78 / 113
~デ・フォン領域~
特部の兄さん達はラファス兄にとっても特別枠です♪
しおりを挟む
「あ、僕、図書棟行って来てもいい?司書のスーヴェンさんにも挨拶してくるね♪それと僕、身体が鈍りそうだから誰か手合わせしてほしいんだけど、駄目かなぁ?」
僕としては特部の兄さん達なら誰でも良い♪本当はラファス兄が一番良いんだけどね。
司書のスーヴェンさんは、僕がラファス兄に本部へ連れて来てもらった時によく相手してもらってたんだ~♪部外者なのは一目瞭然なのに、邪魔者扱いせずに本を読ませてくれたし、お手伝いを名乗り出たら快く手伝わせてくれたし、団員の中に意地悪な人が絡んで来た時も僕を庇って追い払ってくれたし、本の話も合うしで、何気にお世話になってるんだよね~。
「ああ、ラルは司書と仲が良かったんだったな」
「うん。スーヴェンさんは優しいよ♪僕、あの人好き!」
「そう言うのはラルぐらいだよ?あの人、仕事は真面目だけど気難しいって言われてるから」
「ええ~?僕、他の団員の兄さん達に門前払いとか邪魔者扱いされた事あるけど、スーヴェンさんにされた事一度もないよ?最初に図書棟行った時も本を読ませて下さいって言ったら普通に読ませてもらえたし」
今でこそ、顔パスで入れてもらったりするけど、最初の頃は特部の兄さん達に会わせて下さいって言っても、入れてもらえなかったんだよね~。まぁ、特部の兄さん達やラファス兄の邪魔はしたくないから、極力宿屋や本部前の広場とかで待ってたんだけど、緊急性のトラブル案件が発生したりした場合はそうも言ってられないから、団員の人達に話を通してもらおうとお願いするんだけど、子供の戯れ言だと思われ相手にしてくれない場合が多い。そういう場合は本部の建物に攻撃を入れて知らせたり、精霊に伝言頼んだりして、臨機応変に行動するよ?器物損壊したら、一応弁償はするし。
でも結局、僕がラファス兄と一緒に来てる時は、特部の兄さん達からのお呼び出しが掛かるんだよね~。曰く、僕がいる方が仕事が捗るらしい……。僕、何もしてないのにね?ってか、よく構ってもらってるから、時間的にも邪魔になりそうなんだけどなぁ?まぁ、本人達が来いって言ってるんだから問題ないよね?
「ラル、団員達の態度が悪ければ遠慮なく言って良いんですからね?」
「えっ、嫌だよ、告げ口なんて。気に入らなければ僕自身どうとでもするし。そりゃあ特部の兄さん達にはまだまだ全く敵わないけど、他の団員の人達なら普通に倒せるぐらいの腕はあるよ」
何せラファス兄が世界で通用するように鍛えてくれたからね♪ラファス兄は自他共に認める兄バカだけど、生死に関わるから教育に手は抜かないんだよね。僕としても大歓迎だし、そんなラファス兄が大好きさ♪
「ラファスって、ラルの事を溺愛する程兄バカなのに、そういった事には厳しいよね」
「東出身者なら当然だと思うけど?特にラ・ムールは東大陸唯一の港から一番遠い村だし、気候も北と変わらないぐらい厳しい場所だからね。教育に手を抜かれたら、村周辺は出歩けなくなっちゃうよ」
村から出ず、他の村人達同様の生活を送るなんて僕には出来ないし、したいとも思わないからね。
「それにラファス兄の場合は、僕を溺愛してるからこそ、持ちうる全てを出し惜しみせずに教えてくれるんだよ。僕がそれを望んでるからってのもあるけど、どうでもいい相手なら自ら進んで教えないからね」
ラファス兄はどうでもいい相手だと、関わる事すらしようとしない。目の前で人が拐われそうになってようが助けを求めようが、多分そのまま無視を決め込む。まぁ、僕が近くにいたら、多分僕が気にするだろうし教育上の事も考えて、面倒臭くても一応は助けるって選択肢が出るみたいだけど、ラファス兄は基本、他力本願は嫌いだし、メリットの無い相手に手は貸さない。どうでもいい相手にラファス兄が自ら動く時は、相手がラファス兄に喧嘩を吹っ掛けて来たか対価となるメリットがあるかぐらいじゃないかなぁ?
「相変わらずラルはラファスの事を心底理解してるっぽいね。ボク、ラファスの考え方とか表情とか、ちっとも理解出来ないよ」
「そう?僕からすれば解り易いんだけどなぁ」
僕の言葉にレン兄が溜め息を吐きながら、苦手意識満載な顔で言う。
「あれを解り易いと言い切れるのはラルぐらいだ。ラルが関係してなけりゃにこりともしやがらない」
「ラファス兄からすれば、楽しくも無いのに笑う必要性はないって思ってるんじゃないかなぁ。元々愛想笑いとか嫌いなのに、父さんが無理無理させてたらしいから、必要性がない限りする気もないって言ってたよ」
その点特部の兄さん達相手だと、村にいる時と同じように居心地良さそうにしてるんだけど、特部の兄さん達はそこまで信用されてるって気付いてないっぽい。そもそも略式名なんて、赤の血族は村人だろうとかなり親しい間柄でないと呼べないのに、それを許してる時点で特別枠なんだけど、僕が言う事でもないから黙っていよう♪
*****
※お待たせして申し訳ありません。体調崩していたり、親戚に不幸事があったりと、二月近く更新が空いてました。体調が万全ではない為、更新に時間が掛かるかもですが、今後とも宜しくお願いします!
