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並列世界大戦――陽炎記――
mission 03 mercy 3
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「隊長さん、アデライトさんを説得してください」
「いきなり何です? 久留美川博士」
廊下で立ち止まり振り返った芽生は、唐突にそう切り出した。朝の小隊ブリーフィングを終えた後、芽生に呼び出され部屋を後にするとすぐに。銀縁の眼鏡越しの瞳に咎める色を浮かべ芽生は、抑制した口調で話し出す。
「アデライトさんが、指揮を執るのは嫌だって言い出したんです。隊長さんが、要塞都市横浜出身だって知ってショックだったみたいです」
一端言葉を切ると地味だが整った面に芽生は苛立ちを浮かべ、口調も責めるものとなる。
「隊長さんが、あの横浜で起こったジェノサイドはアデライトさんのせいみたいに言うから」
「だって、そうでしょう。アデライトは、横浜市民の殺戮に無関係じゃない」
まるでアデライトに生じた問題が自分の失態だと言われたみたいで、悠希はむっとなった。
――自分の研究が一番、ね。博士は、正直だな。もう、遠慮する気なんてないんだ――
色彩の薄い瞳に瞋恚を浮かべ、本来気弱な芽生だがぎこちなくも佇まいを居丈高にする。
「そういう態度が職責を果たしていないと、言いたいんです。協力してください、隊長さん。いいえ、これは命令です。アデライトさんと和解してください」
機械兵の格納庫内。許可された者にしか立ち入れぬ、分厚い扉に閉ざされた奥の研究室。厳重に一般兵士の目から隔離されたそこに、レガトゥスはハンガーにロックされていた。芽生に連れられ初めて生身でアデライト自身と対面した悠希は、これまでのメイド服を着たヒューマノイドボディを通してのコミュニケーションと違い、得体の知れない機械を相手するように感じ、何を今更と口を開く。
「アデライト、話がある」
そう悠希が呼びかけると、接続要求ダイアログボックスがAR認識処理され目の前に浮かんだ。OKをタップすると、やや躊躇いがちな銀鈴の声が悠希の頭に響く。
〈どうしたの、悠希? 話があるなら、ブリーフィングルームですればよかったのに。わざわざ、ここまで来て〉
〈小隊の皆がいる前では、しづらい話なんだ〉
じりっと、胸の奥がざわつく。憎む相手に自分が望まぬことを、悠希はさせねばならない。
〈久留美川博士から聞いた。実戦指揮を執りたくないんだって?〉
〈わたしには、その資格がないと思うの。現実世界にわたしは、これまで流血を強いてきた。特に悠希には、詫びる言葉もない。要塞都市横浜の防衛戦突破が、あんな事態を引き起こしてしまった。ごめんなさい。失われた人命は、決して言葉なんかでは取り戻せない〉
頭に響く真摯な謝罪の声に、悠希の脳裏に掠めたのは昨夜見た夢。殺戮の惨状が悠希の血を凍らせ湧き起こる激しい怒りは、しかし、氷山の隠れた巨塊のように面には出ない。
〈指揮を執ることが、要塞都市間同盟ガイアの役に立つって、久留美川博士が言ってた〉
〈他人の言葉で話を逸らさないで。悠希の感情はどうなの?〉
普段は知的で誠実さのある銀鈴に、アデライトは灼熱した怒りを垣間見せた。意外に悠希は感じる。横浜で起きたジェノサイドの責任を痛切に感じているらしいアデライトが、怒りをおそらくは悠希に覚えたことに。鋭さを含む銀鈴が、切り込む。
〈悠希は、誤魔化そうとしてるわ。わたしに怒っているのに、素通りさせようとしている〉
〈いけない? 僕個人の感情なんて、組織の中ではどうでもいいものだろう〉
