『竜の巣(ドラゴンズ・ネスト)』のメンバー、自キャラのステータスと共に異世界へと転移させられました

クラウディ@アルファポリス垢

文字の大きさ
4 / 4
第1章 ルークとミユキのギルド再建記

第3話/本当の異世界"フロンティア"

しおりを挟む
「っと、大丈夫か美雪? 怪我はないよな?」
「う、うん……お兄ちゃんは大丈夫……?」
「こっちも大丈夫。怪我なんてないさ」
「よかったぁ……あっ、ブレイブもありがとう」
「キュルルル♪」
「ふふっ、くすぐったいよぉ」

 眼下に見えていた森、その中でも開けていた丘へと緩やかに降り立つブレイブ。
 その背中から降りた2人――"ルーク"と"ミユキ"は、互いの無事を確認した。
 ミユキは兄と協力して助けてくれたブレイブにも礼を言うと、ブレイブは喜んだように鼻先をミユキにこすりつる。
 凶暴な見た目に反して人懐っこいブレイブと戯れているミユキを尻目に、ルークは降り立った丘から周囲を見回した。

 手前側の森からは深緑の葉を茂らせる樹木がはるか向こうまで並び、遠方に見える山脈には純白の雪がかぶっていて、その中間には海と見まごうほどに巨大な湖が存在している。
 そんな湖の上には、どういった原理で浮いているのか分からない巨大な『島』が複数あり、そこから湖に向けて雪解けの純水が流れ落ち、巨大な滝となっていた。
 大きく飛沫を上げて滝が流れ、その影響からか滝のそばでは色鮮やかな虹がかかり、滝の間を明らかに現実には存在しえないであろう大きさの生命体が潜り抜ける様は、幻想的な雰囲気を際立たせている。

 おおよそ現実の自分達が生きていた「日本」とは思えない景色が広がるこの世界だが、F.F.O.をプレイしていたルークには見覚えがあった。

「間違いない……ここ【風そよぐ緑の大地ブリーズグリーンフィールド"】か……」

――【風そよぐ緑の大地ブリーズグリーンフィールド】。

 広大な異世界を舞台にした世界観を持つF.F.O.内でも、プレイヤー達が最序盤に足を踏み入れることになる『探索エリア』が、ここ【風そよぐ緑の大地ブリーズグリーンフィールド】。
 穏やかな気候の土地と豊かな生命体が存在するこのエリアは、F.F.O.の世界に初めて飛び込んだプレイヤー達がその圧倒的な世界観を目に焼き付けることになる「始まりの場所」だ。

 無機質的な電脳空間で基本動作のチュートリアルをこなし、「さぁいよいよゲームの始まりだ!」と、興奮に胸を高鳴らせていたプレイヤー達の期待を裏切らなかった世界が、出来過ぎた夢ではないかと疑ってしまいそうな存在感で、ルーク達の目の前にあった。

 いまだ現在の状況に理解が追い付いていない二人だったが、感覚である程度は察せられる。

「ねぇお兄ちゃん、やっぱりここって……」
「……あぁ、F.F.O.の風そよぐ緑の大地ブリーズグリーンフィールド、っぽいところだな……それも、F.F.O.の世界観そのまんまなマジモンの異世界に来てるっていうオマケもついてる。ったく、小説の中での出来事は小説の中だけにしてもらいたいんだけどなぁ……」
「嘘でしょぉ……」

――そう、自身達が『F.F.O.ファンタジー・フロンティア・オンライン』に、何故か来てしまったということだ。

 このような状況に陥って十数分で出した極めて現実的ではない結論だが、吹き抜ける風の感覚に音の聞こえ方、全身の感覚が「これは現実だ」と訴えかけてくる。
 今から数十分前の状況と変わりすぎた滅茶苦茶な現状を前に、ミユキは頭を抱えた。

「な、なんでこんなことにぃ……」
「十中八九、あの運営の手紙だな。新バージョンのベータテストのサプライズをするにしては唐突過ぎるし、何より……ゲームっていうには……こんなもん、異世界に飛ばされたって納得した方が楽だ……にしても、マジで"ルーク"になってんな俺」
「うーん……色々とびっくりしてるけど、なっちゃったものは仕方ないかぁ……あ、私も"ミユキ"になってる」