僕としては特部の兄さん達なら誰でも良い♪本当はラファス兄が一番良いんだけどね。
司書のスーヴェンさんは、僕がラファス兄に本部へ連れて来てもらった時によく相手してもらってたんだ~♪部外者なのは一目瞭然なのに、邪魔者扱いせずに本を読ませてくれたし、お手伝いを名乗り出たら快く手伝わせてくれたし、団員の中に意地悪な人が絡んで来た時も僕を庇って追い払ってくれたし、本の話も合うしで、何気にお世話になってるんだよね~。
「ああ、ラルは司書と仲が良かったんだったな」
「うん。スーヴェンさんは優しいよ♪僕、あの人好き!」
「そう言うのはラルぐらいだよ?あの人、仕事は真面目だけど気難しいって言われてるから」
「ええ~?僕、他の団員の兄さん達に門前払いとか邪魔者扱いされた事あるけど、スーヴェンさんにされた事一度もないよ?最初に図書棟行った時も本を読ませて下さいって言ったら普通に読ませてもらえたし」
今でこそ、顔パスで入れてもらったりするけど、最初の頃は特部の兄さん達に会わせて下さいって言っても、入れてもらえなかったんだよね~。まぁ、特部の兄さん達やラファス兄の邪魔はしたくないから、極力宿屋や本部前の広場とかで待ってたんだけど、緊急性のトラブル案件が発生したりした場合はそうも言ってられないから、団員の人達に話を通してもらおうとお願いするんだけど、子供の戯れ言だと思われ相手にしてくれない場合が多い。そういう場合は本部の建物に攻撃を入れて知らせたり、精霊に伝言頼んだりして、臨機応変に行動するよ?器物損壊したら、一応弁償はするし。
でも結局、僕がラファス兄と一緒に来てる時は、特部の兄さん達からのお呼び出しが掛かるんだよね~。曰く、僕がいる方が仕事が捗るらしい……。僕、何もしてないのにね?ってか、よく構ってもらってるから、時間的にも邪魔になりそうなんだけどなぁ?まぁ、本人達が来いって言ってるんだから問題ないよね?
「ラル、団員達の態度が悪ければ遠慮なく言って良いんですからね?」
「えっ、嫌だよ、告げ口なんて。気に入らなければ僕自身どうとでもするし。そりゃあ特部の兄さん達にはまだまだ全く敵わないけど、他の団員の人達なら普通に倒せるぐらいの腕はあるよ」
何せラファス兄が世界で通用するように鍛えてくれたからね♪ラファス兄は自他共に認める兄バカだけど、生死に関わるから教育に手は抜かないんだよね。僕としても大歓迎だし、そんなラファス兄が大好きさ♪
「ラファスって、ラルの事を溺愛する程兄バカなのに、そういった事には厳しいよね」
「東出身者なら当然だと思うけど?特にラ・ムールは東大陸唯一の港から一番遠い村だし、気候も北と変わらないぐらい厳しい場所だからね。教育に手を抜かれたら、村周辺は出歩けなくなっちゃうよ」
村から出ず、他の村人達同様の生活を送るなんて僕には出来ないし、したいとも思わないからね。
「それにラファス兄の場合は、僕を溺愛してるからこそ、持ちうる全てを出し惜しみせずに教えてくれるんだよ。僕がそれを望んでるからってのもあるけど、どうでもいい相手なら自ら進んで教えないからね」
ラファス兄はどうでもいい相手だと、関わる事すらしようとしない。目の前で人が拐われそうになってようが助けを求めようが、多分そのまま無視を決め込む。まぁ、僕が近くにいたら、多分僕が気にするだろうし教育上の事も考えて、面倒臭くても一応は助けるって選択肢が出るみたいだけど、ラファス兄は基本、他力本願は嫌いだし、メリットの無い相手に手は貸さない。どうでもいい相手にラファス兄が自ら動く時は、相手がラファス兄に喧嘩を吹っ掛けて来たか対価となるメリットがあるかぐらいじゃないかなぁ?
「相変わらずラルはラファスの事を心底理解してるっぽいね。ボク、ラファスの考え方とか表情とか、ちっとも理解出来ないよ」
「そう?僕からすれば解り易いんだけどなぁ」
僕の言葉にレン兄が溜め息を吐きながら、苦手意識満載な顔で言う。
「あれを解り易いと言い切れるのはラルぐらいだ。ラルが関係してなけりゃにこりともしやがらない」
「ラファス兄からすれば、楽しくも無いのに笑う必要性はないって思ってるんじゃないかなぁ。元々愛想笑いとか嫌いなのに、父さんが無理無理させてたらしいから、必要性がない限りする気もないって言ってたよ」
その点特部の兄さん達相手だと、村にいる時と同じように居心地良さそうにしてるんだけど、特部の兄さん達はそこまで信用されてるって気付いてないっぽい。そもそも略式名なんて、赤の血族は村人だろうとかなり親しい間柄でないと呼べないのに、それを許してる時点で特別枠なんだけど、僕が言う事でもないから黙っていよう♪
*****
※お待たせして申し訳ありません。体調崩していたり、親戚に不幸事があったりと、二月近く更新が空いてました。体調が万全ではない為、更新に時間が掛かるかもですが、今後とも宜しくお願いします!
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる