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第3章★心を操る秘薬開発★
★閑話6★「青薔薇の刻印は誰?」
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カルラ「それでお嬢さん、青薔薇の刻印の持ち主の目星はついているの?」
菫「目星?」
カルラ「だって闇雲に全裸にさせて確かめているわけでもないんだろ?」
菫「う……闇雲にやるしかないと思っていたので、目星とかは……」
カルラ「リョウマも俺も闇雲だったのか?」
菫「リョウマ様は権力を振りかざせばいけると思ったので、勢いで。カルラ様は……」
カルラ「ごめん……」
菫「いえいえ。でもこれで候補は5人に絞られました」
カルラ「5人か。ヒサメ、コウキ、ワタル、ゼンタ、御雷槌だな。検討は付けているの?」
菫「全然。少し前にふざけてワタルのお腹周りを見ましたがなかったです」
カルラ「ワタルは怪しいぞ。竜神女王様のことが大好きなんだ」
菫(みんな言うな……)
菫「うーん、わたしはワタルは違うと思っています」
カルラ「へ~……なんで?」
菫「刻印の持ち主なら、竜神女王が大好きなことをひた隠しにすると思います」
カルラ「……ばれたくないからな。ある意味上手く……隠している気もするけどな……」
菫「逆に母のことを悪く言う人は怪しいと思います。ただ、わたしゼンタ様には会ったことがないので何とも言えません」
カルラ「あいつは……どうだろう。癖は強いよ。御雷槌には会ったことあるのか?」
菫「御雷槌様は……ないです」
カルラ「あいつはいつも天界城じゃないところな駐屯しているからな」
菫「天満納言と国王が母を手籠にしているなら、わたしなら竜神女王を良く思っていない人や、女性を指名します。ヒサメ様は特に怪しいと思っています」
カルラ「なるほどな。ただヒサメを調べるのは大変そうだ」
菫「お風呂一緒に入れないかな」
カルラ「どうだろう……アイツは聖女の血が流れているから、他のやつと風呂に入れないんじゃなかったかな……穢れるとかで」
菫「……そうなんだ」
カルラ「今どき穢れってなあ」
菫「あとは例の性癖を聞いた後だと、コウキ様もかなり怪しい。彼の性癖を利用して、母には手が出せないはず」
カルラ「そう、だな……」
カルラ(竜神女王様がすでに死んでいなければな……)
菫「あの、カルラ様は倭国の王族のことは詳しいですか?」
カルラ「カオスから聞くアンタの話は詳しいけど、あとの王族のことは良く知らないんだよな……3人兄弟ってことくらいしか……」
菫「そうですか。兄と弟がいます」
カルラ「……へえ……知らなかった。俺、菫にしか興味ないから」
菫「……」
カルラ「公務で地方に行くときは必ずお土産を買ってきてくれて、しかも絶対食べ物とか」
菫「!」
カルラ「大臣とけんかして泣いてたとか」
菫「! は、恥ずかしい!」
カルラ「なんで? 俺それ聞いてアンタを好きになったんだよ」
菫「どんなところで……?」
カルラ「大臣が侍女の地位をもう1つ引き下げようとする案が出て、菫は泣きながら逆に地位向上を訴えたとか。色々な根拠や証拠を提出して」
菫「あれか……お恥ずかしい……」
カルラ「どうしてだ? カオスも感動してたよ。俺も、それ聞いてどんどんアンタを好きになっていったんだ」
菫「大臣とは結構やり合ってましたね……」
カルラ「あとカオスが仕事中、具合が悪くなったとき、看病してくれた。しかもアンタの寝床を貸してくれたって」
菫「それは普通では……? 具合悪いのに働けと言う方がなかなかいませんよ」
カルラ「そんなことないよ、菫。アンタは最高の王女様だよ」
菫「なんか噂が独り歩きしている感じ……わたしそんなにすごくない……」
