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中央〈デ・トルト〉大陸 ~ルカタ近辺~
トルク領域に向かって出発!
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翌日は地面の状態も良く、天気も良好!ってな事で、リストワを後にし、隣国のアニウトゥノン国トルク領域に向かう。
大体トルク領域までは歩いて3~4ディフェル(※3~4日)ぐらいかな?
アニウトゥノン国は一番歴史のある国で、元々中央大陸はアニウトゥノン国と国に属さないデ・フォン領域しかなかったそうだ。でも、紀元が古代から現代になった後に、精霊達の激減と魔力の威力低下により、一つの国で維持するのが難しくなり、その時の王が三兄弟だったので国を三つに分け、元々の国名を継ぐアニウトゥノン国とセーラン国、ウーフォコーテ国が生まれたらしい。
元々一つの国だし同じ王族の血筋だから、この三国は仲が良い。他国の領地を奪おうとかいった事もなく、平和その物。
ただ、王族は仲が良いけど、たまに領域を任された領主が自領で馬鹿やったり当主争いしたりとかはあるよ。まぁ王族に手を出したら他の二国が黙っちゃいないから、王族に手を出す領主はいないけどね。
因みにアニウトゥノン国にあるフィルゼン領域は、ラファス兄の同僚であり聖騎士団特殊部隊の副隊長であるアーヴェル=デフォルト、アル兄が領主をしてる。
あと、セーラン国のセルム領域の領主も特部の団員でルノーア=ゼクトル、ルア兄がいる。
中央大陸だとあと一人、デ・フォン領域の東の砂漠出身でトゥーサー=スナウザー、トゥー兄もいるよ。
アル兄は元全大陸一の腕の持ち主。元と言うのはラファス兄が手合わせで勝ったからなんだけど、それは公表されてないから一般の人達は知らない。ラファス兄も面倒臭いから訂正しないし大々的に言うなと特部の人達やそれを聞いた本部の人達にも言ってるから、世間では未だにアル兄が全大陸一の腕だと思われてる。
僕の村では噂になったけど、あれは精霊達が流した事だし村人達は村から殆ど出ないしで、知られても問題ない。村人達も外からたまに来る客人に対してはそういった噂は流さないしね。
ルア兄は策士で腹黒。当主の座を狙う従兄弟達によりで幼い頃から命を狙われてたらしいけど、その従兄弟も死亡したらしい。……うん、深く追究しない方が良いと思うよ?
トゥー兄は大食いで、凄い量を食べるけど、砂漠って食糧調達がかなり難しいよね?って聞いたら、砂漠にいる大型ディール魔物の中に比較的肉をドロップしやすいのがいるから大丈夫って言ってた。魔物の核とは別に肉をドロップする魔物もいるからそれはそれでいいけど、砂漠地帯は地の魔力が他より強く、ヘグルス(※重力)も強くなるから普通は街や村で調達するんだけどね。
「トルク領域に入ったら、2~3ディフェルで砂漠が見えてくるよ。その砂漠の側にある町を経由して、図書都市であり王都でもあるスオウに行くから。スオウまでは歩いて大体7ディフェルぐらいかな。でも、砂漠の上を走る乗り物、エーダを使えば風の向き次第で2~3ディフェルぐらいで着くよ」
一応風が無くても魔石の風の魔力がある風石を取り付けてたり風使いも同乗するから、動かない事はない。けど極力自然の風を利用するから、時間が掛かる時と掛からない時との差が激しかったりする。それでも一応5~6ディフェルぐらいだから、歩くよりかは速いし、歩きと違って体力を消耗する事もない。
「そんな便利な乗り物があるの?!僕、デ・フォンの西にある砂漠を見たけど、そんな便利な乗り物は見なかったよ?」
そりゃそうだ。あそこでエーダを使う人はいないからね。
「トルク領域の砂漠でも、西の方では使わないから」
「えっ、何で?」
この兄さん、本当に中央出身者か?普通はここまで言えば子供でも分かるのに……。
「使えなくはないけど、そこで使うなら一人で使って。ただし命の保証はないからね。“大地の裂け目”に落ちても、誰も助けてくれないし、そもそも落ちたら戻って来れないからね」
「あ……」
兄さんの顔色がどんどん悪くなっていく。やっとあの“大地の裂け目”の存在を思い出したか。ってか、普通はそんな簡単に忘れる事の出来ない場所なんだけどな。東大陸にはないから、見た事のないセスが言うならまだ分かるけど、中央出身者が忘れるなよ。
因みにアーヤは見た事はないけど知ってる。僕とラファス兄の旅の話で出た事あるからね。
「実物は見た事ないけど、あれだよな?“底無しの谷”とか“死の淵”とか言われる場所。本で読んだ事があるよ」
「そうそう、そこだよ。セス、よく知ってたな。誰かさんとは大違い」
僕とアーヤは兄さんに冷たい視線を浴びせたのは当然だと思う。
「僕だって知ってはいるよ!忘れてただけで!」
それが問題なんだって早く気付け。出身者の癖に直ぐ場所が出ないなんておかしいだろ。危険地帯を忘れんな。そもそも中央はヘグルスが1だけど、砂漠地帯は他の場所と違ってヘグルスが2だから、一般人からすれば一応危険地帯だっての。
大体トルク領域までは歩いて3~4ディフェル(※3~4日)ぐらいかな?
