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恋人編
第9話「人は誰しも自分勝手な物である」②
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私は突然来訪して来た清水と共に、自分の部屋で小さな机に座っていた。
対面の清水は、服や紙類が散乱している私の部屋をキョロキョロと見回すと、「なんか、整頓されてる割には汚いわね」と感想を呟いた。私はイラっとしながら、「どっちなんよ、一体」と刺すように彼女へ言い放つ。
清水は体を大きく反らしながら、「酒、もらうね~」と手近に置かれたビニール袋から、缶ビールを取り出した。私が眉間にしわを寄せながら「私の金で買った酒……」と言うと、清水は勝ち誇るように缶のプルタブを開け、そしてぐびぐびと喉を鳴らして中の液体を流し込んだ。
清水が缶から口を放し、「ぷっっっっはぁ~~!!!」と息をつく。そして彼女は、私に大層なドヤ顔をしながら、「げふっ」と汚くゲップをした。
「――で、なんで別れたの?」
清水はそう言うと、机の上に缶ビールをコトンと置く。私は彼女の問いかけに答えられず、ただ口を結んでうつむくことしかできなかった。
「あんだけ私とバトっておきながら、1年も持たねぇとかマジウケるんだけど。あん時のなんだったん? めっっちゃしょうもねぇ茶番じゃん」
「……」
「よほどアイツと合わんかったの? だったら素直に私に譲ってくれりゃあ良かったのによぉ」
清水の言葉に、私は「それは――!」と思わず食って掛かる。
だけど、気まずさに圧し負けそれ以上は言えず、ただすごすごと、「だって……その……アイツの家族が、その……」と口を動かすことしかできなかった。
沈黙が流れる。心が暗がりへ沈んでいくような感触が胸の奥に滲む。
すると清水は、もう一度缶ビールをぐびりと飲み込んでから、ため息を吐き、ガリガリと頭を掻いた。
「……なんっつーかさぁ。…………本当はさぁ。チャンスだ、って思ったんよ」
清水はそう言うと、空になった缶ビールを机に置き、ビニール袋から新しくカクテルを取り出した。私は「え?」と彼女の方を見ると、清水は缶のプルタブを開け、ピーチ味のカクテルをぐびりと口に含んだ。
「……私さぁ。……まだアイツのこと、好きなんよね」
私はその言葉に、ドキリと胸を刺された。
いや。それはなんとなく、わかっていた。何とも言わずとも、雰囲気がそれを物語っていた。
だけど、改めて口に出されると、いたずらがバレた子供のように、内心が途端に穏やかじゃなくなる。私は手足が冷えていき、むずむずとしてくるのを感じた。
「半年! もう半年よ? フツーは恋なんて、そんなに引きずらないんよ! 今までの彼氏とか、3か月もありゃあもうスッキリしとったんよ! ……それが、身近にいたキモイ陰キャ男子に、なにやってんだろうね、私は」
清水はそう言って、また酒をぐびぐびと飲みこんだ。
ペースが異常に早い。きっと、彼女自身、こうやって酔わなきゃ話せないと思ったのだろう。私は彼女の胸中を察して、お酒に手を伸ばすことができず、じっと、ただ、ごくごくと動く喉元を見つめることしかできなかった。
清水が缶から口を放し、「はぁ」とため息を吐いた。そして上気した頬で天井を見上げ、もう一度深くため息を吐いた。
「……アンタらが別れたって聞いたらさぁ。そりゃあ、チャンス! って思うじゃん。女に振られた男とかさぁ、もう狙い目なわけ。ちょろっと優しく擦り寄って、『私、今でも君のこと好きだよ?』とか、くっせー台詞いっときゃ、そのままコロっと落ちる訳よ。……別に、アイツになら、そのままホテルとか行っても別にいいし」
清水はそう言うと、一瞬だけ瞳を揺るがした。私は口をきゅっと結ぶと、彼女を睨みつけて、「じゃあ、なんでそうしないんだよ」と、少しぶっきらぼうに言い返す。
清水はしばらく黙り込むと。首を大きく傾けて、ぽきりと筋を鳴らすと、「アイツがさぁ。そうさせてくんなかったんよ」と、ため息混じりに言った。
「アイツって、誰?」
「――由希。アンタの親友」
私は、彼女からアイツの名前が出たことに目を見開いた。
いや。別に、知らなかったわけじゃない。清水と由希は、あれ以来、友人として関係を続けている。それはなんとなく、私も理解していた。
だけど、そうじゃない。このタイミングで、この話で、アイツの名前が出て来てしまったことに、私はドキリと、心を揺るがしたのだ。
「……アイツがさぁ。真白の方に行っちゃったんよ」
「――え?」
「いや、私はね? チャンスだって言ったんよ。うまくやればヨリを戻せるぞーって。そうすりゃ、私は好きな人と付き合えて、アイツもアンタとやり直せる! みんな、ハッピー! おしまい! って。……でも、アイツはそうしなかった」
私は表情を下げて、「由希……」と呟く。清水は少しの間を空けると、「でさぁ」とまた天井を見上げた。
「アイツ、こう言ったんよ。『ふざけんな』って。『私が目ぇ覚まさせてやる』って。……納得いかなかったんだろうね。アンタと真白の恋が、こんなあっさり終わっちゃったことに。……本当さぁ、アイツって、いつも思うけど、かっけーよね。女の癖に、変に覚悟決まってるってかさ。……んなことされたらさぁ。私だって、カッコつけないわけにいかないじゃない」
清水はそう言うと、ビニール袋から新しく酒を取り出して、またプルタブを開けた。そして流れるように酒を口に含み、またぐびぐびと喉を鳴らした。
「――んで。アンタ的に、どうなの?」
「……え?」
「え、じゃねーよ。真白に対して、どう思ってんのって聞いてんの」
清水は肩を落として、不快感を露わにしながら私へ言い放つ。私は彼女の言葉に答えが出なくて、また表情を下げた。
「……ぶっちゃけさぁ。アンタがマジで真白を嫌いになったんなら、別れた方がいい。一応言うけど、これは私がアイツを好きだからーとか、そう言うんじゃない。公平に、中立に見て、そうすべきだってだけの話」
清水の言葉は、どれもが私に深く突き刺さるようだった。清水は更に続けて、「けどさぁ」とぶっきらぼうに言う。
「そうじゃなくて、なんか、色々モヤモヤしたまんま、ぼやっと別れると……残るよ、それ、一生。嫌いなら、嫌い。好きなら、好き。ハッキリしなきゃ、気持ち悪くてやってらんなくなるよ」
清水はそう言うと、缶をちゃぷちゃぷと鳴らして、また酒を口に含んだ。
またも沈黙が、私たちの間に流れる。清水はその間も酒を飲んで、缶をぽすりと机に置くと、暑そうに片手で顔を仰いだ。
そして、長く、時間が過ぎて。ようやく、私は、ゆっくりと、口を開くことができた。
「――わかんない」
だけど、その声はあまりにも情けなくて、何より、震えていた。清水はだけど、私の声を茶化すことなく、真剣な目でこちらをずっと見据えていた。
「……アイツの家族に会って……アイツら、死ぬほど面倒くさくて。家族のごたごたに巻き込まれて、死ぬほど面倒くさかった。しかもアイツの母親は、私のこと、クソみたいに気に入ってなくて。……うまくやれるわけがないって思った。兄貴も、父親も、全員が面倒くさくて……。……それに、真白も、その、家族に対しては、ちょっと、キツイって思った」
「……」
「わかってる。普段は、アイツ、怒鳴ったりしないし、凄く優しい。家族がああだからって言うのも、ちゃんと理解している。……けど、あの喧嘩を見せられたら……なんか、色々、よくわかんなくなった。……自分の中の、好きって気持ちが、揺らいじゃった。ああ、無理かもしれないな、って」
清水は私の言葉を聞いて、「なるほどねぇ」と頭を掻いた。だけど、それだけで、それ以上は何も言わず、ただ、私の言葉を待っていた。
私は目を潤ませて、少しずつ、少しずつ、自分の感情を紐解いていく。少し呼吸が荒くなって、私は「だけど」と、よくわからない内に声を出していた。
「――なんかさ。わかんないんだよね。無理かもって思って、アイツと別れるってなって、正直、私、『アリだな』って思ったの。思ったんだけど、いざ本当に別れてみると、凄い後悔が押し寄せて来て、なんっつーか……ミスった、って思った。何か、凄く重要で、大事な選択を、ぽっと外しちゃったみたいな……エロゲで露骨にフラグ立てミスったみたいな、そんな感じが、ずっと滲んできて……」
「エロいゲームで例えられてもわかんねぇよ……」
「……ごめん。……とにかく、色々と、わかんないの。自分から手折った癖に、死ぬほど後悔してて、だからって、アイツらとはもう関わりたくなくて。アイツと別れたくなったことも正しいのだけれど、離れるのが嫌だって気持ちも、本当で――」
混乱は止めようがなくなり、私は、矢継ぎ早に口走った。
