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ヤエとヒエのとある1日その1
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今日は誰よりも早起きをした、健とヒエの朝食と健のお弁当を作って見せる! 私だけの力で! 調理器具の使い方も覚えてきたんだ、今の私に出来ない事はあんまりない。
でも実は苦手……ヒエは何でも出来るのに……女神の時もそうだった。そう……ヒエは何でも出来る反面広く浅く、私は見通し探知する力が特化していた。お互いにそれぞれを補う様に支え合ってきた。これからは違う、お互いに長所を伸ばして生きて行かなければ生き残れない! ……人間として。
取り敢えず米は既に炊けている、おかずかぁ……昨日の鍋の残りの鮭があるしあとは……玉子と野菜かぁ、鮭をお弁当にも使うとして……ここからは私のセンスの見せ所ね。昨日の鍋の残りに米……ひらめいた! 早速調理に取り掛かる。見てなさいよヒエ、健!
もうすぐ朝食が出来上がる、次にお弁当に取り掛かる。既に鮭も焼いてある! ちょっと焦げてるけど良し! 後は野菜を適当に味付けをして炒める。今の私にはこれでも頑張ったと思う。料理教えてくてないかな誰か……茉希は論外だ。京子はどうだろう? 結婚しててきっと頼りになるはず! 思いを巡らせていると、ヒエが起きてきた。
「あったまが痛い……強力ゼロってお酒キツいわね……美味しいけど、おはようヤエ……」
「おはようヒエ、健がヒエは禁酒だなって」
「何よアイツ……ん!? なかなか良い匂いね、ヤエ作れるじゃない料理!」
「こっこれぐらいならね……本当はもっと沢山レパートリーがあると良いんだけど、ほら私達って……」
「まぁわかるわよ……野菜は煮る焼く! 魚も肉も焼く! ってぐらいの調理方法の時代だけだもんね人間と一緒にいた時って」
「そうなのよね……時代が違い過ぎる」
健の目覚ましが鳴り響き、少しモゾモゾしたあと。起き上がると
「おはよう……二人共早いな、って言うか寒っ! お前らもう人間だろ! ストーブつけて暖かくしてなよ!」
「二人共風邪引いたらどうすんだ! 全くちょっとこい! 付け方を教えるから」
健にストーブ? の付け方を教えると云われて教えて貰った。すると健が
「何か良い匂いするな、もしかして朝御飯とか作って?」
「気付くのが遅いわよ、ヤエが私達の為に作ってくれたのよ」
「そっかじゃあ三人で食べなきゃだね、ありがとうヤエ!」
私が作ったのは鍋の残り物で作った雑炊だ、幸い二人共喜んで食べてくれた。ありがとう、ご馳走さまでしたの声が嬉しい!
「健にはお弁当もあるのよ! 今日から仕事でしょう?」
「本当に! 嬉しい、ヤッパリ人が作ってくれた料理って。それだけでお腹いっぱいになれるよ」
「こんな出来だけど……持って行ってくれる?」
「当たり前だよ、残さず食べるから。おっと支度しなきゃな電車通勤の辛いとこだよ……」
健が身支度を始めると、鞄の中にお弁当を入れてくれた。それだけで嬉しい。
「行ってきます~」
「頑張って行ってらっしゃい!」
健を送り出すと、ヒエが既に後片付けを始めていた。
「ごめんヒエ!」
「良いって良いって! お互い支え合おうよ、私達は二人で一つの女神だったでしょう?」
「じゃあ一緒に片付けようか!」
片付けている間ヒエと今後について語り合っていた。先ずは人間界では必須のお金の問題、健にはあまり負担をかけたくない。二人で働く事にする。取り敢えず身の振り方について誰かに相談しなければ……となると……
「で私の所にですか? ヒエ様ヤエ様」
「だってさ健は仕事行ったでしょう、それなら京子しかいないから。それに様付けはもう止めてね」
「わかりました……お二人共こちらへ」
私とヒエは健の部屋よりも狭い部屋へと案内された。京子がお茶と何枚か用紙を持ってくる。
「一応お二人共、住民票等の書類に不備はありません。働く事は可能ですが……」
「何か問題?」
「履歴書と言う物が御座いまして……そのお二人の学歴が……無いですよね?」
「それいる? 要らない仕事ないの?」
「ヒエさん……ここは職場を斡旋する所では無いんです、何か資格などあれば」
それならヒエと一緒に作ったアレがある!
