小さなベイビー、大きな野望

姪のおねだり

一本の連絡が入った。
フランツはそれを受ける。
「あ！フランツおじちゃん？」
可愛い姪である。
「どうした？リーサ。」
またあのバカが、手を出してきたのか？はたまた、ろくでもない奴等が、湧いて出てきたのか？
どちらにせよ、潰す。
「フランツおじちゃんにね。お願いがあるの！」
「なに？」
「キャサリン・マガーの取材を受けて？」
「…リーサ。キャサリン・マガーに何をされた？大丈夫だ。任せなさい。この私があのようなアホを始末するから。」
「違うよ。なにもされてない。」
キャサリン・マガーは、記事の為なら、何でもするような質だ。厄介極まりない。
今回も、取材は許可してるが、常に部下の監視つき。まあ、何かしようとも、捻り潰す。
「フフ。フランツおじちゃんのかっこよさを記事にして貰うんだ！それをみんなに見てもらうの！！ままもハッピー。おじちゃんはきっと喜ぶし、おじいちゃんもおばあちゃんもニコニコ。リーサ、天才。」
「全部は見せられないんだ。リーサ。」
「うん。本当にだめなのは、大丈夫。例えばね！フランツおじちゃんがなんだっけ？あの…あ！灼熱のリヴァイ？って人に勝つ瞬間とか。ハーバネスに乗ってるとことか。あとはね！正装？のカッコいいやつが見たい！！」
「ふふ。」
可愛い姪の頼みは、なるべく、聞いてあげたい。
考えてみる。
「キャサリン・マガーが変なことを書かないように、リーサが、見てるから、大丈夫。」
「あまり近づいてはいけない。」
影響に悪い。
「おじちゃんを見たら、スラスラと言葉が出てくるよ！」
「…わかった。リーサ。なるべく、取材に応じよう。」
「うん！」
まあ、キャサリンが何かを掴んでも、ましてやら、ホラを吹こうとも、痛くとも、痒くもない。
「一面にバーンってフランツおじちゃんの勇姿を飾るんだ！」
合同訓練の相手のことは考えない姪である。