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第Ⅵ章 南の大地
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シーリアが連れていかれた部屋は、真っ白で家具は椅子が一つあるだけの部屋だった。
「女神様、どうぞおかけください」
「あの、ですから私は女神じゃありませんから」
道中何度も否定したのだが、聞き入れてもらえなかった。
「女神様、我々に平和への道をお示しください」
「今は平和じゃないんですか?」
「ここは国の北端ゆえ、戦火は免れておりますが、徴兵により駆り出された若者が戻ってまいりません」
「戦はラトランドとの戦ですね」
「はい」
「戦に介入することはできませんが、様子を見てくることならできます。
そのために、この国のことを教えていただけますか」
長老によれば、この国は5つの町で構成され、中央に国王の鎮座するツターン町が存在し、それを囲むように5つの町がある。
この町が一番北にあるグーマで、右回りにチバライ、キチャラ、アナカワ、サマナチの町があるという。
ラトランドとの国境側にアナカワがあり、その町が前線になっているという。
「では、アナカワに行けば、最新の状況がわかるんですね」
「そうなります」
「では、これから行ってきましょう。
ミーちゃん、行きますよ」
ミー
簡単な地図を書いてもらったので、道沿いにいけばツターンに出るはずである。
ワイバーンと違い、フォレストキャットのミーミーは最初から不可視の翼を広げている。
だから、上下動はほとんどない。
2時間ほどの飛行で街が見えてきた。
門兵に確認すると確かにツターンだという。
また、ここでも「ちょっと待ってくれ」と言われてしまったので、急ぐからまた来ると告げて飛び立ってしまった。
「あの言い伝えって、国中に広まっているのかしら」
更に2時間飛んだところで町が見えてきた。
ついでに山まで足を伸ばして、ラトランドの兵がいないことを確認すると、町からかなり離れた場所に着地し、飛行服を脱いだ。
空を飛んでいかなければ、女神などと騒がれることもないだろう。
山とは反対側の城門にいき、アナカワの町であることを確認する。
「グーマから徴兵されている人たちに会いたいんですが」
「冗談じゃない、この町に他所の兵士などいるわけがないだろう」
「えっ、どういうことですか?」
「だから、この町は、自分たちで守っているんだから、他所の人間などおらんと言ってるだろう」
話が見えないので、シーリアは身分を明かして、町の責任者への面会を求めた。
「女神様、どうぞおかけください」
「あの、ですから私は女神じゃありませんから」
道中何度も否定したのだが、聞き入れてもらえなかった。
「女神様、我々に平和への道をお示しください」
「今は平和じゃないんですか?」
「ここは国の北端ゆえ、戦火は免れておりますが、徴兵により駆り出された若者が戻ってまいりません」
「戦はラトランドとの戦ですね」
「はい」
「戦に介入することはできませんが、様子を見てくることならできます。
そのために、この国のことを教えていただけますか」
長老によれば、この国は5つの町で構成され、中央に国王の鎮座するツターン町が存在し、それを囲むように5つの町がある。
この町が一番北にあるグーマで、右回りにチバライ、キチャラ、アナカワ、サマナチの町があるという。
ラトランドとの国境側にアナカワがあり、その町が前線になっているという。
「では、アナカワに行けば、最新の状況がわかるんですね」
「そうなります」
「では、これから行ってきましょう。
ミーちゃん、行きますよ」
ミー
簡単な地図を書いてもらったので、道沿いにいけばツターンに出るはずである。
ワイバーンと違い、フォレストキャットのミーミーは最初から不可視の翼を広げている。
だから、上下動はほとんどない。
2時間ほどの飛行で街が見えてきた。
門兵に確認すると確かにツターンだという。
また、ここでも「ちょっと待ってくれ」と言われてしまったので、急ぐからまた来ると告げて飛び立ってしまった。
「あの言い伝えって、国中に広まっているのかしら」
更に2時間飛んだところで町が見えてきた。
ついでに山まで足を伸ばして、ラトランドの兵がいないことを確認すると、町からかなり離れた場所に着地し、飛行服を脱いだ。
空を飛んでいかなければ、女神などと騒がれることもないだろう。
山とは反対側の城門にいき、アナカワの町であることを確認する。
「グーマから徴兵されている人たちに会いたいんですが」
「冗談じゃない、この町に他所の兵士などいるわけがないだろう」
「えっ、どういうことですか?」
「だから、この町は、自分たちで守っているんだから、他所の人間などおらんと言ってるだろう」
話が見えないので、シーリアは身分を明かして、町の責任者への面会を求めた。
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