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四章:疾風の処刑人
第25話 飛んで火に入る夏の虫
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一方で配下の魔術師達は、途中で待機していた仲間達と合流して港町付近にある雑木林の生い茂る裏山に降り立ち、悟られないように港町へ侵入を果たす。気が付けば雨が降り始めていた。ぬかるむ地面を踏みしめ、灯りすら無い不気味な静寂の中を進んでいく。町に存在する宿屋は三軒あり、それに対してこちらの人数は八人である。最終的に一人は外部との連絡を妨げるために電線の切断を命じられ、残りの七人で捜索を開始する事となった。
街の外部へと繋がる電柱をの下へ向かい、宙へ浮いてから送電線を切断しようと動いた直後、どこかから渇いた音で銃声が響く。何事かと動き始めた時、自分の腹へ衝撃が走った。魔法を維持する事が出来なくなり、水浸しの泥道に墜落した魔術師は煮えたぎるような熱さと痛みによって震える腹を手で押さえる。生暖かい湿り気を感じ、押さえていた手を見れば血が付いていた。
「まず一人」
町の外れにある酒場の屋根にて、目にも止まらない速度でボルトアクションによる排莢を行いながら、シェリルは一言だけ呟いてささやかに自身を褒める。クリスからは「服装で分かると思うが、空を飛んだら迷わず撃て」と教わっていた。飛行するというよりは、風によって体を浮き上がらせるのだと少し関心するが、気持ちを切り替えて場所の移動を始めた。
銃声に驚いた魔術師の二人は、待ち伏せされていたのかと察し、宿への突入を諦めて脱出へと計画を変更する。先へ進もうとする路地裏にて、一瞬だけ人が倒れているのかと動揺したが、ぼろきれを纏った浮浪者が汚らしい布の上で眠りについていただけであった。急ぎ足で通り抜けようとした次の瞬間、背後から続けざまに痛みが体に走る。倒れた直後、彼に見えたのはこちらに硝煙の上がった拳銃を構えている浮浪者の姿であった。
「クソッ!!」
不意打ちによって倒された仲間に気づいたもう一人の魔術師が攻撃をしようとしたが、行動を起こす前に足を撃ち抜かれる。撃たれた魔術師は激痛に顔を歪め、無駄だと分かっていながら藻掻いてたが、浮浪者を装っていた兵士と建物の陰から姿を現した別の民間人に扮していた兵士によって間もなく拘束された。
次々と各地で襲撃が勃発する最中、二人の魔術師が町でも一際目立つ大きさの宿屋に侵入していた。銃声が聞こえた時点で引き返すことも考えたのだが、ここまで来て戻るのも尾を引きかねないと、大急ぎで乗り込んだ次第である。手分けをしたは良いが物音一つなく、警備にあたっている者すら現れない状況に新人の魔術師は胸がざわついた。何より上階の確認に行った仲間が戻って来ない。
「ったく、何してるんだ…」
そう言って微かな期待を抱きはしたが、そうであれば何かしらの形で伝えに来るはずであった。神経を研ぎ澄まして気配を探った所、一人だけ上の階に反応があった。すぐさま駆け上がり、気配を感じ取った部屋を開けた彼は絶句した。
「探し物は見つかったかね?」
間違いなく、標的であるアルフレッド・ハミルトンであった。椅子に座り、優雅に足を組んで頑強そうな杖を弄っている。そしてその目の前には、自分の仲間が倒れていた。
「心配しなくてもよろしい。彼は気を失っているだけだ…投降してくれれば、罪状によっては死なずに済むかも―――」
状況に似合わない穏やかな笑みを浮かべたアルフレッドが立ち上がって話しかけるが、新人魔術師にとって最早そんな事はどうでも良かった。目の前にいる老人は少なくとも自分の手に負える相手では無い事を悟りながらも、震える手を武器へと伸ばした彼は銃を手に取ってアルフレッドへと構える。
