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~ライトフォーマー周辺~
チェリク村
僕の村からチェリクまでは、大体丸一日掛かる。ただし、この日数はライトフォーマー出身者限定だ。何故ならチェリクの村を出て直ぐ北から、精霊の結界があるフォルゼ領域になり、フォルゼ領域はヘグルス(※重力)が10に変わるから。チェリクはヘグルスが9だから、ヘグルス変換機器を持たない村人は、急激に身体が重くなるし、フォルゼ領域に無断侵入すれば、精霊に方向感覚狂わされた上さんざん迷わせられた挙げ句、フォルゼ領域から追い出されるという踏んだり蹴ったりな事になるから。ただ、フォルゼ領域は山が多く標高も高い為、ヘグルスが変わったと気付く人は案外少なかったりする。
ヘグルスは1~10まであり、数字が少ない方が軽く、多い方が重い。
旅人や、大陸を行き来する人達は、ヘグルス変換の機器を買って持ち歩く。大体は各大陸によって違うんだけど、同じ大陸でもフォルゼ領域みたいにヘグルスが違う場所もあるからね。
日が傾き夕方になる頃、僕達は歩みを止めて道路上にテントを張る。山は日が落ちるのが早く直ぐに真っ暗になるし、森の中でテントを張ると、ここらの魔物や野生動物が来ちゃったりするからね。野生動物を侮る事なかれ。ここら辺の野生動物は他の大陸の魔物と同等か、下手すりゃそれより強かったりする。ヘグルスが強いとそこに棲む魔物や野生動物も強い。
野生動物とリックルと呼ばれる魔物の違いは、魔力を使えるか使えないかの違い。自分の魔力を自在に操る物=魔物で、ディールと呼ばれる魔物の場合は物に憑依した魔物って事だ。ここらの魔物や野生動物は、熟練の冒険者や騎士が一匹に対し複数人で挑んでも、勝利出来るかどうか。最低五人以上いる事をお奨めする。
火を起こして食事をし、アーヤと雑談してたら大分夜も更けてきた。アーヤが眠そうな顔をしている。
「眠い?」
「ちょっとだけ。大丈夫、起きてられるよ」
「無理しなくていいよ。アーヤは先に休んでて。僕はまだ全然眠くないから。大丈夫、眠くなったらちゃんと寝るよ」
「ん、じゃあ……先に寝るね」
「外は寒いから、テントの中で寝なよ」
勿論僕は何かあった時の為に外で寝る。
「ありがとうラル、そうするね」
女の子は冷やしちゃいけない。まぁ僕も性別学的上は女だけど、そもそも僕の場合は人間じゃないからね。
翌朝、アーヤが起きる前に日課のトレーニングをして、アーヤと共に食事。火の始末をしてからチェリクに向けて出発!
昼頃にチェリクの村が見えてきた~♪
「着いたや。さて、薬屋に用事用事!」
早速チェリクの薬屋へと向かう僕達。早く用事を済ませて帰らなきゃ!
チェリクの薬屋は顔馴染みのおばあちゃん。
「こんにちは~、おばあちゃんいるぅ?」
「おや、あんた達、隣村の子じゃないか!二人で来たのかい?大変だっただろうに、よくここまで来れたね」
おばあちゃんが吃驚してる。いつもはラファス兄と一緒だからだろう。
「この頃は凶悪な魔物が多くなってきてるけど、魔物には会わなかったかい?」
「大丈夫。出会ったけどこのラルが倒してくれたからちゃんと来れた」
アーヤの言葉に驚き、訝しげな表情を見せるが話は合わせてくれるようだ。
「まあ!あんた達、凄いのねぇ」
感心したと言葉では言うが、全く心が籠ってない。
「おばあちゃん、それより薬ちょうだい、薬!」
「ああ、そうねぇ。はい、いつもの薬よ。これだけ有れば大丈夫でしょう」
「ありがとう!」
代金と引き換えに薬を貰う。
(知らない気配だ。誰だろう?こっちに来る……)
「すみません」
「おや、旅の方。もう行くのかい?」
「ええ。色々とお世話になりました。――おや?この子達は?」
(今頃気付いたのか?この兄さん。気付くの遅いしこの辺彷徨くには全然実力足りなさそうなんだけど……)
「「……」」
僕とアーヤは無言で兄さんを観察する。
「隣村の子達だよ。薬が切れたらしくてわざわざ足を運んでくれたんだよ」
「へぇ~……」
「そうだ!あんた、この子達を村まで送ってってくれないかい?」
「ああ、構いませんよ。特に急いだ旅でもありませんし、この辺は強い魔物が出ると聞きます。子供二人じゃ危ないですからね」
(どう見ても実力は僕より遥かに下。ってか、一人でここらの魔物と遭遇したら、多分この兄さんじゃ勝てないと思うけど。まぁ僕には関係ない事だから、勝手にして)
僕は小声でアーヤに囁く。
「アーヤ、今のうちに行くよ」
「うん」
僕はアーヤを連れて薬屋を出る。
「あのおばあちゃん、信じてなかったね」
「んー……。ま、仕方ないよ。あれが普通の反応だろうし。折角チェリクまで来たんだし、換金屋に寄ってから帰ろうか」