 混乱しているミユキに、ルークは自分なりの解釈を伝えながら自分の状態を確認していく。

 現実ではただの大学生だった自身の手は、筋肉質でゴツゴツとしたものになっており、F.F.O.をプレイする前はスポーツ洋服メーカー製の私服だったものが軽装備の皮鎧となっており、その姿は自身の分身として動かしていた"ルーク"そのものであった。
 美雪の方にも目をやれば、彼女の取得したジョブに合わせた魔法使い系統の装備の中でも、儀式用にアレンジされた白い神官服を纏った少女――"ミユキ"となっている。

 自身の服装を確認したミユキは、ふとあることに気づいた。

「えっと、じゃあもしかして、『ステータス』も……?」
「なるほど……そんじゃ"ステータスオープン"っと、やっぱ『メニュー』も開けるか」
「わ、私も! "ステータスオープン"!」

 『F.F.O.』はゲームであるため、もちろん個々の能力を表した『ステータス』も存在している。
 それを開く際の言葉(運営的には「詠唱」らしい)を口にした2人の目の前に、いつも見ていた半透明のウィンドウが現れた。
 2人のステータスボードにはこう書かれている。


・プロフィール
――名前:"ルーク"
――性別:男
――種族:"竜人族"

・ステータス
――Lv.135
――HP:37643
――MP:8592
――ATK攻撃力:5461
――DEF防御力:3391
――INT魔法攻撃力:1369
――RES魔法防御力:2985
――VIT状態異常耐性:2622
――LUK幸運:100

・スキル
――ジョブ:『竜騎士ドラゴンナイト(『戦士ファイター』+『魔物使いテイマー』+『魔法使いキャスター』+『騎兵ライダー』+『魔法戦士マジックファイター』)』
――魔法適性:「炎(Lv.7)」、「地(Lv.2)」「水(Lv.8)」、「風(LV.10)」、「氷(Lv.4)」、「雷(Lv.10)」、「草(Lv.5)」、「光(Lv.4)」、「闇(Lv.4)」
――戦闘スキル:『裂空剣』、『疾風怒濤』、『サンダースラスト』、『ハリケーンダイブ』、『竜の心』、『征伐』、etc……
――補助スキル:『武芸百般(Lv.10【MAX】)』、『剣術(Lv.10【MAX】)』、『棒術(Lv.10【MAX】)』、『竜の教え(Lv.10【MAX】)』、『攻撃魔法(Lv.7)』、『回復魔法(Lv.4)』、etc……
――冒険スキル:『健脚(Lv.10【MAX】)』、『空中跳躍(LV.10【MAX】)』、『調理(Lv.5)』、etc……

・従魔
――『Lv.100:ブレイブ』



・プロフィール
――名前:"ミユキ"
――性別:女
――種族:"森人族"
・ステータス
――Lv.112
――HP:28061
――MP:11402
――ATK:3205
――DEF:2011
――INT:5709
――RES:6114
――VIT:3530
――LUK:100
・スキル
――ジョブ:『賢者セージ(『魔導士ソーサラー』+『聖職者クレリック』+『呪術師ドルイド』)』、etc……
――魔法適性:「炎(Lv.8)」、「地(Lv.9)」「水(Lv.7)」、「風(LV.8)」、「氷(Lv.8)」、「雷(Lv.7)」、「草(Lv.8)」、「光(Lv.9)」、「闇(Lv.7)」
――戦闘スキル:『竜の息吹ドラゴンブレス』、『大海嘯ボルテックスウェイブ』、『神聖・恵みの雨』、『聖なるかな、癒しの光よ』、『亡者の嘆き』、etc……
――補助スキル:『魔導の最奥(Lv.5)』、『智者の心得(Lv.6)』、『杖術(Lv.10【MAX】)』、『攻撃魔法(Lv.10【MAX】)』、『回復魔法(Lv.10【MAX】)、etc……
――冒険スキル:『健脚(Lv.10【MAX】)』、『薬剤制作(Lv.10【MAX】)』『調理(Lv.10【MAX】)』、etc……
・従魔
――『Lv.87:ラッキー』、『Lv.77:ビッグロック』etc……



