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第三章 夜のお仕事
引っ越し
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すみません、不定期に変更です。
◇ ◇ ◇
夜の仕事は、不定にだが確実にやってきた。
だが、斡旋屋のターゲットが本当に悪人なのか確認する必要がある。
そんなこちらの気持ちを察するように、トコウニは悪行を具体的に話してくれた。
今日のターゲットは、高利貸しの商人だった。
こいつは、若い娘のいる相手にしか金を貸さない。
そして、支払いが滞ると借金のかたに娘を連れて行くのである。
アミは弟と妹を寝かしつけると、闇に潜った。
闇の中で俺はアミの全身を覆う。
そして闇の中から始末するだけの簡単な仕事だ。
こうして、アミの睡眠は守られるようになった。
昼の仕事も順調である。
商業ギルドのアミノクリーンは一年先まで予定が詰まっている。
服飾組合も城への実績を反映して好調であり、リンカ堂のスイーツもうなぎ上りだ。
夕海亭も客足が途絶えず、週一の城通いにも慣れてきた。
「ねえアミ」
「はい」
「そろそろ、私の側近になっくれてもよいのでは?」
「そのお話は、ギルドと調整できたのでは?」
「これだけアミノクリーンが売れてしまうとな……
そうだ、夜は時間が空いているだろう」
「妹と弟がおりますので無理です」
「……そうだ!
兄弟も一緒に、城に住めばよい。
食事は食堂で食べ放題だし、優秀な指導職もいる。
読み書きに計算。一般常識に礼儀作法。
私の教師たちは優秀だぞ。どうだ」
「それは……魅力的なお話ですが……」
「それに、城で学んでおけば、働き口を探すのも簡単だぞ。
なんなら、城で働けばよい。
そうだ、そうしろ……、なっ」
『確かに、城に住んでいれば、襲われる心配もなくなるし、何より教育にはいいかもな』
「わかりました。
よろしくお願いします」
こうして、アミ兄弟は城に住むこととなった。
商業ギルドの住まいも、遅くなった時のために確保しておく。
というよりも、夜の仕事の時はこっちで寝ればいい。
「ね、姉ちゃん、城って住めるところなのか?」
「バカね。お城は王様が住んでいるのよ」
「俺たちも王様になるのか」
「うーん、ちょっと違うかな。
でも、あんなに広いところだと、迷子にならないかしら」
「姉ちゃんが迷子にならないんだから大丈夫だよ」
「でも、お姉ちゃん、トイレとかあるのかな」
「大丈夫よ。
トイレ専用の部屋があるから」
「えっ、部屋とトイレって離れてるのか」
「そうよ。だから、これまでみたいに、ギリギリまで我慢しちゃ駄目よ」
「おいら、自信ないぞ……」
◇ ◇ ◇
夜の仕事は、不定にだが確実にやってきた。
だが、斡旋屋のターゲットが本当に悪人なのか確認する必要がある。
そんなこちらの気持ちを察するように、トコウニは悪行を具体的に話してくれた。
今日のターゲットは、高利貸しの商人だった。
こいつは、若い娘のいる相手にしか金を貸さない。
そして、支払いが滞ると借金のかたに娘を連れて行くのである。
アミは弟と妹を寝かしつけると、闇に潜った。
闇の中で俺はアミの全身を覆う。
そして闇の中から始末するだけの簡単な仕事だ。
こうして、アミの睡眠は守られるようになった。
昼の仕事も順調である。
商業ギルドのアミノクリーンは一年先まで予定が詰まっている。
服飾組合も城への実績を反映して好調であり、リンカ堂のスイーツもうなぎ上りだ。
夕海亭も客足が途絶えず、週一の城通いにも慣れてきた。
「ねえアミ」
「はい」
「そろそろ、私の側近になっくれてもよいのでは?」
「そのお話は、ギルドと調整できたのでは?」
「これだけアミノクリーンが売れてしまうとな……
そうだ、夜は時間が空いているだろう」
「妹と弟がおりますので無理です」
「……そうだ!
兄弟も一緒に、城に住めばよい。
食事は食堂で食べ放題だし、優秀な指導職もいる。
読み書きに計算。一般常識に礼儀作法。
私の教師たちは優秀だぞ。どうだ」
「それは……魅力的なお話ですが……」
「それに、城で学んでおけば、働き口を探すのも簡単だぞ。
なんなら、城で働けばよい。
そうだ、そうしろ……、なっ」
『確かに、城に住んでいれば、襲われる心配もなくなるし、何より教育にはいいかもな』
「わかりました。
よろしくお願いします」
こうして、アミ兄弟は城に住むこととなった。
商業ギルドの住まいも、遅くなった時のために確保しておく。
というよりも、夜の仕事の時はこっちで寝ればいい。
「ね、姉ちゃん、城って住めるところなのか?」
「バカね。お城は王様が住んでいるのよ」
「俺たちも王様になるのか」
「うーん、ちょっと違うかな。
でも、あんなに広いところだと、迷子にならないかしら」
「姉ちゃんが迷子にならないんだから大丈夫だよ」
「でも、お姉ちゃん、トイレとかあるのかな」
「大丈夫よ。
トイレ専用の部屋があるから」
「えっ、部屋とトイレって離れてるのか」
「そうよ。だから、これまでみたいに、ギリギリまで我慢しちゃ駄目よ」
「おいら、自信ないぞ……」
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