異世界召喚されたマッチョ魔法使い、賢者の元で修行し最強へと至る

第1章：魔法修行開始！生き延びるための地獄の日々

（続き）：火・水・風の属性付与

（……くそっ……何度やっても暴発しやがる……。）

俺は何度も火の魔法を試してきたが、まともに扱えた試しがなかった。
魔力を込めすぎると爆発し、抑えすぎると火がつかない。
まるで言うことを聞かない暴れ馬のようだ。

「火とは"燃焼"の連鎖反応と言ったな……。」

「そうじゃ！ ただ熱を発生させるのではなく、"炎を育てる"感覚が必要なのじゃ！」

「炎を育てる……？」

俺は考えた。
火は、いきなり大きく燃え上がるわけではない。
小さな火種から始まり、ゆっくりと燃え広がっていく。
それを無理に広げようとするから暴発するのではないか？

（……なら、最初は小さく……焦らずに……。）

俺は慎重に魔力を指先に集め、小さな火種を灯すように意識する。

シュウウウ……ポッ。

「……あれ？」

俺の指先に、小さくゆらゆらと揺れる炎が生まれた。

「おお！ 今度は暴発しておらん！」

「……まじか。」

俺は慎重に炎を育てるように、魔力を送り込んでいく。

（……ゆっくり……大きく……育てる……！）

ポッ……ボウッ……メラメラ……！

「や、やった……！」

俺の手のひらに、ついに安定した火の玉が灯ったのだ。

「ほほう……ついに"火を制御する"ことに成功したか！」

「くっそ……ここまで長かったぜ……。」

俺は汗を拭いながら、初めて"成功"の感触を噛みしめた。



火の制御に成功し、次に俺が取り組んだのは水属性の魔法だった。
だが、こいつはこいつでとんでもなく難しい。

「何度やっても、ただの水滴しか出てこねぇ……。」

「ふぉっふぉっふぉ！ 水は"流れ"が大事なのじゃ。
単に作るのではなく、水を生み出し、流れをコントロールせねばならん。」

「……流れ……か。」

これまでの失敗を振り返ると、俺の水魔法は"一瞬で作って終わり"だった。
だが、本物の水は流れ続けるもの。
"生きた水"として動かせるようにならなければ意味がない。

（……なら、今度は"流れる水"を作るイメージで……。）

俺は魔力を込め、少しずつ"水が流れ続ける"ことを意識した。

シュウウウ……ポタ……ポタ……ポタ……。

「……む？」

俺の手のひらから、ゆっくりと糸のように細い水流が流れ出した。

「おお、少しずつ流れになってきたのう！」

「……でも、まだ弱いな。」

水は出るようになったが、勢いが足りない。
もっと、力強く、途切れることなく流れ続ける水にしなければ。

（……水の流れを強く……勢いを増して……！）

俺は魔力の流れを調整しながら、さらに意識を集中する。

シュウウウ……シャアアアアアア！！！

「……っ！！」

俺の手から、安定した水流が勢いよく流れ出した。

「やった！！」

「おおっ！ ついに"水を操る"ことができたのう！」

「くそ……火よりも難しかったぜ……。」

俺はしばらく水流を見つめながら、その"生きた流れ"の感触を楽しんだ。


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火と水を制御できるようになった俺だったが、
風属性の習得はさらに苦難の連続だった。

「くそっ！！ また失敗かよ……！」

風の魔法を使おうとすると、
ただのそよ風になるか、突風が暴走して吹き飛ばされるかのどちらかだった。

「風は"形を持たない力"じゃ。 お主、無理に形を作ろうとしすぎておるのではないか？」

「……形を作ろうとしすぎ？」

「そうじゃ。 風は"流れる力"そのもの。
自由に動かし、制御しようとするのではなく、"流れを導く"感覚を持つのじゃ！」

（……導く……。）

俺はこれまで、火や水と同じように"コントロールしよう"としていた。
だが、風は違う。
押さえつけるのではなく、自然に流れる方向を導いてやることが大切なのではないか？

（……なら、まずは流れを感じ取るところから……。）

俺は目を閉じ、ゆっくりと魔力を広げた。
周囲の風を感じながら、"流れ"の方向に魔力を沿わせる。

シュウウウ……スッ……。

「……！」

先ほどまで暴発していた風が、
今度は穏やかに俺の周囲を包み込むように流れた。

「ほほう……！ ついに"風の流れを掴んだ"か！」

「……っ！！」

俺は慎重に、さらに魔力を送り込み、
風の流れを導くように動かす。

シュウウウ……ゴオオオオ！！

「やった……！！」

ついに、俺は暴走することなく**自在に風を操れるようになったのだ。

「ここまで……本当に長かったな……。」

俺は深く息を吐きながら、風の流れを肌で感じた。


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修行の成果：スキル獲得

【スキル獲得！】
▶ 《火属性Lv2》 - 安定した炎を生み出し、自在にコントロールできる！
▶ 《水属性Lv2》 - 流れ続ける水を生み出し、操ることが可能！
▶ 《風属性Lv2》 - 風の流れを理解し、制御できる！


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