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~ライトフォーマー周辺~
魔物退治
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一度家に帰って旅支度を済ませ、母さんに声を掛ける。
「母さん、アーヤと二人で隣村まで薬を貰いに行って来るねぇ!」
「気を付けてお行きなさい」
「うん、分かってる!」
家を出て、アーヤとの待ち合わせの場所へと向かうと既にアーヤが待っていた。
「アーヤぁ~!お待たせぇー!待った?!」
「大丈夫。今来たとこ」
「ちょっと待ってアーヤ。出発前にアーヤに渡す物があるんだ」
荷物袋の中をゴソゴソ漁る。その中から、僕が作った魔物の測定機器。掌より少し大きめの持ち運び便利なコンパクトサイズ!
「これ、魔物測定機械。前にアーヤが知らない魔物でも、調べる事が出来たらいいのにねって言ってたから作ってみた。アーヤにあげる。アーヤ専用だよ♪」
「私専用って……。私以外でも使えるのに専用にしなくたって……。ラル自身使えるじゃない」
「僕はいいの。勿論扱えはするけど、戦闘中は見る暇ないよ。忙しくて」
何せ僕は直接攻撃の至近距離戦派だ。それに、もし必要になれば、もう一つ作ればいいだけの話だ。
「それよりアーヤ、もうじき例の場所だよ。ここ最近、村とチェリクの道を塞ぐように現れる、巨大な魔物がいる所。村の人が話してたの聞いて、来ようと思ってたんだけど、こっちに来る用事がなかったんだよね~」
「私達の村は、ちょっとの期間ぐらいなら、道が塞がってても蓄えもあるし、自給率も高いものね」
「そっ。どのみち僕も兄さんもいるし、母さんだって元は人間だけど、精霊人だから精霊が助けてくれるし。フォーゼ家の誰かに頼めば、問題なく対処できるしね」
今の所、大した実害はないけれど、ここいらのリックルじゃないみたいだし、凶暴だって聞いてるから、ディールなら今日ここで退治しておこう。
そんな事を考えていると、風を切る音がした。
バチイイイイィィィィーーン!!
飛んできたモノと僕の剣の平たい部分とが当り、音が響く。
「アーヤは少し離れた場所まで下がって見てて。僕はこのまま、突っ込む!」
大きな魔物に駆け寄りバトル開始!聞いてた通りの凶暴性でディールだった。先程飛んできたのは吸盤の付いた足で、人を簡単に丸飲み出来るぐらいの巨大なイカの魔物だった。
しっかし、何で海も無いような山奥に、巨大なイカがいるんだ?
「ねぇアーヤ」
イカの攻撃を避けながら、アーヤに話し掛けてみる。
「何?」
「ここら辺に海ってあったっけ?」
「――無いけど、車で約10ディフェルム(※約10日間)掛かる場所をその辺って言うのなら、話は別」
「あ、それは大丈夫♪良かった~。僕ん所の世界地図、間違ってんのか?って思っちゃったよ」
魔物と敵対しながらこんな軽口や冗談を言い合えるのは僕達ならでは、だ。
「安心して。ラルだけじゃないから、そう思ったの」
「だよなぁ。ところでアーヤ、後どれぐらい?」
追撃してくる魔物の足を避けながら、ぶつ切りにしていく。その間にアーヤが僕の渡した魔物測定機器を使い調べてくれる。
「弱点、特に無し……。まだかなり残ってる。半分以上のダメージは与えてるけど、まだダメ。かなり強いよ。私も加わる?」
「あはは……こうなりゃ体力勝負だな。今回はいいよ。その魔物測定器械を試してもらいたかったのもあるし」
体力勝負、なんて言ったけど、僕にとってはまだまだウォーミングアップ程度だからね。
海の魔物がこんな山奥にいる理由は幾つか上げることが出来る。空を行き来出来る魔物が海の生物を餌にしてて、偶々骨や歯等が地上に落ちて放置され続けたとか、旅の冒険者とかが持ってた物とか、誰かが故意に置いたとか?可能性だけなら幾つでも出てくるものだ。
ザシュッッ!!
「ピギャァァァーーーーーーッ!!!」
巨大なイカの魔物が甲高い雄叫びを上げて消えていく。
「ラル!」
「おう!やったな♪」
思ったより時間は掛かったけど、何とか終了ー!加減の仕方がまだまだって事かな。兄さんだと標的のみに攻撃を加える事が出来るんだけど、僕だと周りに被害が出ちゃうから、その加減具合のコツを掴む事が今の目標なんだ♪
「やばっ。忘れるとこだった。え~っと、どこだ?」
魔物が消えた周辺の地面をキョロキョロ探す。
「めっけ!見て見てアーヤ。固くて綺麗だよ。さすが、大ボスクラス!手強いだけあったな」
「本当、いつもの物よりも一回り程大きくて綺麗」
魔物の核を拾い今まで集めた物と一緒の袋に入れる。これは僕とアーヤの旅の資金。魔物の核は換金屋で買い取りしてくれるんだ。
「あ、そろそろ行かなきゃ。アーヤ、少し急ごう!のんびりしてたらチェリクに着くの、明日の夜になっちゃうよ」
「母さん、アーヤと二人で隣村まで薬を貰いに行って来るねぇ!」
「気を付けてお行きなさい」
「うん、分かってる!」
家を出て、アーヤとの待ち合わせの場所へと向かうと既にアーヤが待っていた。
「アーヤぁ~!お待たせぇー!待った?!」
「大丈夫。今来たとこ」
「ちょっと待ってアーヤ。出発前にアーヤに渡す物があるんだ」
荷物袋の中をゴソゴソ漁る。その中から、僕が作った魔物の測定機器。掌より少し大きめの持ち運び便利なコンパクトサイズ!