「……変わってなさそうだな。弱体化もしてなさそうだ」
「改めて見ると、私達ってすっごいステータスだね……そして流石はトッププレイヤーのお兄ちゃん。文字通りに最高峰のレベルとステータスしてる」
「お前も大概だろうが美雪。しれっと最高位ジョブの"賢者"になってるしさ」
「お兄ちゃんに比べればまだ可愛げがありますよーだ!」

 互いのステータスを見合いながら、軽く雑談をしていくルークとミユキ。
 異世界に召喚されたという普通の人間ならば理解不能な状況であっても、落ち着きを取り戻せているのは流石だろう。
 2人で今できることを探している中、ミユキはステータスボードの隅にある「人型のマーク」に気づいたようだ。

「あ! ねぇねぇお兄ちゃん! 『フレンド』の『グループ通話』から皆に連絡取れたりしないかな? ほら、皆も同じメールが届いてたし、皆もこっちに来てるかもしれない!」
「! 確かに……よし、やってみるか」

 『F.F.O.』にも『フレンド』という機能は存在する。
 その中でも、ギルドに所属している者同士で連絡を取ることができる機能――『グループ通話』が存在するのだ。
 この世界に召喚される前、つまりまだ『F.F.O.』で遊んでいた時に全員に届いたメール、それがこの世界へ飛ばされることになった原因で、『F.F.O.』で使えたステータスボードなどもそのまま使えるのであれば、同じくこの世界に飛ばされたであろうギルドメンバーに連絡が取れるはず、とミユキは思ったのである。

『グループ通話が開始されました! 他のメンバーが集まるまで待ってね!』
「よし、一応使えるな。あとは誰かが来るのを待つだけ――『"キング"さんが参加されました!』――って思ってたら早速来たか。ようキングさ――」
『ぬわっはっはっはっはっはっは!!!! やはり一番槍は儂がもらったな!!!』
「っ……!! 声でけぇよキングさん……」
『ぶわっはっはっはっは!!! すまんな!!! しかしこれが儂じゃ!!!』
「み、耳がぁあああ……」

 通話が開始したと思った矢先に早速入ってきた者がいる。
 画面に映っているのは、ルークに"キング"と呼ばれた筋骨隆々の大男で、豪快な笑い声と共にルーク達へと話しかけてくる。
 あまりの声量に、ルークは顔をしかめ、ミユキは耳を抑えてうずくまってしまった。
 そう思っている間にも続々と通知音が鳴っていく。

『"ランス"さんが参加されました!』
『チクショウ……! キングの爺さんに先を越されたぜ……!』

 ギルドの中でも一番槍を自称する槍使い――『ランス』。

『"サキノ"さんが参加されました!』
『ここマップのどこなのよ……誰か『ワールドマップ』持ってない……?』

 自堕落な雰囲気と気だるげな表情の魔女――『サキノ』。

『"クロウ"さんが参加されました!』
『あらあら~。皆もこっちに来てたのね~』

 絶世の美女でありながら掴みどころのない雰囲気を纏う占い師――『クロウ』。

『"ベイト"さんが参加されました!』
『"チェシャ"さんが参加されました!』
『おいおいおい、ゲームの世界に召喚とかマジかよ……ファンタジーすぎんだろ……』
『ギルマスー! これマジのマジで夢じゃないんだよね!?』

 巨大なバックパックを背負いながら今の状況に頭を抱え込む青年――『ベイト』と、そんな彼とは対照的に目を輝かせる猫耳の生えた少女――『チェシャ』。

『"ユーリ"さんが参加されました!』
『あ、繋がった。もしもーし、これ聞こえてる~?』

 平凡な雰囲気の鍛冶師――『ユーリ』。

『"ゲオル"さんが参加されました』
『すまない皆……うかつな判断だった……』

 この世界に飛ばされる前に話していた聖騎士――『ゲオル』。

『"ソウジロウ"さんが参加されました!』
『"ハンゾウ"さんが参加されました!』
『助けてくれギルマスよ! 拙者たちは無実なのでござる!』
『某もでござる! 我らは断じて女湯など覗いておらぬ!』