カルラ「アンタはちょっと自己評価が低いよ」
菫「わたし兄弟の中でも1番落ちこぼれですから」
カルラ「俺はアンタが1番だよ。失業率が高くなったとき、臨時で雇える発掘の仕事を紹介し、それが大当たりして失業者たちがたちまち大金持ちになったのは倭国中の伝説になってるだろ」
菫「あれはわたしもビックリしました」
カルラ「あのとき、失業していた人が泣きながら菫に感謝してたって。アンタは兄弟の中で落ちこぼれだと思ってるみたいだが、国民はアンタが大好きなんだよ」
菫「そう言ってもらえて嬉しいです」
カルラ「全然嬉しそうじゃないんだけど……」
菫「戦争で滅ぼしてしまったのもまた王族ですから……」
カルラ「菫。自分を責めるな。俺も半分背負うから」
菫「ふふ、カルラ様、お兄ちゃんみたい」
カルラ「……兄ちゃんか……まあいいけどさ……とにかく俺は男4人の刻印を確認する。ヒサメは……俺も菫に倣って寝てみるか?」
菫「いえ、やめて下さい。人がやろうとしていると何となく嫌ですね」
カルラ「そうだよ、俺も菫が体を張るのは嫌だよ。俺が言えた義理じゃないけど……」
菫「相手にも失礼ですしね」
カルラ「そうだな……ただ俺はヒサメに嫌われているし、寝るなんてまず難しいからな」
菫「潔癖そうな方でしたね」
カルラ「うん、あとはコウキ大好きだから、アイツ。俺とリョウマは特に嫌われてるよ」
菫(カルラ様が他の人と寝るのはイヤだな……なんか変な独占欲が出ちゃったな……)
菫「いっぱい抱かれたからかな……」
カルラ「! ひい、すみません! 俺のせいでお嬢さんを穢してしまいました……吸血王様のご遺体の前で土下座しました! これから日課にします!」
菫「や、やめて……カルラ様はヒサメ様とも寝たい?」
カルラ「まさか」
カルラ(菫以外考えられないよ……)
菫(なんだろ、初めての人だから拗らせちゃったかな……)
カルラ(あー抱きしめたい……)
菫(みんなそうなのかな?)
カルラ(でもダメだ。相手は王女、王女……諦めろ、諦めろ、俺!)
☆終わり☆
菫「目星?」
カルラ「だって闇雲に全裸にさせて確かめているわけでもないんだろ?」
菫「う……闇雲にやるしかないと思っていたので、目星とかは……」
カルラ「リョウマも俺も闇雲だったのか?」
菫「リョウマ様は権力を振りかざせばいけると思ったので、勢いで。カルラ様は……」
カルラ「ごめん……」
菫「いえいえ。でもこれで候補は5人に絞られました」
カルラ「5人か。ヒサメ、コウキ、ワタル、ゼンタ、御雷槌だな。検討は付けているの?」
菫「全然。少し前にふざけてワタルのお腹周りを見ましたがなかったです」
カルラ「ワタルは怪しいぞ。竜神女王様のことが大好きなんだ」
菫(みんな言うな……)
菫「うーん、わたしはワタルは違うと思っています」
カルラ「へ~……なんで?」
菫「刻印の持ち主なら、竜神女王が大好きなことをひた隠しにすると思います」
カルラ「……ばれたくないからな。ある意味上手く……隠している気もするけどな……」
菫「逆に母のことを悪く言う人は怪しいと思います。ただ、わたしゼンタ様には会ったことがないので何とも言えません」
カルラ「あいつは……どうだろう。癖は強いよ。御雷槌には会ったことあるのか?」
菫「御雷槌様は……ないです」
カルラ「あいつはいつも天界城じゃないところな駐屯しているからな」
菫「天満納言と国王が母を手籠にしているなら、わたしなら竜神女王を良く思っていない人や、女性を指名します。ヒサメ様は特に怪しいと思っています」
カルラ「なるほどな。ただヒサメを調べるのは大変そうだ」
菫「お風呂一緒に入れないかな」
カルラ「どうだろう……アイツは聖女の血が流れているから、他のやつと風呂に入れないんじゃなかったかな……穢れるとかで」
菫「……そうなんだ」
