24 / 113
~王都への道中と王都エルム~
王都エルム
しおりを挟む
王都であるエルムには昼頃に着く。さすが王都と呼ばれるだけあって人の多さも店も賑わいも、今まで通って来た街より凄いから、何もかも初めてのセスは驚きの連続だろう。口開きっぱなだし。そんなセスを見て、ウィルヴァルおじさん含む護衛の騎士の兄さん達は嬉しそうだ。
「やっぱ子供はこうでなきゃあな!」
それって僕が子供っぽくないって言いたいのかな?猫被りならいくらでもやってやるよ?
僕が無言で笑顔を見せてるとウィルヴァルおじさんが失言だったと慌てて話題を替える。
「ラファール、お前等今日は王都泊まりだろ?!なら、俺ん家泊まれや!次いでに二、三デェフィル(※2、3日)泊めてやる。俺等も今日は解散して身体を休める。明日ぐらいは馴染みの騎士共にも会ってやれ!喜ぶからさ♪」
つまり王城に顔出せって事か。
「いえ、あの、そこまでお世話になる訳には……」
兄さんが横から口を挟む。わざわざ理由までこじつけてんだから、割って入んな。
「兄さんさ、ウィルヴァルおじさんはこう見えて貴族だよ?」
「おいラファール、こう見えてってのは余計じゃねぇか?」
普通に見ても、その言葉遣いじゃ貴族には見えないから、合ってる筈だよ?現にセスや兄さんは吃驚してるし。
「事実だよね?」
「まぁな~♪部屋はあちこち空いてんだ。好きなだけ使えや」
いつも通りのやりとりをする僕達。そして、僕は言いたかった続きを兄さんに言う。
「どうでもいい貴族なら未だしも、仲の良い貴族の誘いを断る方が、失礼に当たると思うんだけど?それに僕、何度かウィルヴァルおじさんの家に行った事あるし、奥さんとも普通に仲良いよ。明日会いに行くの?仲の良い騎士達は用がなくても来いって言うけど、たまに威張り散らした貴族もいるよね」
「俺ぁ威張り捲ってる貴族は嫌いだからな。ラファール連れてくと、色々面白い事になるんだよ♪」
「僕は絡まれんのウザいんだけど?まぁ、ウィルヴァルおじさんの期待通り、子供の立場を存分に利用してやり込めるけど」
「やり込めるって?!」
兄さんが驚いた声を出すけど、言葉通りだよ?
「例えば、頭でっかちな人には僕の兄さんが教えてくれた、学者でも難しいかなって問題出して、頭悩ませてる所、僕これ解けるから、勿論貴方も解けるよね?って聞くの。大概皆逃げ出すよ?挑戦してみる?」
なんて事ない古代語解読問題だ。今の学者って、間違った解釈する人多いから、簡単な古代語でも時間が掛かるし、不正解率高いんだよね~。
「けっ、結構です……」
兄さんが青い顔してそっぽ向く。まぁ兄さん勉強嫌いそうだもんなぁ~。ヘグルスに関してもよく知らずにいたみたいだし。普通じゃあり得ないけどね。
「脳筋とは体力勝負するよなぁ。ラファールと勝負した奴等は息切れ起こしてんのに、ラファールはいつも息も切らさずケロッとしてるぞ」
「僕は山育ちだから、簡単には負けないよ」
それに僕は、ラファス兄に鍛えて貰ったから、そこら辺の人間に負けるような鍛え方はされてない。凶悪ディール魔物ですら勝てるんだからね。
今日はこれからウィルヴァルおじさんの家に行って、馬車旅の疲れを癒す♪
僕は夜、騎士の兄さん達と身体動かしてたけどアーヤ達はあまり身体を動かす事はなかったから、身体がカチコチに固まっててもおかしくない。何せ移動中はずっと馬車内で過ごして来たからね。特にセスは旅が初めてだから、もっと大変かもね。今回の旅で野宿も初めてなら馬車も初めて。
何せライトフォーマーは村の中なら車はあっても馬車はない。子供達の移動手段は歩きか自転車。車や自転車は村にいるドワーフのおじいちゃんが作ってる。
因みに王都でも車は見ない。車はドワーフか凄腕のメカエンジニアがいないと走らせられない物だからだ。
そして、ドワーフは人間の村や街にいる事は殆どない。いても一人か二人だ。ドワーフは独自の村や街を地下に作るからね。
ただ、時々地上を旅して気に入った人間と同行したり、人間の村や街に留まる事が時々ある。
そういった村や街は他の村や街より発展する事が多いのだ。だからドワーフに留まって貰いたがる国は多い。
「セスは身体大丈夫?ウィルヴァルおじさん家はゆっくり出来るからちゃんと身体をほぐしなよ。初めてばっかで知らない間に随分疲れが溜まってるだろうから」
「おう、そういや旅その物が初めてだったんだよな。気ぃ抜いたらドッと疲れが来るだろうから、早く帰るか!街の観光は明後日にでもに連れて行ってやらぁ♪」
「ウィルヴァルおじさんは世話好きだから好きにさせたげる方がいいよ」
兄さんが何か言う前に僕が釘をさしておく。
「やっぱ子供はこうでなきゃあな!」
それって僕が子供っぽくないって言いたいのかな?猫被りならいくらでもやってやるよ?
