元女神様と現世でreSweetライフ!!

美味しい肉まん

文字の大きさ
34 / 78

嫁、妻、ワイフ!?

しおりを挟む
 ヤエ達の話は簡単に言えばこうだった。
「私達を3人とも娶れ」
 無茶苦茶言ってくれるが、3人ともそれが共通の望みらしい……
「重婚しろってか!?」
「大丈夫! アンタはどーせ人間とは非なる存在よ」
「事実婚でもいい!」
「アナタ? まさか逃げようとか考えて無いわよね?」
「百歩譲ってヤエとヒエは良いよ? でも茉希ちゃんは人間でしょうが!」
「平気だって師匠! どうせアタシも似たようなもんだし!」
 そういやそうだった……茉希ちゃんはある意味? 歴史を捻じ曲げてるんだった。
「うーん? どうなんだろう……全員を幸せに出来る自信ないけど?」
「アナタ一人じゃね、でも私もヒエも茉希もいる、幸せにするって言って黙ってると思う?」
「アンタはそうやって抱え込むから……ねっ?」
「そうなの?」
「ヤエとヒエには分かってるんだよな? 俺がバツイチって」
「知ってる……アナタと私達の繋がり、融合された魂の記憶を見たから……」
「幸せってさ与えるばかりじゃない、与えられたって良いんじゃない?」
「どんな女だったの?」
「それは……ちょっと言えないかな、ごめん茉希ちゃん」
「幸せを受ける事が当然と思っている様な女よ」
「そして自分が1番って女、健の記憶……忘れたいだろうけどね」
 そう……今にして思えば酷い話だ、俺の元嫁は決して俺を名前では呼ばなかった、『ねぇ』とか『あのさ』とか、ヤエ達みたいに呼んではくれなかった……まっそれだけじゃ無いんだけどね! ちょっと思い出している俺の顔に翳りが見えたのか。
「アナタ、大丈夫? ごめんなさい……嫌な記憶を」
「いや……結果的に言えばさ、3人とも出逢えたんだし、ある意味感謝だね」
「アタシ呪ってあげようか?」
「お互いにもう力が無いじゃん、それにさ……もう昔の話だから」
 そう、過去より今だ……俺の大切な人はここに居るんだから。仮にだ3人と事実婚すると仮定して、ヤッパリ要るのかなぁ? 『アレ』普通の人なら一組で済むけど……俺の稼ぎじゃいつになるやら。
「あのさ3人とも本当に良いの? 俺こんな奴だよ? 誰一人も選べなくなるような」
「違うわよアナタ、アナタは私を愛してくれて……でも誰も切り捨て無かった」
「アンタの事だから私達全員を抱いた事で悩んでたんでしょう?」
「私達も悩んでた3人でどうしようって、でもね全員アナタを愛してしまった、一緒にいたいって」
「それは変わらないんだよ師匠、だから」
「アンタはそのままで良い、変に幸せにしようとか思わないで今迄通り私達を見てね」