 なにやら慌てた様子の侍――『ソウジロウ』と、同じく慌てている忍者――『ハンゾウ』。

 見知った顔の仲間達――『竜の巣ドラゴンズ・ネスト』のメンバー達がなだれ込むように通話へと参加していった。
 それもいろいろとカオスな状況を引っ提げて……。

「待て待て待て……一斉にしゃべられると何が起こってるのか全く分からん。一人ずつ順番に話していけ」
『ほほう! それでは儂からだな! なにせ儂が一番最初にこの通話に入ったのでな!』
『先に助けてくれでござるギルマス!!』
『某は女湯を覗いた罪などで生涯を終えたくないでござる!』
『んん? あそこにいんのは……"トレント"か!? 丁度いい! 肩慣らしに行くか!』
『ねぇ誰か『ワールドマップ』……』
『うふふ、後で渡してあげるわサキちゃん♪』
『異世界でボッチにはならなかったのは不幸中の幸いだ……とりあえずチェシャ、その耳触らせてくれ』
『ふにゃっ!? 許可出す前に触ってんじゃん!?』
『あっははは……やっぱいつも通りだな俺らって……』
『同感だよユーリ……』

「順番に話せって言ったよなお前ら!?」
「あ、あははは……」

 相変わらずまとまりがなさ過ぎるメンバー達の姿にキレ気味にツッコミを入れるルークと、そんな兄の姿に苦笑いを浮かべるミユキ。

 それから約10分後、あまりにもまとまりのないメンバー達を落ち着かせ、なんとか話せるような状況になった。
 ならばと、この通話を開始したギルドマスターとしてルークはメンバー達に質問を投げかける。

「そんじゃ、各々状況は理解しているか?」
『ええ、少し前まではゲームの世界にいた私達が、運営から送られたかもしれないメールを開いた結果、なぜか異世界――『フロンティア』にいることよね?』
「そうだクロウさん。正直、自分でもアホみたいなことを言ってる自覚ってのはあるんだが……いくら何でも"リアルすぎ"って思うんだよ」
『うむ!! 儂の肉体は"リアル"であっても最強であったが、今の儂は更に無敵になっておる!!』
『それ答えになってないってキングの爺さん……』

 自分達が今いるこの世界――推定『フロンティア』――に、自身達の姿――ゲーム内のアバターの姿そのまま――と、その割にはリアルすぎる感覚――あまりにも現実味がありすぎる――という、夢だと切り捨てるには流石に情報量が多すぎるのが現状である。
 それを冷静に分析するのは、『竜の巣ドラゴンズ・ネスト』に所属する女性陣の中でも年長組な"クロウ"だ。
 いつもおっとりしている口調だが、その神がかった情報分析力と判断力はギルド随一の頭脳役を担っているほど。
 そんな彼女の意見にルークが同意している横で、筋骨隆々の大男"キング"が何やら常人には理解できない感覚から出力される発言をし、そんなキングの様子を見て鍛冶師の青年"ユーリ"がため息を吐く。

『キングの爺さんの言う通り、それに関してはなんとなくだが分かるぜギルマス。確かに体は『F.F.O.』の"俺"だが、風を切る感覚、得物を握る感覚はリアルと同じだ。その割にはゲームやってた時の感覚も少し混じってる。でも、なんて言うか……そう、今はまだ無茶な動きに合わせようとして体がしびれてる感じもするな』
『うへぇ……ここ『常夜が覆う嘆きの森エバーナイト・ウェイリング・フォレスト』じゃん……めんどくさぁ……あ、私の方も同じ感覚。なんかリアルの時と比べてちょっとしびれてる感じがする。そこの筋肉ダルマは全然感じてないみたいだけど……』
『ぬはははは!! そう褒めるでないサキよ!!!』
『褒めてないし……』

 先程、近場にいた魔物――"トレント"に肩慣らしに動いていた槍使い"ランス"の意見に同意しつつも、自分たちが感じるような体の不調を感じていない、もしくは気づかないほど鈍いキングに皮肉を込めて言ったつもりの魔女"サキ"。
 残念ながら、その言葉はキングには本当の意味が届かなかったようである。
 「あまりにも脳筋過ぎるでしょ……」と呆れながらにキングの音量を下げるサキであった。