悠希は、アデライトに生の感情を見せた。決して激情に支配された言葉でも口調でもなく、会話の文脈にそぐわぬ乾いたもの。だが、その突き放し方が、却って悠希が抱いている感情の深刻さを物語っていた。胸のペンダントが、焼け付くように熱い。静けさを宿す瞳は闇へと沈み、悠希であって悠希でない端正な面。
〈だって、どうしたって僕はアデライトを許せそうにないもの。僕の中に渦巻くこのドロドロしたものは、電脳世界を欲しがってる。滅ぼしてしまえって、ね〉
〈!〉
微かな声を発しアデライトは押し黙り、芽生が割って入り悠希を責める。
〈隊長さん、何を言ってるんです。わたしは、アデライトさんが指揮を執るよう説得してくださいと命令したんですよ。隊長さんの感情をぶちまけろだなんて、言っていません〉
〈芽生。小隊の指揮は、悠希に任せるわ。わたしでは、無理よ〉
〈それでは、わたしが困るんです。要塞都市間同盟ガイアの意向にも沿いませんし。次世代型機械兵開発には、アデライトさんの協力が必要なんです。個人戦闘だけでなく、指揮しているアデライトさんが。申し訳ありませんが、隊長さんもアデライトさんも割り切ってください〉
〈僕は、アデライトが指揮を執ることに異存はないんです。問題はアデライトでしょう〉
言いつつ悠希は、先程食堂で感じた黒い感情を思い出した。あの炎を否定したくせに、悠希はこう言えばアデライトが受け入れる筈もない言葉を口にした。芽生が悠希を睨む。
〈そういう態度が、駄目なんです。隊長さん、大人になってください〉
〈アデライトに言ってください〉
刺すような芽生の視線から逃れ悠希は、そっぽを向いた。銀鈴を硬くしながらも、情動の起伏が如実にアデライトの声にこもる。
〈悠希、わたしにだって感情があるの。要塞都市横浜のことは、わたしにとっての責め苦。以来、わたしは死神だった。心が晴れることなんてない。あのときのことを思い出すと、辛いのよ。とても〉
〈分かってるんだ。自分が一体何をしたのか。残虐な電脳世界を裏切ったって、自分だけ無関係な綺麗な自分でいましょうなんてできないんだよ〉
〈酷いですよ、隊長さん。何てことを言うんです!〉
――わたしは、死神。決してその罪は消えない――
思考がブラックアウトしそうな悔恨が、アデライトを染め上げた。現実世界に亡命した意味を、消し去ってしまうほどの。けれど――、
――わたしに、立ち止まることは決して許されない。未来への希望の灯火は消せない――
銀鈴に決意めいた意思を込め、アデライトは口調を撥ね付けるようなものにする。
〈別に、わたしは電脳世界を見捨てたわけじゃない。電脳世界も救いたいのよ、罪を購うためにも。敵だからって、どうなってもいいってことはないでしょう〉
「亡命までしておいて、電脳世界に未練たらたらってわけ? アデライトは、卑怯だよ。戦争なのに、現実世界、\電脳世界《サイバーワールド》のそのどちらでもないって。二者が戦っている。どちらかが一方を下さない限り、終わりなんてない。今ここにいるなら、現実世界の勝利を当然アデライトは請願すべきだ」
〈悠希の物言いは、澪に似てるわ〉
冷ややかに鳴った銀鈴に、悠希はぞくりとした。理想家で賢明なアデライトが剥き出しにした、唾棄に。怯みかけた悠希だったが、意味を理解しカッとなる。
〈何だって!〉
〈彼も、自分の世界が絶対だって信じてた。その選民思想には、わたしも恐怖したほど。悠希も澪と同じように、敵の存在を許せないって思ってる〉
遠慮ないアデライトの言葉と声音に、悠希は何かが壊れると感じつつも怒りをぶつける。
〈だから何? 今は戦争中なんだよ。アデライトの態度こそ、二心ありのどっちつかずのコウモリだ。卑怯だって僕は思う。はっきりさせるべきだ〉
〈……あなたの考えは分かったわ。小隊の指揮はあなたが執って、入埜小隊長。わたしの指揮に従うのは嫌でしょう〉