「「「そういう訳で! これからも末永くよろしくね!!!」」」
 あれ? 俺は返事して無いぞ? 3人とも前向きすぎだけど……ちゃんと見れるかな自信ないけど……
「ありがとう3人とも……このアパート模様替えしようか?」
「どんな風に?」
「寝室を1つにする、俺の使ってる部屋を共通の部屋にしよう」
「それって……」
「俺の寝相と、いびきと、歯軋りに文句言わない?」
「知ってる! さっそく模様替えするわよ!」
「引っ越すって選択肢は無いんだね師匠?」
「このアパート気に入ってるんだよね俺」
「アタシも!」
 全員で、ああでもないこうでもないと言いながら模様替えが始まった。ヤエが風水的に良いらしい感じで家具の設置を指示し、主に俺と茉希ちゃんが運んで行く、ヒエは掃除機をかけて綺麗に掃除していた。最後に誰が俺の隣で寝るかで揉めたが……
「俺とヤエは奥な、ヒエと茉希ちゃんは新聞配達があるだろう? 踏まれたら嫌だから手前ね」
「でも……さ……その……」
「3人とも決めたんだよね?」
「うっうん!」
「アナタ……その話は今夜ゆっくりと話しましょう?」
 ヤエの妖艶な笑みに背筋が寒くなる、何でだ? 男なら嬉しい事のはずなのに、ヤエの笑みが怖い……アレ? これって逆に俺がヤバくないか? 俺を愛してくれる、うん……これは気持ちだ、でも……『アッチ』のスイッチが誰かに入ったらどうなる? しまった! 模様替えとか言い出すんじゃ無かった……猛獣の檻に放り込まれた餌じゃないかこれじゃ、どうしよう? 考えろ俺!
「やっぱ」
「うふ……逃す訳ないでしょ? 私達が……」
 俺の自分のバカさ加減に今気づいた、さっき決めた俺の寝る場所は、部屋の奥の隅……つまり……
「嵌めたな俺を?」
「「「さぁ?」」」
「声揃えて言ったんじゃ答え合わせじゃん」
「大丈夫! 無理強いはしないから!」
「アナタ……私、前にも言ったけど子供が欲しいの……」
「そんなのアタシらもだよねヒエ?」
「でも……今だけ人間の私達に子供が出来るのかしら、ヤエ?」
「分からない……でもヒエにもあるでしょう? この気持ち」
「うん……まっ良いか! 健頑張ってね!」
「アナタの為に美味しい『料理』作るからね!」
「アタシはテク……」
「茉希ちゃんはちょっと黙ろうっか」
「もう!」
 でも本当はね……ちょっと怖い……幸せなのが、今迄俺は独りだった、無くす者のも無くて空っぽの俺の心を愛情? で満たしてくれた3人……アレ? 更に不味いことを思い出す。ヤエを家族に紹介したいって、それが3人って……どうしよう? 紹介出来ないぞこれ聞いてみるか?
「あのさ……ヤエ、ヒエ、茉希ちゃん、前にヤエを家族に紹介したいって言ったんだけどさ」
「こうなっちゃったじゃん? それでねどうしようかと……」
「良いんじゃない? 私ちょっと興味あるのよねアンタの家族」
「そうなの?」
「私はアナタに任せる」
「アタシはちょっと……」
「何で?」
「アタシの心の記憶、曖昧だけど師匠の家族を……」
「アレはもう無かった事だよ、茉希ちゃんは悪く無いんだよ」
「じゃあ……アタシも挨拶するよ」
「オッケー! じゃあ今度ね皆で行くよ」
「それもあるけど……アナタ?」
「ん? どうしたのヤエ」
「結構ね、お金皆で稼いでたのよ」
「エンゲージリングとか憧れちゃった?」
「そこまで要らないわよ、もうちょい気軽なね」
「ヒエの言う通り、私達の家族の証としてね」
「茉希ちゃんの分もだよな?」
「当たり前でしょう? 何が良いかは茉希とアナタで考えておいてくれる?」
「予算は?」
「結構あるわ、大切な物を買うのにね」
 少しふさぎ込んでいる茉希ちゃんに声をかける。


「茉希ちゃん、一緒に考えてくれる?」

 

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく

タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。 最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。

【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】 佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。 新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。 「せめて回復魔法とかが良かった……」 戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。 「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」 家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。 「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」 そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。 絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。 これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。

レオナルド先生創世記

山本一義
ファンタジー
ビッグバーンを皮切りに宇宙が誕生し、やがて展開された宇宙の背景をユーモアたっぷりにとてもこっけいなジャック・レオナルド氏のサプライズの幕開け、幕開け!

竜焔の騎士

時雨青葉
ファンタジー
―――竜血剣《焔乱舞》。それは、ドラゴンと人間にかつてあった絆の証…… これは、人間とドラゴンの二種族が栄える世界で起こった一つの物語――― 田舎町の孤児院で暮らすキリハはある日、しゃべるぬいぐるみのフールと出会う。 会うなり目を輝かせたフールが取り出したのは―――サイコロ? マイペースな彼についていけないキリハだったが、彼との出会いがキリハの人生を大きく変える。 「フールに、選ばれたのでしょう?」 突然訪ねてきた彼女が告げた言葉の意味とは――!? この世にたった一つの剣を手にした少年が、ドラゴンにも人間にも体当たりで向き合っていく波瀾万丈ストーリー! 天然無自覚の最強剣士が、今ここに爆誕します!!

死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜

のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、 偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。 水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは―― 古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。 村を立て直し、仲間と絆を築きながら、 やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。 辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、 静かに進む策略と復讐の物語。

無自覚チートで無双する気はなかったのに、小石を投げたら山が崩れ、クシャミをしたら魔王が滅びた。俺はただ、平穏に暮らしたいだけなんです!

黒崎隼人
ファンタジー
トラックに轢かれ、平凡な人生を終えたはずのサラリーマン、ユウキ。彼が次に目覚めたのは、剣と魔法の異世界だった。 「あれ?なんか身体が軽いな」 その程度の認識で放った小石が岩を砕き、ただのジャンプが木々を越える。本人は自分の異常さに全く気づかないまま、ゴブリンを避けようとして一撃でなぎ倒し、怪我人を見つけて「血、止まらないかな」と願えば傷が癒える。 これは、自分の持つ規格外の力に一切気づかない男が、善意と天然で周囲の度肝を抜き、勘違いされながら意図せず英雄へと成り上がっていく、無自覚無双ファンタジー!

処理中です...