「そうね。私達の村には換金屋はないもんね」
僕の村の人達は、フォーゼ家以外村の外に出る人は少ない。というか限られてる。殆どが村の中で遣り繰り出来るし外は危険が一杯だからね。だから村人には換金屋自体必要ない。利用するならチェリクに行くしかないのだ。
ヘグルスは1~10まであり、数字が少ない方が軽く、多い方が重い。
旅人や、大陸を行き来する人達は、ヘグルス変換の機器を買って持ち歩く。大体は各大陸によって違うんだけど、同じ大陸でもフォルゼ領域みたいにヘグルスが違う場所もあるからね。
日が傾き夕方になる頃、僕達は歩みを止めて道路上にテントを張る。山は日が落ちるのが早く直ぐに真っ暗になるし、森の中でテントを張ると、ここらの魔物や野生動物が来ちゃったりするからね。野生動物を侮る事なかれ。ここら辺の野生動物は他の大陸の魔物と同等か、下手すりゃそれより強かったりする。ヘグルスが強いとそこに棲む魔物や野生動物も強い。
野生動物とリックルと呼ばれる魔物の違いは、魔力を使えるか使えないかの違い。自分の魔力を自在に操る物=魔物で、ディールと呼ばれる魔物の場合は物に憑依した魔物って事だ。ここらの魔物や野生動物は、熟練の冒険者や騎士が一匹に対し複数人で挑んでも、勝利出来るかどうか。最低五人以上いる事をお奨めする。
火を起こして食事をし、アーヤと雑談してたら大分夜も更けてきた。アーヤが眠そうな顔をしている。
「眠い?」
「ちょっとだけ。大丈夫、起きてられるよ」
「無理しなくていいよ。アーヤは先に休んでて。僕はまだ全然眠くないから。大丈夫、眠くなったらちゃんと寝るよ」
「ん、じゃあ……先に寝るね」
「外は寒いから、テントの中で寝なよ」
勿論僕は何かあった時の為に外で寝る。
「ありがとうラル、そうするね」
女の子は冷やしちゃいけない。まぁ僕も性別学的上は女だけど、そもそも僕の場合は人間じゃないからね。
翌朝、アーヤが起きる前に日課のトレーニングをして、アーヤと共に食事。火の始末をしてからチェリクに向けて出発!
昼頃にチェリクの村が見えてきた~♪
「着いたや。さて、薬屋に用事用事!」
早速チェリクの薬屋へと向かう僕達。早く用事を済ませて帰らなきゃ!
チェリクの薬屋は顔馴染みのおばあちゃん。
「こんにちは~、おばあちゃんいるぅ?」
「おや、あんた達、隣村の子じゃないか!二人で来たのかい?大変だっただろうに、よくここまで来れたね」
おばあちゃんが吃驚してる。いつもはラファス兄と一緒だからだろう。
「この頃は凶悪な魔物が多くなってきてるけど、魔物には会わなかったかい?」
「大丈夫。出会ったけどこのラルが倒してくれたからちゃんと来れた」
アーヤの言葉に驚き、訝しげな表情を見せるが話は合わせてくれるようだ。
「まあ!あんた達、凄いのねぇ」
感心したと言葉では言うが、全く心が籠ってない。
「おばあちゃん、それより薬ちょうだい、薬!」
「ああ、そうねぇ。はい、いつもの薬よ。これだけ有れば大丈夫でしょう」
「ありがとう!」
代金と引き換えに薬を貰う。
(知らない気配だ。誰だろう?こっちに来る……)
「すみません」
「おや、旅の方。もう行くのかい?」
「ええ。色々とお世話になりました。――おや?この子達は?」
(今頃気付いたのか?この兄さん。気付くの遅いしこの辺彷徨くには全然実力足りなさそうなんだけど……)
「「……」」
僕とアーヤは無言で兄さんを観察する。
「隣村の子達だよ。薬が切れたらしくてわざわざ足を運んでくれたんだよ」
「へぇ~……」
「そうだ!あんた、この子達を村まで送ってってくれないかい?」
「ああ、構いませんよ。特に急いだ旅でもありませんし、この辺は強い魔物が出ると聞きます。子供二人じゃ危ないですからね」
(どう見ても実力は僕より遥かに下。ってか、一人でここらの魔物と遭遇したら、多分この兄さんじゃ勝てないと思うけど。まぁ僕には関係ない事だから、勝手にして)
僕は小声でアーヤに囁く。
「アーヤ、今のうちに行くよ」
「うん」
僕はアーヤを連れて薬屋を出る。
「あのおばあちゃん、信じてなかったね」
「んー……。ま、仕方ないよ。あれが普通の反応だろうし。折角チェリクまで来たんだし、換金屋に寄ってから帰ろうか」
「そうね。私達の村には換金屋はないもんね」
僕の村の人達は、フォーゼ家以外村の外に出る人は少ない。というか限られてる。殆どが村の中で遣り繰り出来るし外は危険が一杯だからね。だから村人には換金屋自体必要ない。利用するならチェリクに行くしかないのだ。
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