僅かな沈黙を挟んで再び響くアデライトの銀鈴には、灼熱する冷ややかさがあった。悠希の腹底に、嫌な感覚が生じた。隣の芽生は、薄紅色の唇を噛みしめていた。
「いきなり何です? 久留美川博士」
廊下で立ち止まり振り返った芽生は、唐突にそう切り出した。朝の小隊ブリーフィングを終えた後、芽生に呼び出され部屋を後にするとすぐに。銀縁の眼鏡越しの瞳に咎める色を浮かべ芽生は、抑制した口調で話し出す。
「アデライトさんが、指揮を執るのは嫌だって言い出したんです。隊長さんが、要塞都市横浜出身だって知ってショックだったみたいです」
一端言葉を切ると地味だが整った面に芽生は苛立ちを浮かべ、口調も責めるものとなる。
「隊長さんが、あの横浜で起こったジェノサイドはアデライトさんのせいみたいに言うから」
「だって、そうでしょう。アデライトは、横浜市民の殺戮に無関係じゃない」
まるでアデライトに生じた問題が自分の失態だと言われたみたいで、悠希はむっとなった。
――自分の研究が一番、ね。博士は、正直だな。もう、遠慮する気なんてないんだ――
色彩の薄い瞳に瞋恚を浮かべ、本来気弱な芽生だがぎこちなくも佇まいを居丈高にする。
「そういう態度が職責を果たしていないと、言いたいんです。協力してください、隊長さん。いいえ、これは命令です。アデライトさんと和解してください」
機械兵の格納庫内。許可された者にしか立ち入れぬ、分厚い扉に閉ざされた奥の研究室。厳重に一般兵士の目から隔離されたそこに、レガトゥスはハンガーにロックされていた。芽生に連れられ初めて生身でアデライト自身と対面した悠希は、これまでのメイド服を着たヒューマノイドボディを通してのコミュニケーションと違い、得体の知れない機械を相手するように感じ、何を今更と口を開く。
「アデライト、話がある」
そう悠希が呼びかけると、接続要求ダイアログボックスがAR認識処理され目の前に浮かんだ。OKをタップすると、やや躊躇いがちな銀鈴の声が悠希の頭に響く。
〈どうしたの、悠希? 話があるなら、ブリーフィングルームですればよかったのに。わざわざ、ここまで来て〉
〈小隊の皆がいる前では、しづらい話なんだ〉
じりっと、胸の奥がざわつく。憎む相手に自分が望まぬことを、悠希はさせねばならない。
〈久留美川博士から聞いた。実戦指揮を執りたくないんだって?〉
〈わたしには、その資格がないと思うの。現実世界にわたしは、これまで流血を強いてきた。特に悠希には、詫びる言葉もない。要塞都市横浜の防衛戦突破が、あんな事態を引き起こしてしまった。ごめんなさい。失われた人命は、決して言葉なんかでは取り戻せない〉
頭に響く真摯な謝罪の声に、悠希の脳裏に掠めたのは昨夜見た夢。殺戮の惨状が悠希の血を凍らせ湧き起こる激しい怒りは、しかし、氷山の隠れた巨塊のように面には出ない。
〈指揮を執ることが、要塞都市間同盟ガイアの役に立つって、久留美川博士が言ってた〉
〈他人の言葉で話を逸らさないで。悠希の感情はどうなの?〉
普段は知的で誠実さのある銀鈴に、アデライトは灼熱した怒りを垣間見せた。意外に悠希は感じる。横浜で起きたジェノサイドの責任を痛切に感じているらしいアデライトが、怒りをおそらくは悠希に覚えたことに。鋭さを含む銀鈴が、切り込む。
〈悠希は、誤魔化そうとしてるわ。わたしに怒っているのに、素通りさせようとしている〉
〈いけない? 僕個人の感情なんて、組織の中ではどうでもいいものだろう〉
悠希は、アデライトに生の感情を見せた。決して激情に支配された言葉でも口調でもなく、会話の文脈にそぐわぬ乾いたもの。だが、その突き放し方が、却って悠希が抱いている感情の深刻さを物語っていた。胸のペンダントが、焼け付くように熱い。静けさを宿す瞳は闇へと沈み、悠希であって悠希でない端正な面。