「これ、魔物測定機械。前にアーヤが知らない魔物でも、調べる事が出来たらいいのにねって言ってたから作ってみた。アーヤにあげる。アーヤ専用だよ♪」
「私専用って……。私以外でも使えるのに専用にしなくたって……。ラル自身使えるじゃない」
「僕はいいの。勿論扱えはするけど、戦闘中は見る暇ないよ。忙しくて」
何せ僕は直接攻撃の至近距離戦派だ。それに、もし必要になれば、もう一つ作ればいいだけの話だ。
「それよりアーヤ、もうじき例の場所だよ。ここ最近、村とチェリクの道を塞ぐように現れる、巨大な魔物がいる所。村の人が話してたの聞いて、来ようと思ってたんだけど、こっちに来る用事がなかったんだよね~」
「私達の村は、ちょっとの期間ぐらいなら、道が塞がってても蓄えもあるし、自給率も高いものね」
「そっ。どのみち僕も兄さんもいるし、母さんだって元は人間だけど、精霊人だから精霊が助けてくれるし。フォーゼ家の誰かに頼めば、問題なく対処できるしね」
今の所、大した実害はないけれど、ここいらのリックルじゃないみたいだし、凶暴だって聞いてるから、ディールなら今日ここで退治しておこう。
そんな事を考えていると、風を切る音がした。
バチイイイイィィィィーーン!!
飛んできたモノと僕の剣の平たい部分とが当り、音が響く。
「アーヤは少し離れた場所まで下がって見てて。僕はこのまま、突っ込む!」
大きな魔物に駆け寄りバトル開始!聞いてた通りの凶暴性でディールだった。先程飛んできたのは吸盤の付いた足で、人を簡単に丸飲み出来るぐらいの巨大なイカの魔物だった。
しっかし、何で海も無いような山奥に、巨大なイカがいるんだ?
「ねぇアーヤ」
イカの攻撃を避けながら、アーヤに話し掛けてみる。
「何?」
「ここら辺に海ってあったっけ?」
「――無いけど、車で約10ディフェルム(※約10日間)掛かる場所をその辺って言うのなら、話は別」
「あ、それは大丈夫♪良かった~。僕ん所の世界地図、間違ってんのか?って思っちゃったよ」
魔物と敵対しながらこんな軽口や冗談を言い合えるのは僕達ならでは、だ。
「安心して。ラルだけじゃないから、そう思ったの」
「だよなぁ。ところでアーヤ、後どれぐらい?」
追撃してくる魔物の足を避けながら、ぶつ切りにしていく。その間にアーヤが僕の渡した魔物測定機器を使い調べてくれる。
「弱点、特に無し……。まだかなり残ってる。半分以上のダメージは与えてるけど、まだダメ。かなり強いよ。私も加わる?」
「あはは……こうなりゃ体力勝負だな。今回はいいよ。その魔物測定器械を試してもらいたかったのもあるし」
体力勝負、なんて言ったけど、僕にとってはまだまだウォーミングアップ程度だからね。
海の魔物がこんな山奥にいる理由は幾つか上げることが出来る。空を行き来出来る魔物が海の生物を餌にしてて、偶々骨や歯等が地上に落ちて放置され続けたとか、旅の冒険者とかが持ってた物とか、誰かが故意に置いたとか?可能性だけなら幾つでも出てくるものだ。
ザシュッッ!!
「ピギャァァァーーーーーーッ!!!」
巨大なイカの魔物が甲高い雄叫びを上げて消えていく。
「ラル!」
「おう!やったな♪」
思ったより時間は掛かったけど、何とか終了ー!加減の仕方がまだまだって事かな。兄さんだと標的のみに攻撃を加える事が出来るんだけど、僕だと周りに被害が出ちゃうから、その加減具合のコツを掴む事が今の目標なんだ♪
「やばっ。忘れるとこだった。え~っと、どこだ?」
魔物が消えた周辺の地面をキョロキョロ探す。
「めっけ!見て見てアーヤ。固くて綺麗だよ。さすが、大ボスクラス!手強いだけあったな」
「本当、いつもの物よりも一回り程大きくて綺麗」
魔物の核を拾い今まで集めた物と一緒の袋に入れる。これは僕とアーヤの旅の資金。魔物の核は換金屋で買い取りしてくれるんだ。
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