 そんな話をしながらも、静観していた好青年"ゲオル"があることを質問する。

『サキさんは『常夜が覆う嘆きの森』にいるのか……皆はそれぞれ、自身がマップのどの辺りにいるか分かるかい?』
「俺とミユキは『風そよぐ緑の大地』にいるが、ゲオルはどの辺りだ?」
『僕は、そうだね……『神聖国アーク』の領土だね。空から落ちているときに遠くに見えた大きな都市が僕の記憶通りなら『神聖国アーク』に間違いない。あとで『ワールドマップ』を確認しておくよ』
「流石ゲオルさん! 最上級プレイヤーは伊達じゃないね! ってか、やっぱりそっちも空から落ちたんだ……」
『俺とチェシャが着地できたのは『商業国ディール』周辺の森だな。こういう時に"滑空翼"持っといてよかった……』
『もう! 不親切すぎだよここに飛ばした人! もし安全に着地できなかったらどうするのさ!』
『同感でござる……現にそのせいで拙者達は追われる身に……』
『貴殿の一言も余計だったと思うのだがソウジロウ……なぜ女性の裸を見て真っ先に出てくる言葉が「ご馳走様でした」なのであるか……』
『シッ! 余計なことを言うなでござるハンゾウ!』
『はいはい、話が脱線しちゃうわよ~』

 一時、話題の方向性が脱線しかけたが、どうやら話を纏める限り各々は『フロンティア』の各地に飛ばされたようである。
 ゲオルは『神聖国アーク』、ベイトとチェシャは『商業国ディール』で、そのほかのメンバーもそれ以外の各地に飛ばされた。

 このまま会議を続けてもいいが、実際に見て回らなければ完全な確証は得られないと、立ち上がったルークは周囲を見回し呟いた。

「さてと、とりあえず通話繋いだままで周囲の探索を――」

 その時だった。

――『――――!!』

「! お兄ちゃん! この声、人の声だよ!」
「俺にも聞こえた! 何かと戦ってる! 急ぐぞ!」
「うん!」
「キュルアッ!」

 不意に聞こえた誰かの声。
 その声は微かであったが、おそらく何かに襲われているのだろう叫び声も混じっていた。

 すぐさま二人は声の元へと向かうため、駆け出すのであった。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~

桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。 交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。 そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。 その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。 だが、それが不幸の始まりだった。 世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。 彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。 さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。 金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。 面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。 本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。 ※小説家になろう・カクヨムでも更新中 ※表紙:あニキさん ※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ ※月、水、金、更新予定!

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

身寄りのない少女を引き取ったら有能すぎて困る(困らない)

長根 志遥
ファンタジー
命令を受けて自らを暗殺に来た、身寄りのない不思議な少女エミリスを引き取ることにした伯爵家四男のアティアス。 彼女は彼と旅に出るため魔法の練習を始めると、才能を一気に開花させる。 他人と違う容姿と、底なしの胃袋、そして絶大な魔力。メイドだった彼女は家事も万能。 超有能物件に見えて、実は時々へっぽこな彼女は、様々な事件に巻き込まれつつも彼の役に立とうと奮闘する。 そして、伯爵家領地を巡る争いの果てに、彼女は自分が何者なのかを知る――。 ◆ 「……って、そんなに堅苦しく書いても誰も読んでくれませんよ? アティアス様ー」 「あらすじってそういうもんだろ?」 「ダメです! ここはもっとシンプルに書かないと本編を読んでくれません!」 「じゃあ、エミーならどんな感じで書くんだ?」 「……そうですねぇ。これはアティアス様が私とイチャイチャしながら、事件を強引に力で解決していくってお話ですよ、みなさん」 「ストレートすぎだろ、それ……」 「分かりやすくていいじゃないですかー。不幸な生い立ちの私が幸せになるところを、是非是非読んでみてくださいね(はーと)」 ◆HOTランキング最高2位、お気に入り1400↑ ありがとうございます!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

転生先はご近所さん?

フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが… そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。 でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。

少し冷めた村人少年の冒険記 2

mizuno sei
ファンタジー
 地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。  不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。  旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

処理中です...