〈だって、どうしたって僕はアデライトを許せそうにないもの。僕の中に渦巻くこのドロドロしたものは、電脳世界を欲しがってる。滅ぼしてしまえって、ね〉
〈!〉
微かな声を発しアデライトは押し黙り、芽生が割って入り悠希を責める。
〈隊長さん、何を言ってるんです。わたしは、アデライトさんが指揮を執るよう説得してくださいと命令したんですよ。隊長さんの感情をぶちまけろだなんて、言っていません〉
〈芽生。小隊の指揮は、悠希に任せるわ。わたしでは、無理よ〉
〈それでは、わたしが困るんです。要塞都市間同盟ガイアの意向にも沿いませんし。次世代型機械兵開発には、アデライトさんの協力が必要なんです。個人戦闘だけでなく、指揮しているアデライトさんが。申し訳ありませんが、隊長さんもアデライトさんも割り切ってください〉
〈僕は、アデライトが指揮を執ることに異存はないんです。問題はアデライトでしょう〉
言いつつ悠希は、先程食堂で感じた黒い感情を思い出した。あの炎を否定したくせに、悠希はこう言えばアデライトが受け入れる筈もない言葉を口にした。芽生が悠希を睨む。
〈そういう態度が、駄目なんです。隊長さん、大人になってください〉
〈アデライトに言ってください〉
刺すような芽生の視線から逃れ悠希は、そっぽを向いた。銀鈴を硬くしながらも、情動の起伏が如実にアデライトの声にこもる。
〈悠希、わたしにだって感情があるの。要塞都市横浜のことは、わたしにとっての責め苦。以来、わたしは死神だった。心が晴れることなんてない。あのときのことを思い出すと、辛いのよ。とても〉
〈分かってるんだ。自分が一体何をしたのか。残虐な電脳世界を裏切ったって、自分だけ無関係な綺麗な自分でいましょうなんてできないんだよ〉
〈酷いですよ、隊長さん。何てことを言うんです!〉
――わたしは、死神。決してその罪は消えない――
思考がブラックアウトしそうな悔恨が、アデライトを染め上げた。現実世界に亡命した意味を、消し去ってしまうほどの。けれど――、
――わたしに、立ち止まることは決して許されない。未来への希望の灯火は消せない――
銀鈴に決意めいた意思を込め、アデライトは口調を撥ね付けるようなものにする。
〈別に、わたしは電脳世界を見捨てたわけじゃない。電脳世界も救いたいのよ、罪を購うためにも。敵だからって、どうなってもいいってことはないでしょう〉
「亡命までしておいて、電脳世界に未練たらたらってわけ? アデライトは、卑怯だよ。戦争なのに、現実世界、\電脳世界《サイバーワールド》のそのどちらでもないって。二者が戦っている。どちらかが一方を下さない限り、終わりなんてない。今ここにいるなら、現実世界の勝利を当然アデライトは請願すべきだ」
〈悠希の物言いは、澪に似てるわ〉
冷ややかに鳴った銀鈴に、悠希はぞくりとした。理想家で賢明なアデライトが剥き出しにした、唾棄に。怯みかけた悠希だったが、意味を理解しカッとなる。
〈何だって!〉
〈彼も、自分の世界が絶対だって信じてた。その選民思想には、わたしも恐怖したほど。悠希も澪と同じように、敵の存在を許せないって思ってる〉
遠慮ないアデライトの言葉と声音に、悠希は何かが壊れると感じつつも怒りをぶつける。
〈だから何? 今は戦争中なんだよ。アデライトの態度こそ、二心ありのどっちつかずのコウモリだ。卑怯だって僕は思う。はっきりさせるべきだ〉
〈……あなたの考えは分かったわ。小隊の指揮はあなたが執って、入埜小隊長。わたしの指揮に従うのは嫌でしょう〉
僅かな沈黙を挟んで再び響くアデライトの銀鈴には、灼熱する冷ややかさがあった。悠希の腹底に、嫌な感覚が生じた。隣の芽生は、薄紅色の唇を噛みしめていた。
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