奇跡の確率

カザハナ

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 クリスは青年の姿のまま僕達に付いてくる。人の姿の方が僕達と喋り易いし、今はまだ支部の配達人関係者とかも多いからね。

 武術大会参加者は、数日間の休みを貰っても良いんだけど、僕もルー兄も、次の日から仕事を入れてる。だって、大会でそんなに疲れることってないし、僕にとって大会=休日って感じに近いから、休日貰っても身体を動かしたくなるんだよね。

 それなら仕事してる方が良いかなぁ~って。因みにルー兄やジェイも同じようなこと言ってたりする。どうせ大会後は参加者が休みに入る方が多いし、未配達物も増えてく一方だからね。

 一応配達に期限がない物ばっかだから、急ぐ物はない。ただ、極稀に期限指定されてる物もあり、配達期限のある物は、優先的に銅である中級以上が扱うことになってる。

 といっても、確実性を高める為には銀である上級以上が理想的なんだけど、銀がいない支部の方が圧倒的に多いんだよね。


「……休み無く仕事をしているが、身体は大丈夫なのか?」


 うん?クリスが来てから、僕達これでもゆるゆるスケジュールなんだけどなぁ?

 思わず僕がルー兄に視線を向ける。


「あー、クリス君。残念ながら、僕達これでもかなりペースダウンしている状態なんだけど。武術大会なんて参加していても、出番は指名された時と逆指名した時で、後は今年がその年だったんだけど、金の演武がある時ぐらいなんだよ。僕達金からすれば、大会は休日と似たようなものだから。一応参加者は、数日間の休暇を貰う事も出来るけれど、身体が鈍りそうで……」

「僕達金は、この街〈ヴェネック〉が拠点だけど、年の大半はヴェネック外だよ。さすがに大会出場する気のある金は、大会前にヴェネックに入れるよう調整するけど、普段はあちこち行ってるよ?」

「僕もコーディーも、じっとしている方が苦痛に感じてしまうんだよ。金の配達人は、殆どがそんな感じかな?身体が鈍ると生死にも関わってくるからね」


 今はルー兄とペアを組んでるから、いつでもどこでもルー兄に鍛えてもらえることができるし行き帰りの量の差もなく受け取り持って帰れる。

 でも僕一人の場合は、本来一人で行動する場合は持てるだけ持って距離を稼ぐんだけど、帰りは半分以下の量になることが多いから行きで量を稼がないと割りに合わなくなるんだよね~。


「そういえば、クリスが怪我してた時、ルー兄がケイド様に少しは休めって言われてたね」

「あれはコーディーも入っているんだけどね?そもそも休みなんて貰っても、何にもする事ないよね?仕事で行きたい場所に行く事だって出来るし」
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