僕が無言で笑顔を見せてるとウィルヴァルおじさんが失言だったと慌てて話題を替える。
「ラファール、お前等今日は王都泊まりだろ?!なら、俺ん家泊まれや!次いでに二、三デェフィル(※2、3日)泊めてやる。俺等も今日は解散して身体を休める。明日ぐらいは馴染みの騎士共にも会ってやれ!喜ぶからさ♪」
つまり王城に顔出せって事か。
「いえ、あの、そこまでお世話になる訳には……」
兄さんが横から口を挟む。わざわざ理由までこじつけてんだから、割って入んな。
「兄さんさ、ウィルヴァルおじさんはこう見えて貴族だよ?」
「おいラファール、こう見えてってのは余計じゃねぇか?」
普通に見ても、その言葉遣いじゃ貴族には見えないから、合ってる筈だよ?現にセスや兄さんは吃驚してるし。
「事実だよね?」
「まぁな~♪部屋はあちこち空いてんだ。好きなだけ使えや」
いつも通りのやりとりをする僕達。そして、僕は言いたかった続きを兄さんに言う。
「どうでもいい貴族なら未だしも、仲の良い貴族の誘いを断る方が、失礼に当たると思うんだけど?それに僕、何度かウィルヴァルおじさんの家に行った事あるし、奥さんとも普通に仲良いよ。明日会いに行くの?仲の良い騎士達は用がなくても来いって言うけど、たまに威張り散らした貴族もいるよね」
「俺ぁ威張り捲ってる貴族は嫌いだからな。ラファール連れてくと、色々面白い事になるんだよ♪」
「僕は絡まれんのウザいんだけど?まぁ、ウィルヴァルおじさんの期待通り、子供の立場を存分に利用してやり込めるけど」
「やり込めるって?!」
兄さんが驚いた声を出すけど、言葉通りだよ?
「例えば、頭でっかちな人には僕の兄さんが教えてくれた、学者でも難しいかなって問題出して、頭悩ませてる所、僕これ解けるから、勿論貴方も解けるよね?って聞くの。大概皆逃げ出すよ?挑戦してみる?」
なんて事ない古代語解読問題だ。今の学者って、間違った解釈する人多いから、簡単な古代語でも時間が掛かるし、不正解率高いんだよね~。
「けっ、結構です……」
兄さんが青い顔してそっぽ向く。まぁ兄さん勉強嫌いそうだもんなぁ~。ヘグルスに関してもよく知らずにいたみたいだし。普通じゃあり得ないけどね。
「脳筋とは体力勝負するよなぁ。ラファールと勝負した奴等は息切れ起こしてんのに、ラファールはいつも息も切らさずケロッとしてるぞ」
「僕は山育ちだから、簡単には負けないよ」
それに僕は、ラファス兄に鍛えて貰ったから、そこら辺の人間に負けるような鍛え方はされてない。凶悪ディール魔物ですら勝てるんだからね。
今日はこれからウィルヴァルおじさんの家に行って、馬車旅の疲れを癒す♪
僕は夜、騎士の兄さん達と身体動かしてたけどアーヤ達はあまり身体を動かす事はなかったから、身体がカチコチに固まっててもおかしくない。何せ移動中はずっと馬車内で過ごして来たからね。特にセスは旅が初めてだから、もっと大変かもね。今回の旅で野宿も初めてなら馬車も初めて。
何せライトフォーマーは村の中なら車はあっても馬車はない。子供達の移動手段は歩きか自転車。車や自転車は村にいるドワーフのおじいちゃんが作ってる。
因みに王都でも車は見ない。車はドワーフか凄腕のメカエンジニアがいないと走らせられない物だからだ。
そして、ドワーフは人間の村や街にいる事は殆どない。いても一人か二人だ。ドワーフは独自の村や街を地下に作るからね。
ただ、時々地上を旅して気に入った人間と同行したり、人間の村や街に留まる事が時々ある。
そういった村や街は他の村や街より発展する事が多いのだ。だからドワーフに留まって貰いたがる国は多い。
「セスは身体大丈夫?ウィルヴァルおじさん家はゆっくり出来るからちゃんと身体をほぐしなよ。初めてばっかで知らない間に随分疲れが溜まってるだろうから」
「おう、そういや旅その物が初めてだったんだよな。気ぃ抜いたらドッと疲れが来るだろうから、早く帰るか!街の観光は明後日にでもに連れて行ってやらぁ♪」
「ウィルヴァルおじさんは世話好きだから好きにさせたげる方がいいよ」
兄さんが何か言う前に僕が釘をさしておく。
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる