りを放つ、ファミレス大好きなウサ耳村長。 ​リーザ: タダ飯とポイ活に命を懸ける、図太すぎる地下アイドル人魚。 ​ルナ: 善意で市場や生態系を破壊する、歩く大災害の天然エルフ。 ​ルチアナ: 優太のポイントでソシャゲ課金と酒を目論む、労働拒否の駄女神。 ​優太は【地球ショッピング】で召喚した現代物資と、自身のサバイバル能力&薙刀術で野盗や魔物を無双! さらには特製のスパイスカレーで異世界人の胃袋を完全に掌握していく。 ​そして、村人に危機が迫った時。 優太の「絶対に命を救う」という善意の心が、奇跡の黄金ガチャを引き起こす……! ​「俺は医者だ。この村の命も、平和な日常も、俺の戦術(スキル)で全部守り抜く!」 ​現代の【医療・戦術・料理】×【理不尽ギャグ】×【異世界サバイバル】! 凶悪な「ワスプ薙刀」を振るい、ヤバすぎる仲間たちと送る、最強医学生のドタバタ辺境防衛ライフが今始まる!

崖からポイ捨てされた不運令嬢ですが、銀髪イケメン竜王に『最愛の伴侶』としてスカウトされました!

阿里
恋愛
不作も天災も、全部わたしのせい!? 「不運な女」と虐げられ、生贄として崖から捨てられたわたし、ミラ。 でも、落ちた先で待っていたのは、まぶしいほど綺麗な銀髪の竜王・アルベルト様でした! 「君がいたから、この国は守られていたんだよ」 えっ、わたしって実はすごい聖女だったの!? 竜宮城で贅沢三昧&溺愛生活スタート! そんな中、わたしを捨てて大ピンチになった元婚約者が「ミラ、戻ってきて!」と泣きついてきて……。

忘れ去られた婚約者

かべうち右近
恋愛
『僕はレベッカしか選ばない』 甘い声音でそう話したはずの王太子サイラスは、レベッカを忘れてしまった。 レベッカは、王太子サイラスと付き合っていることを、ある事情により隠していた。舞踏会で関係を公表し、婚約者に指名される予定だったのに、舞踊会の夜にサイラスは薬を盛られて倒れ、記憶喪失になってしまう。 恋人が誰なのかわからないのをいいことに、偽の恋人が次々と名乗りをあげ王太子の婚約者の座を狙ってくる。おかげで不信に陥ったサイラスに、レベッカは自分が恋人だと名乗り出せなくなってしまった。 サイラスの記憶喪失を解消するため、薬師兼魔女であるレベッカは恋人であることを隠しながら、事件調査を協力することになった。そうして記憶が戻らないまま二人の距離は再び近づいていく。だが、そんなおりにサイラスの偽の恋人を名乗りでた令嬢たちが、次々と襲われる事件も起き始めて……!? ※他のサイトにも掲載しています。 毎日更新です。

竜の国のカイラ~前世は、精霊王の愛し子だったんですが、異世界に転生して聖女の騎士になりました~

トモモト ヨシユキ
ファンタジー
辺境で暮らす孤児のカイラは、人には見えないものが見えるために悪魔つき(カイラ)と呼ばれている。 同じ日に拾われた孤児の美少女ルイーズといつも比較されていた。 16歳のとき、神見の儀で炎の神の守護を持つと言われたルイーズに比べて、なんの神の守護も持たないカイラは、ますます肩身が狭くなる。 そんなある日、魔物の住む森に使いに出されたカイラは、魔物の群れに教われている人々に遭遇する。 カイラは、命がけで人々を助けるが重傷を負う。 死に瀕してカイラは、自分が前世で異世界の精霊王の姫であったことを思い出す。 エブリスタにも掲載しています。

【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】 佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。 新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。 「せめて回復魔法とかが良かった……」 戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。 「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」 家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。 「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」 そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。 絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。 これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。

公爵家の養女は静かに爪を研ぐ 〜元々私のものですので、全て返していただきます〜

しましまにゃんこ
恋愛
リヴィエール公爵家に養女として引き取られた少女、アリサ・リヴィエール。 彼女は華やかな公爵家の嫡子マリアとは対照的に、家でも学園でもひっそりと息を潜めて生きていた。 養女とは言っても、成人と同時に修道院へ入ることが決まっており、アリサに残された時間は僅かだった。 アリサはただ静かに耐えていた。 ——すべてを取り戻す、その時まで。 実は彼女こそが、前公爵が遺した真の娘であり、水の加護を持つリヴィエール公爵家の正統なる後継者だった。不当に奪い取られた地位と立場。 アリサは静かに時を待つ。 一方、王太子リュシアン・ルミエールは、傲慢な婚約者マリアに違和感を抱きつつ、公爵家に隠された不正の匂いを嗅ぎ取っていく。 やがて二人の思惑は重なり、運命の卒業パーティーが幕を開ける。 奪われた名前も、地位も、誇りも—— 元々、私のものなので。まとめて返してもらいます。 静かに爪を研いできた養女の、逆転ざまぁと溺愛ロマンス。 完結保証&毎日2話もしくは3話更新。 最終話まで予約投稿済み。