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~デ・フォン領域~
僕の日常 2
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「あ、スルーガン、あのポンコツ学者に祝福の唄なんて物は教わってないだろうね?」
「祝福の唄……ああ、あの、龍人が喜ぶと言うあれですか」
「あのポンコツ、何教えてんだ!あれ、絶対龍人に歌っちゃ駄目だからね!あのポンコツが教えたのは呪いの唄だから!」
「の……呪い?」
「もしかして、ウル兄だけじゃない?スルーガン以外にも教えてんのか?あのクソジジイ!」
思わず本音と言う名の暴言がついつい口を出てしまうが、仕方ないよね?本当の事だし。
「スルーガン、他にあの呪いの唄を知ってる人ってどれだけいるか知ってる?」
僕がスルーガンに聞くと、目を泳がせながら、教えてくれた。
「えっと、2ティファル(※2年)程前に、講義の際に教えて頂いたので……」
講義。まさかの講義!2ティファルって、あのポンコツがキスト兄に本部で会った辺りか?
キスト兄は人間に好意的だから殺されずに済んだだけで、他の龍人なら確実に殺られるような事を、よりにもよって教えるか?!ポンコツが殺されようと別にどうでも良いけど、他の人間が知らずにキスト兄の前で歌う可能性の方が高いって、駄目だろそれ。
「……スルーガンの習った唄の直訳は、♪~封じよ声を、火の咆哮。呪え、壊せ、龍の牙。纏え、重しの魔力を羽織れ。弱らせ、貫け、鎧の鱗~♪って感じで続くけど、続き、知りたい?」
「何ですか?!その唄?!それじゃあまるでーー」
「うん。悪落ちした邪龍や、死に際にディール化したドラゴンもしくは龍を仕留める為の補助魔法の一種。魔曲と呼ばれる物の一つで龍呪いの唄。現代語訳だと発動しないけど、古代語だと多少の発音間違いでも、龍やドラゴンが近くにいたら発動する魔法の唄だから」
直訳を聞けば分かるように、この唄を龍人の前で歌うなんて、龍人に喧嘩売ってるだけだから。しかもこの唄、思いを込めれば込めるだけ、呪いが強くなる物で、それが好意か悪意かなんて判別しないから。その上これを掛けられた場合、掛けられた本人が解く事は出来ない仕組みになってるから、解かなきゃずっと身体が重く、機動力が随分下がるという補助魔法だ。
そして、龍やドラゴンであれば、敵味方関係なく掛かる為、味方の龍もしくはドラゴンには、この補助魔法に掛からないよう予め、無効果させる神聖魔法が施された祝福の魔石と呼ばれる魔石を贈るんだけど……あー、レノ兄に協力してもらって、作った方が良さそうだな、念の為に。
「一応対応策はあるけど、スルーガンは講義を受講した知り合いに声を掛けといて。うっかり街中で歌って、キスト兄に聴かれたら大変だから。あれ、そこそこ範囲広いんだよ。キスト兄は本部に来る事は稀だし、僕かラファス兄がいれば解けるけど、そういう問題じゃないからね。キスト兄は既に二回掛けられたから。あのポンコツと、ポンコツが教えた特部のやらかし領主に」
「呪いを……掛けたんですか?!あの教授?!ってか、二回って!!」
「スルーガンが受講した講義辺りの年でね」
「……よく、無事でしたね。ここ……」
「僕が解いたけど、キスト兄、物凄く不機嫌だったから、内心激怒してたと思うよ?友好を示す為にここに来てるのに、呪いなんて掛けられたんだから」
僕が即、ポンコツとキスト兄を引き離して呪いを解いたけど、キスト兄が珍しく、呪詛を吐いてたからね。あっちは自業自得だから、放置した。キスト兄は我に返って解きに行こうとしたけど、僕が止めたさ。他の龍人なら、街の一つや二つ、消滅させても文句の言えない行為だからね。一応はレノ兄に報告したけど、レノ兄も僕と同意見だったよ。
ウル兄の場合は僕が告げ口して、レノ兄アル兄ラファス兄が制裁下してた。その後、他の特部のメンバーに、仲間呪ってどうすんだってお叱りも受けてたね。
「呪いの唄を聴いた龍やドラゴンは弱体化するけど、だからと言って、簡単に仕留める事は出来ないし、敵と視なされ殺されるのが落ちだから、絶対に歌わない事。スルーガンには本来の祝福の唄を教えるから、間違えて歌わないでね」
「はい、絶対に間違えません!」
スルーガンとの講義を終えて、レノ兄に報告して、リウリクの所へ特部の兄さんの内の誰かと向かう。リウリクの研究見学とお手伝いをして聖騎士団に戻ってレノ兄に報告してから宿に戻る。
因みに、リウリクの所に行く特部の兄さんと宿に送ってくれる兄さんは被らないよう、ローテーションを組んでるらしい。後、僕が本部に来てリト兄、リウスト=セネイル様とサス兄、サウス=エルク様も来た。リト兄は魔物使いで特に鳥系の魔物との同調率や相性が良い。サス兄は水使いで特に防御魔法や補助魔法に特化した魔法が得意で癒しの魔法も使える。癒しの魔法は治癒魔法の軽い物だけど、水の癒し魔法は荒れた大地とかにも効果がある。
この大陸出身のルア兄は、『今は特に忙しい時期だから領内に入ったら寄れ』って連絡があった。
うん、まぁ、多分その内行くけどね?忙しいなら放っといても大丈夫だと言うのは駄目なのかな?