銃口の向きから弾道を掴んだアルフレッドは、体の向きを変えてそれを躱した。発射された弾頭が壁にぶつかった事で外したと魔術師が悟った直後、自分の近くへと杖が飛んできた。思わず躱そうと体勢が僅かに崩れた時、アルフレッドが距離を一気に詰めている事に魔術師は気づく。次の動作に入らなければと思った頃には首を掴まれ、足払いの後に頭を床へと叩きつけられる。火花が迸る様な感覚を目で味わい、重い頭や衝撃のせいでまともに動けない体を動かそうとしたが、やがて視界が暗闇に覆われた。
――――その頃、アルフレッドのいる宿からさらに離れた通りでは、二人の魔術師が四方からの銃撃によって追い詰められつつあった。
「待ち伏せされてたのかよ!さっさとずらかるぞ!」
「おい、待て!」
たまらず飛び立とうとした一人を呼び止めたが、返事が返ってくることなく、どこからともなく飛来するライフル弾の餌食になった。
「何でこうなったんだよ…ちくしょう!」
悔しがりながら最後の抵抗に反撃をしようとするが、それも虚しく飛び交う弾丸たちに貫かれて絶命をする。周囲に漂う穏便な空気感から、ひとまずは終わったのだろうとシェリルは肩の力を抜いて建物の屋上に座り、周囲の警戒を再開するため弾薬を込め直そうとした時、背後から何者かがこちらへ突撃してきた。
そのまま絡みつく様に体当たりを敢行した魔術師は、ナイフを突き刺そうと振り下ろして来るが、シェリルはホルスターにあった拳銃で脇腹を撃って怯ませる。力が緩んだ隙に両腕を掴んで頭突きをすると、悲鳴を上げながら体を動かした魔術師に向かってさらに引き金を数回引いた。力なく突っ伏し、低い声で項垂れる魔術師にそっぽを向いてシェリルはライフルを拾う。その隙に魔術師は血にまみれて震える手をついて立ち上がろうとした。執念や或いは死への恐怖による衝動がそうさせたのである。
それに対してまだ息があると勘付いたシェリルは、振り向きざまに彼に近寄る。そして這いつくばって蠢く魔術師の背をライフルに装着している銃剣で一突きにした。
「誰が指揮してたのかは知らないけど…ご愁傷様」
銃剣を抜き、出来ていなかったリロードを済ましたシェリルは、煙草をふかしてから軽口を叩いた。
街の外部へと繋がる電柱をの下へ向かい、宙へ浮いてから送電線を切断しようと動いた直後、どこかから渇いた音で銃声が響く。何事かと動き始めた時、自分の腹へ衝撃が走った。魔法を維持する事が出来なくなり、水浸しの泥道に墜落した魔術師は煮えたぎるような熱さと痛みによって震える腹を手で押さえる。生暖かい湿り気を感じ、押さえていた手を見れば血が付いていた。
「まず一人」
町の外れにある酒場の屋根にて、目にも止まらない速度でボルトアクションによる排莢を行いながら、シェリルは一言だけ呟いてささやかに自身を褒める。クリスからは「服装で分かると思うが、空を飛んだら迷わず撃て」と教わっていた。飛行するというよりは、風によって体を浮き上がらせるのだと少し関心するが、気持ちを切り替えて場所の移動を始めた。
銃声に驚いた魔術師の二人は、待ち伏せされていたのかと察し、宿への突入を諦めて脱出へと計画を変更する。先へ進もうとする路地裏にて、一瞬だけ人が倒れているのかと動揺したが、ぼろきれを纏った浮浪者が汚らしい布の上で眠りについていただけであった。急ぎ足で通り抜けようとした次の瞬間、背後から続けざまに痛みが体に走る。倒れた直後、彼に見えたのはこちらに硝煙の上がった拳銃を構えている浮浪者の姿であった。
「クソッ!!」