「京子! これ役に立たない?」
「免許証ですk……ぶっ!!」
京子がお茶を吹き出す
「やり過ぎです、お二人共! 二種免許と大型一種以外全部取得している事になってるじゃないですか!」
「「駄目なの?」」
「それにもう一つ問題があります! お二人の連絡先は?」
そういえば、もう力は無いんだった……健との繋がりも感じられず寂しい……
「それってケータイの事!?」
ヒエが食い気味に聞いている。私も興味がある。
「私とヒエもケータイ持てるかな京子?」
「まぁ免許証と住民票もありますし、多分大丈夫だと思いますよ……あっでも判子と銀行口座は?」
「抜かりはないわ」
ヒエがバッグの中から通帳と判子を取り出した、そう私達なりに人間界に住む事を先程の免許証といい下調べしてあるのだ。
「それじゃ早速行くわよ! 京子!」
「私もですか? 一応仕事中ですよ! ……そんな目で見ないでください……」
じっと京子の目をヒエと二人で潤んだ目で見つめる。
「わかりました! お昼から半休を取りますから! それまで待っていてください……この時計貸しますから12時にロビーで待ってます」
「流石に京子ね頼りになるわ!」
時計を受け取ると市役所を後にする。まだ2時間もある。ヒエと一旦アパートに帰る事にした道中、美味しそうな匂いがしてくる。二人で匂いに誘われると『惣菜キッチンサイトウ』と書かれたお店があった。
「良い匂いね! とっても美味しそうだわ!」
「健喜ぶんじゃない?」
「でも健には私が作った御飯を食べて欲しい……」
「ヤエ変わったね、まっ私もアイツの事が……でもヤエとはやり合いたくない。どうせアイツが死ねば……ねッ!」
「我儘よね私……健もヒエも大事、一緒に居られたらとても幸せ……なんてね」
私が話しているのにヒエはチョコチョコと店の前をウロチョロしていた。
「あれ? ヤエこのお店アルバイト募集中だって行こっか!」
「ちょっと待って!! そんないきなり行ってどうするのよ!」
ヒエが躊躇なくお店の玄関を開けた……
「ごめんくださーい」
「いらっしゃいませ~お好きなお惣菜をお選びくださいね」
人の良さそうな従業員のおばさんが出てくると店内のカウンターに並んだ惣菜を見渡す……美味しそう! こんなの作れたら健とヒエ喜んでくれるかな? 考えるよりも先に店員の人に声が出た
「ここでアルバイトしたら、こんな美味しそうなお惣菜作れるようになれますか?」
「作れるかはどうかは……アルバイトを希望ですか?」
「作れるようになるならアルバイトしたいです!」
「じゃあ店長を呼んできますね、少しお待ち下さい」
「ヤエどうしたのよ? 急にそんなに張り切って」
「ヒエだって美味しいご飯食べたいでしょう?」
「まぁそれはそうだけど……どうせ健の事考えてたんでしょ?」
「良いじゃない別に……」
ヒエと話していると店の奥から40代位の女性が出て来た。
「いらっしゃい! アルバイトしたいのはどっちの娘だい? 二人共かい?」
「私です! 八幡ヤエと言います」
「ヤハタ? あんまり聞かない名字ね、じゃあこっちに来て八幡さん」
そう云われ私は奥の事務所へと案内される、ヒエは店内の簡易イートインスペースで待っていると告げて早速惣菜を買っていた。
私のアルバイト面接開始!!
でも実は苦手……ヒエは何でも出来るのに……女神の時もそうだった。そう……ヒエは何でも出来る反面広く浅く、私は見通し探知する力が特化していた。お互いにそれぞれを補う様に支え合ってきた。これからは違う、お互いに長所を伸ばして生きて行かなければ生き残れない! ……人間として。
取り敢えず米は既に炊けている、おかずかぁ……昨日の鍋の残りの鮭があるしあとは……玉子と野菜かぁ、鮭をお弁当にも使うとして……ここからは私のセンスの見せ所ね。昨日の鍋の残りに米……ひらめいた! 早速調理に取り掛かる。見てなさいよヒエ、健!
もうすぐ朝食が出来上がる、次にお弁当に取り掛かる。既に鮭も焼いてある! ちょっと焦げてるけど良し! 後は野菜を適当に味付けをして炒める。今の私にはこれでも頑張ったと思う。料理教えてくてないかな誰か……茉希は論外だ。京子はどうだろう? 結婚しててきっと頼りになるはず! 思いを巡らせていると、ヒエが起きてきた。
「あったまが痛い……強力ゼロってお酒キツいわね……美味しいけど、おはようヤエ……」
「おはようヒエ、健がヒエは禁酒だなって」
「何よアイツ……ん!? なかなか良い匂いね、ヤエ作れるじゃない料理!」
「こっこれぐらいならね……本当はもっと沢山レパートリーがあると良いんだけど、ほら私達って……」
「まぁわかるわよ……野菜は煮る焼く! 魚も肉も焼く! ってぐらいの調理方法の時代だけだもんね人間と一緒にいた時って」
「そうなのよね……時代が違い過ぎる」
健の目覚ましが鳴り響き、少しモゾモゾしたあと。起き上がると
「おはよう……二人共早いな、って言うか寒っ! お前らもう人間だろ! ストーブつけて暖かくしてなよ!」
「二人共風邪引いたらどうすんだ! 全くちょっとこい! 付け方を教えるから」
健にストーブ? の付け方を教えると云われて教えて貰った。すると健が
「何か良い匂いするな、もしかして朝御飯とか作って?」
「気付くのが遅いわよ、ヤエが私達の為に作ってくれたのよ」
「そっかじゃあ三人で食べなきゃだね、ありがとうヤエ!」
私が作ったのは鍋の残り物で作った雑炊だ、幸い二人共喜んで食べてくれた。ありがとう、ご馳走さまでしたの声が嬉しい!