カルラ「今どき穢れってなあ」
菫「あとは例の性癖を聞いた後だと、コウキ様もかなり怪しい。彼の性癖を利用して、母には手が出せないはず」
カルラ「そう、だな……」
カルラ(竜神女王様がすでに死んでいなければな……)
菫「あの、カルラ様は倭国の王族のことは詳しいですか?」
カルラ「カオスから聞くアンタの話は詳しいけど、あとの王族のことは良く知らないんだよな……3人兄弟ってことくらいしか……」
菫「そうですか。兄と弟がいます」
カルラ「……へえ……知らなかった。俺、菫にしか興味ないから」
菫「……」
カルラ「公務で地方に行くときは必ずお土産を買ってきてくれて、しかも絶対食べ物とか」
菫「!」
カルラ「大臣とけんかして泣いてたとか」
菫「! は、恥ずかしい!」
カルラ「なんで? 俺それ聞いてアンタを好きになったんだよ」
菫「どんなところで……?」
カルラ「大臣が侍女の地位をもう1つ引き下げようとする案が出て、菫は泣きながら逆に地位向上を訴えたとか。色々な根拠や証拠を提出して」
菫「あれか……お恥ずかしい……」
カルラ「どうしてだ? カオスも感動してたよ。俺も、それ聞いてどんどんアンタを好きになっていったんだ」
菫「大臣とは結構やり合ってましたね……」
カルラ「あとカオスが仕事中、具合が悪くなったとき、看病してくれた。しかもアンタの寝床を貸してくれたって」
菫「それは普通では……? 具合悪いのに働けと言う方がなかなかいませんよ」
カルラ「そんなことないよ、菫。アンタは最高の王女様だよ」
菫「なんか噂が独り歩きしている感じ……わたしそんなにすごくない……」
カルラ「アンタはちょっと自己評価が低いよ」
菫「わたし兄弟の中でも1番落ちこぼれですから」
カルラ「俺はアンタが1番だよ。失業率が高くなったとき、臨時で雇える発掘の仕事を紹介し、それが大当たりして失業者たちがたちまち大金持ちになったのは倭国中の伝説になってるだろ」
菫「あれはわたしもビックリしました」
カルラ「あのとき、失業していた人が泣きながら菫に感謝してたって。アンタは兄弟の中で落ちこぼれだと思ってるみたいだが、国民はアンタが大好きなんだよ」
菫「そう言ってもらえて嬉しいです」
カルラ「全然嬉しそうじゃないんだけど……」
菫「戦争で滅ぼしてしまったのもまた王族ですから……」
カルラ「菫。自分を責めるな。俺も半分背負うから」
菫「ふふ、カルラ様、お兄ちゃんみたい」
カルラ「……兄ちゃんか……まあいいけどさ……とにかく俺は男4人の刻印を確認する。ヒサメは……俺も菫に倣って寝てみるか?」
菫「いえ、やめて下さい。人がやろうとしていると何となく嫌ですね」
カルラ「そうだよ、俺も菫が体を張るのは嫌だよ。俺が言えた義理じゃないけど……」
菫「相手にも失礼ですしね」
カルラ「そうだな……ただ俺はヒサメに嫌われているし、寝るなんてまず難しいからな」
菫「潔癖そうな方でしたね」
カルラ「うん、あとはコウキ大好きだから、アイツ。俺とリョウマは特に嫌われてるよ」
菫(カルラ様が他の人と寝るのはイヤだな……なんか変な独占欲が出ちゃったな……)
菫「いっぱい抱かれたからかな……」
カルラ「! ひい、すみません! 俺のせいでお嬢さんを穢してしまいました……吸血王様のご遺体の前で土下座しました! これから日課にします!」
菫「や、やめて……カルラ様はヒサメ様とも寝たい?」
カルラ「まさか」
カルラ(菫以外考えられないよ……)
菫(なんだろ、初めての人だから拗らせちゃったかな……)
カルラ(あー抱きしめたい……)
菫(みんなそうなのかな?)
カルラ(でもダメだ。相手は王女、王女……諦めろ、諦めろ、俺!)
☆終わり☆
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