不意打ちによって倒された仲間に気づいたもう一人の魔術師が攻撃をしようとしたが、行動を起こす前に足を撃ち抜かれる。撃たれた魔術師は激痛に顔を歪め、無駄だと分かっていながら藻掻いてたが、浮浪者を装っていた兵士と建物の陰から姿を現した別の民間人に扮していた兵士によって間もなく拘束された。
次々と各地で襲撃が勃発する最中、二人の魔術師が町でも一際目立つ大きさの宿屋に侵入していた。銃声が聞こえた時点で引き返すことも考えたのだが、ここまで来て戻るのも尾を引きかねないと、大急ぎで乗り込んだ次第である。手分けをしたは良いが物音一つなく、警備にあたっている者すら現れない状況に新人の魔術師は胸がざわついた。何より上階の確認に行った仲間が戻って来ない。
「ったく、何してるんだ…」
そう言って微かな期待を抱きはしたが、そうであれば何かしらの形で伝えに来るはずであった。神経を研ぎ澄まして気配を探った所、一人だけ上の階に反応があった。すぐさま駆け上がり、気配を感じ取った部屋を開けた彼は絶句した。
「探し物は見つかったかね?」
間違いなく、標的であるアルフレッド・ハミルトンであった。椅子に座り、優雅に足を組んで頑強そうな杖を弄っている。そしてその目の前には、自分の仲間が倒れていた。
「心配しなくてもよろしい。彼は気を失っているだけだ…投降してくれれば、罪状によっては死なずに済むかも―――」
状況に似合わない穏やかな笑みを浮かべたアルフレッドが立ち上がって話しかけるが、新人魔術師にとって最早そんな事はどうでも良かった。目の前にいる老人は少なくとも自分の手に負える相手では無い事を悟りながらも、震える手を武器へと伸ばした彼は銃を手に取ってアルフレッドへと構える。
銃口の向きから弾道を掴んだアルフレッドは、体の向きを変えてそれを躱した。発射された弾頭が壁にぶつかった事で外したと魔術師が悟った直後、自分の近くへと杖が飛んできた。思わず躱そうと体勢が僅かに崩れた時、アルフレッドが距離を一気に詰めている事に魔術師は気づく。次の動作に入らなければと思った頃には首を掴まれ、足払いの後に頭を床へと叩きつけられる。火花が迸る様な感覚を目で味わい、重い頭や衝撃のせいでまともに動けない体を動かそうとしたが、やがて視界が暗闇に覆われた。
――――その頃、アルフレッドのいる宿からさらに離れた通りでは、二人の魔術師が四方からの銃撃によって追い詰められつつあった。
「待ち伏せされてたのかよ!さっさとずらかるぞ!」
「おい、待て!」
たまらず飛び立とうとした一人を呼び止めたが、返事が返ってくることなく、どこからともなく飛来するライフル弾の餌食になった。
「何でこうなったんだよ…ちくしょう!」
悔しがりながら最後の抵抗に反撃をしようとするが、それも虚しく飛び交う弾丸たちに貫かれて絶命をする。周囲に漂う穏便な空気感から、ひとまずは終わったのだろうとシェリルは肩の力を抜いて建物の屋上に座り、周囲の警戒を再開するため弾薬を込め直そうとした時、背後から何者かがこちらへ突撃してきた。
そのまま絡みつく様に体当たりを敢行した魔術師は、ナイフを突き刺そうと振り下ろして来るが、シェリルはホルスターにあった拳銃で脇腹を撃って怯ませる。力が緩んだ隙に両腕を掴んで頭突きをすると、悲鳴を上げながら体を動かした魔術師に向かってさらに引き金を数回引いた。力なく突っ伏し、低い声で項垂れる魔術師にそっぽを向いてシェリルはライフルを拾う。その隙に魔術師は血にまみれて震える手をついて立ち上がろうとした。執念や或いは死への恐怖による衝動がそうさせたのである。
それに対してまだ息があると勘付いたシェリルは、振り向きざまに彼に近寄る。そして這いつくばって蠢く魔術師の背をライフルに装着している銃剣で一突きにした。
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