「健にはお弁当もあるのよ! 今日から仕事でしょう?」
「本当に! 嬉しい、ヤッパリ人が作ってくれた料理って。それだけでお腹いっぱいになれるよ」
「こんな出来だけど……持って行ってくれる?」
「当たり前だよ、残さず食べるから。おっと支度しなきゃな電車通勤の辛いとこだよ……」
健が身支度を始めると、鞄の中にお弁当を入れてくれた。それだけで嬉しい。
「行ってきます~」
「頑張って行ってらっしゃい!」
健を送り出すと、ヒエが既に後片付けを始めていた。
「ごめんヒエ!」
「良いって良いって! お互い支え合おうよ、私達は二人で一つの女神だったでしょう?」
「じゃあ一緒に片付けようか!」
片付けている間ヒエと今後について語り合っていた。先ずは人間界では必須のお金の問題、健にはあまり負担をかけたくない。二人で働く事にする。取り敢えず身の振り方について誰かに相談しなければ……となると……
「で私の所にですか? ヒエ様ヤエ様」
「だってさ健は仕事行ったでしょう、それなら京子しかいないから。それに様付けはもう止めてね」
「わかりました……お二人共こちらへ」
私とヒエは健の部屋よりも狭い部屋へと案内された。京子がお茶と何枚か用紙を持ってくる。
「一応お二人共、住民票等の書類に不備はありません。働く事は可能ですが……」
「何か問題?」
「履歴書と言う物が御座いまして……そのお二人の学歴が……無いですよね?」
「それいる? 要らない仕事ないの?」
「ヒエさん……ここは職場を斡旋する所では無いんです、何か資格などあれば」
それならヒエと一緒に作ったアレがある!
「京子! これ役に立たない?」
「免許証ですk……ぶっ!!」
京子がお茶を吹き出す
「やり過ぎです、お二人共! 二種免許と大型一種以外全部取得している事になってるじゃないですか!」
「「駄目なの?」」
「それにもう一つ問題があります! お二人の連絡先は?」
そういえば、もう力は無いんだった……健との繋がりも感じられず寂しい……
「それってケータイの事!?」
ヒエが食い気味に聞いている。私も興味がある。
「私とヒエもケータイ持てるかな京子?」
「まぁ免許証と住民票もありますし、多分大丈夫だと思いますよ……あっでも判子と銀行口座は?」
「抜かりはないわ」
ヒエがバッグの中から通帳と判子を取り出した、そう私達なりに人間界に住む事を先程の免許証といい下調べしてあるのだ。
「それじゃ早速行くわよ! 京子!」
「私もですか? 一応仕事中ですよ! ……そんな目で見ないでください……」
じっと京子の目をヒエと二人で潤んだ目で見つめる。
「わかりました! お昼から半休を取りますから! それまで待っていてください……この時計貸しますから12時にロビーで待ってます」
「流石に京子ね頼りになるわ!」
時計を受け取ると市役所を後にする。まだ2時間もある。ヒエと一旦アパートに帰る事にした道中、美味しそうな匂いがしてくる。二人で匂いに誘われると『惣菜キッチンサイトウ』と書かれたお店があった。
「良い匂いね! とっても美味しそうだわ!」
「健喜ぶんじゃない?」
「でも健には私が作った御飯を食べて欲しい……」
「ヤエ変わったね、まっ私もアイツの事が……でもヤエとはやり合いたくない。どうせアイツが死ねば……ねッ!」
「我儘よね私……健もヒエも大事、一緒に居られたらとても幸せ……なんてね」
私が話しているのにヒエはチョコチョコと店の前をウロチョロしていた。
「あれ? ヤエこのお店アルバイト募集中だって行こっか!」
「ちょっと待って!! そんないきなり行ってどうするのよ!」
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「ごめんくださーい」
「いらっしゃいませ~お好きなお惣菜をお選びくださいね」
人の良さそうな従業員のおばさんが出てくると店内のカウンターに並んだ惣菜を見渡す……美味しそう! こんなの作れたら健とヒエ喜んでくれるかな? 考えるよりも先に店員の人に声が出た
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「じゃあ店長を呼んできますね、少しお待ち下さい」
「ヤエどうしたのよ? 急にそんなに張り切って」
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「まぁそれはそうだけど……どうせ健の事考えてたんでしょ?」
「良いじゃない別に……」
ヒエと話していると店の奥から40代位の女性が出て来た。
「いらっしゃい! アルバイトしたいのはどっちの娘だい? 二人共かい?」
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「ヤハタ? あんまり聞かない名字ね、じゃあこっちに来て八幡さん」
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