「祝福の唄……ああ、あの、龍人が喜ぶと言うあれですか」
「あのポンコツ、何教えてんだ!あれ、絶対龍人に歌っちゃ駄目だからね!あのポンコツが教えたのは呪いの唄だから!」
「の……呪い?」
「もしかして、ウル兄だけじゃない?スルーガン以外にも教えてんのか?あのクソジジイ!」
思わず本音と言う名の暴言がついつい口を出てしまうが、仕方ないよね?本当の事だし。
「スルーガン、他にあの呪いの唄を知ってる人ってどれだけいるか知ってる?」
僕がスルーガンに聞くと、目を泳がせながら、教えてくれた。
「えっと、2ティファル(※2年)程前に、講義の際に教えて頂いたので……」
講義。まさかの講義!2ティファルって、あのポンコツがキスト兄に本部で会った辺りか?
キスト兄は人間に好意的だから殺されずに済んだだけで、他の龍人なら確実に殺られるような事を、よりにもよって教えるか?!ポンコツが殺されようと別にどうでも良いけど、他の人間が知らずにキスト兄の前で歌う可能性の方が高いって、駄目だろそれ。
「……スルーガンの習った唄の直訳は、♪~封じよ声を、火の咆哮。呪え、壊せ、龍の牙。纏え、重しの魔力を羽織れ。弱らせ、貫け、鎧の鱗~♪って感じで続くけど、続き、知りたい?」
「何ですか?!その唄?!それじゃあまるでーー」
「うん。悪落ちした邪龍や、死に際にディール化したドラゴンもしくは龍を仕留める為の補助魔法の一種。魔曲と呼ばれる物の一つで龍呪いの唄。現代語訳だと発動しないけど、古代語だと多少の発音間違いでも、龍やドラゴンが近くにいたら発動する魔法の唄だから」
直訳を聞けば分かるように、この唄を龍人の前で歌うなんて、龍人に喧嘩売ってるだけだから。しかもこの唄、思いを込めれば込めるだけ、呪いが強くなる物で、それが好意か悪意かなんて判別しないから。その上これを掛けられた場合、掛けられた本人が解く事は出来ない仕組みになってるから、解かなきゃずっと身体が重く、機動力が随分下がるという補助魔法だ。
そして、龍やドラゴンであれば、敵味方関係なく掛かる為、味方の龍もしくはドラゴンには、この補助魔法に掛からないよう予め、無効果させる神聖魔法が施された祝福の魔石と呼ばれる魔石を贈るんだけど……あー、レノ兄に協力してもらって、作った方が良さそうだな、念の為に。
「一応対応策はあるけど、スルーガンは講義を受講した知り合いに声を掛けといて。うっかり街中で歌って、キスト兄に聴かれたら大変だから。あれ、そこそこ範囲広いんだよ。キスト兄は本部に来る事は稀だし、僕かラファス兄がいれば解けるけど、そういう問題じゃないからね。キスト兄は既に二回掛けられたから。あのポンコツと、ポンコツが教えた特部のやらかし領主に」
「呪いを……掛けたんですか?!あの教授?!ってか、二回って!!」
「スルーガンが受講した講義辺りの年でね」
「……よく、無事でしたね。ここ……」
「僕が解いたけど、キスト兄、物凄く不機嫌だったから、内心激怒してたと思うよ?友好を示す為にここに来てるのに、呪いなんて掛けられたんだから」
僕が即、ポンコツとキスト兄を引き離して呪いを解いたけど、キスト兄が珍しく、呪詛を吐いてたからね。あっちは自業自得だから、放置した。キスト兄は我に返って解きに行こうとしたけど、僕が止めたさ。他の龍人なら、街の一つや二つ、消滅させても文句の言えない行為だからね。一応はレノ兄に報告したけど、レノ兄も僕と同意見だったよ。
ウル兄の場合は僕が告げ口して、レノ兄アル兄ラファス兄が制裁下してた。その後、他の特部のメンバーに、仲間呪ってどうすんだってお叱りも受けてたね。
「呪いの唄を聴いた龍やドラゴンは弱体化するけど、だからと言って、簡単に仕留める事は出来ないし、敵と視なされ殺されるのが落ちだから、絶対に歌わない事。スルーガンには本来の祝福の唄を教えるから、間違えて歌わないでね」
「はい、絶対に間違えません!」
スルーガンとの講義を終えて、レノ兄に報告して、リウリクの所へ特部の兄さんの内の誰かと向かう。リウリクの研究見学とお手伝いをして聖騎士団に戻ってレノ兄に報告してから宿に戻る。
因みに、リウリクの所に行く特部の兄さんと宿に送ってくれる兄さんは被らないよう、ローテーションを組んでるらしい。後、僕が本部に来てリト兄、リウスト=セネイル様とサス兄、サウス=エルク様も来た。リト兄は魔物使いで特に鳥系の魔物との同調率や相性が良い。サス兄は水使いで特に防御魔法や補助魔法に特化した魔法が得意で癒しの魔法も使える。癒しの魔法は治癒魔法の軽い物だけど、水の癒し魔法は荒れた大地とかにも効果がある。
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