アニウトゥノン国は一番歴史のある国で、元々中央大陸はアニウトゥノン国と国に属さないデ・フォン領域しかなかったそうだ。でも、紀元が古代から現代になった後に、精霊達の激減と魔力の威力低下により、一つの国で維持するのが難しくなり、その時の王が三兄弟だったので国を三つに分け、元々の国名を継ぐアニウトゥノン国とセーラン国、ウーフォコーテ国が生まれたらしい。
元々一つの国だし同じ王族の血筋だから、この三国は仲が良い。他国の領地を奪おうとかいった事もなく、平和その物。
ただ、王族は仲が良いけど、たまに領域を任された領主が自領で馬鹿やったり当主争いしたりとかはあるよ。まぁ王族に手を出したら他の二国が黙っちゃいないから、王族に手を出す領主はいないけどね。
因みにアニウトゥノン国にあるフィルゼン領域は、ラファス兄の同僚であり聖騎士団特殊部隊の副隊長であるアーヴェル=デフォルト、アル兄が領主をしてる。
あと、セーラン国のセルム領域の領主も特部の団員でルノーア=ゼクトル、ルア兄がいる。
中央大陸だとあと一人、デ・フォン領域の東の砂漠出身でトゥーサー=スナウザー、トゥー兄もいるよ。
アル兄は元全大陸一の腕の持ち主。元と言うのはラファス兄が手合わせで勝ったからなんだけど、それは公表されてないから一般の人達は知らない。ラファス兄も面倒臭いから訂正しないし大々的に言うなと特部の人達やそれを聞いた本部の人達にも言ってるから、世間では未だにアル兄が全大陸一の腕だと思われてる。
僕の村では噂になったけど、あれは精霊達が流した事だし村人達は村から殆ど出ないしで、知られても問題ない。村人達も外からたまに来る客人に対してはそういった噂は流さないしね。
ルア兄は策士で腹黒。当主の座を狙う従兄弟達によりで幼い頃から命を狙われてたらしいけど、その従兄弟も死亡したらしい。……うん、深く追究しない方が良いと思うよ?
トゥー兄は大食いで、凄い量を食べるけど、砂漠って食糧調達がかなり難しいよね?って聞いたら、砂漠にいる大型ディール魔物の中に比較的肉をドロップしやすいのがいるから大丈夫って言ってた。魔物の核とは別に肉をドロップする魔物もいるからそれはそれでいいけど、砂漠地帯は地の魔力が他より強く、ヘグルス(※重力)も強くなるから普通は街や村で調達するんだけどね。
「トルク領域に入ったら、2~3ディフェルで砂漠が見えてくるよ。その砂漠の側にある町を経由して、図書都市であり王都でもあるスオウに行くから。スオウまでは歩いて大体7ディフェルぐらいかな。でも、砂漠の上を走る乗り物、エーダを使えば風の向き次第で2~3ディフェルぐらいで着くよ」
一応風が無くても魔石の風の魔力がある風石を取り付けてたり風使いも同乗するから、動かない事はない。けど極力自然の風を利用するから、時間が掛かる時と掛からない時との差が激しかったりする。それでも一応5~6ディフェルぐらいだから、歩くよりかは速いし、歩きと違って体力を消耗する事もない。
「そんな便利な乗り物があるの?!僕、デ・フォンの西にある砂漠を見たけど、そんな便利な乗り物は見なかったよ?」
そりゃそうだ。あそこでエーダを使う人はいないからね。
「トルク領域の砂漠でも、西の方では使わないから」
「えっ、何で?」
この兄さん、本当に中央出身者か?普通はここまで言えば子供でも分かるのに……。
「使えなくはないけど、そこで使うなら一人で使って。ただし命の保証はないからね。“大地の裂け目”に落ちても、誰も助けてくれないし、そもそも落ちたら戻って来れないからね」
「あ……」
兄さんの顔色がどんどん悪くなっていく。やっとあの“大地の裂け目”の存在を思い出したか。ってか、普通はそんな簡単に忘れる事の出来ない場所なんだけどな。東大陸にはないから、見た事のないセスが言うならまだ分かるけど、中央出身者が忘れるなよ。
因みにアーヤは見た事はないけど知ってる。僕とラファス兄の旅の話で出た事あるからね。
「実物は見た事ないけど、あれだよな?“底無しの谷”とか“死の淵”とか言われる場所。本で読んだ事があるよ」
「そうそう、そこだよ。セス、よく知ってたな。誰かさんとは大違い」
僕とアーヤは兄さんに冷たい視線を浴びせたのは当然だと思う。
「僕だって知ってはいるよ!忘れてただけで!」
それが問題なんだって早く気付け。出身者の癖に直ぐ場所が出ないなんておかしいだろ。危険地帯を忘れんな。そもそも中央はヘグルスが1だけど、砂漠地帯は他の場所と違ってヘグルスが2だから、一般人からすれば一応危険地帯だっての。
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