自分の感情がわからない。私は、真白のことが、今でも好きなのだろうか。
好きなのだとしたら、なんで別れたいなんて思ったのか。
好きじゃないのだとしたら、なんで後悔しているのだろうか。
情緒がぐちゃぐちゃで、私は思わず涙をこぼしそうになった。清水の前で泣くのが嫌で必死でこらえていたが、それでも感情が決壊しそうだった。
と。清水は大きくため息を吐くと、また身を反らして、天井を見上げながら、まるで私を嘲るようにぽつりと言った。
「――私さぁ。真白とラブホ入ったことがあるんだよね」
私はその言葉に衝撃を受けて、思わず顔を上げ、彼女の姿を見つめた。
「アンタと真白が付き合い始める前の話なんだけどさ。……デートで良い雰囲気になってさ。ふらふらっと立ち寄ってみたら、アイツ、ふらって一緒に入っちゃったんよ。なんか、ラブホだってわかんなかったんだって。ウケるよね、どこまで童貞なんだよお前って」
清水の言葉に、私は声を出せなかった。手足が一気に冷えていき、一秒一秒時が刻まれる度に、心臓がバクバクと嫌な音を立てた。
「まあ、もちろん、ヤることはヤったよ。アイツ童貞だからさ、やり方何もわかってなくてさ。まあでも、初々しくって、これが結構かわいくってさ。これはこれでって思った。何よりもだけど、アイツの初めてを、私がもらってやったんだって言うのが、スッゲー優越感があって、」
「ウソでしょ」
私は気付けば、息を荒げて、清水の言葉に割り込んでいた。
「――アイツは、私が誘っても、自分の体を大事にしてって言って、ずっと、手ェ出さなかったのよ。……そんな奴が、私と付き合う前に、別の女とヤってるなんて、ありえない。……アイツは、そんな男じゃ、ない」
私は清水を睨みつけて、ハッキリと言い切った。
知らず知らずのうちに全身が強張って、今にも清水に殴り掛かってしまいそうだった。自信がないだとか、不安だとか、そう言う理由じゃなくて、反射的に、本能的に、彼女の言葉は、私の神経を強く逆撫でたからだ。
だけど、清水は、そんな私の様子をちゃんと確認した上で、「はっ、」と鼻で笑ってみせた。
「こうも簡単に見抜かれちゃあどうしようもないわね」
「……は?」
「せーかい。私はアイツとヤってない。なんだ、ちゃんと信頼してんじゃん、アイツのこと」
清水が肩の力を抜き、私をニヤニヤと見つめる。私は彼女のその言葉に、空気が抜けるように怒りが消えていき、代わりに、「は?」という困惑の声を出した。
「まあでも、ラブホ一緒に入ったのは本当よ?」
「……ハァ!?」
「でもヤってはいない。これはマジ。……お膳立てしたんだけどねぇ。酒飲ませて、理性溶かして、無理矢理ラブホに連れ込んで。……マジでさ、アイツ、ラブホ見たことなかったっぽくて、ころっと入ったよ。ウケるよね。……でも、そこまで。エッチしよって迫ったら、ほっぺた叩かれて、説教されたよ」
「――、」
「マージで、あそこまで行ってやれないとは思わなかったわ。……アイツの頭ん中には、よほど大事な人がいたんだろうね。男の性欲なんかブチ折れちまうくらいに、大切な人がさ」
清水は私から目を逸らし、呆れたように……いや、諦めたように、ため息を吐いた。私は彼女の言葉に呆気に取られて、だけど、ただ、少しだけ、恥ずかしくなった。
「……ひとつ、聞きたいんだけどさぁ」
と。清水は天井を見上げたまま、私に問いかけて来た。
「アンタにとってさ。……アイツって、何なの?」
その言葉は、また私の胸奥にズプリと刺さった。
だけれど、嫌になるような、気まずい刺さり方ではない。うまくは言えなかったけれど、何か、この言葉への回答が、全てを決めてしまうような――そんな、核心を突くような刺さり方だった。
私は表情を下げて、口をぱくぱくとさせる。頭の中の言葉をうまく整理して、私にとって真白が何なのかという、それに最も合う答えを考える。
そして。しばらくの間を空けてから、私は、彼女にハッキリと答えた。
「――真白は……私が、私らしくいるために、必要な人」
特に、練り込んだわけじゃなかった。とにかく、必死に答えを探して、そうしてつい出た言葉だった。
だけど、口にしたその瞬間に、自分の中で、パズルのピースがハマるような感覚が沸きあがった。
――そうだ。そうだった。
私にとって、アイツがどういう存在だったのか。わかっていたはずなのに、私はそれを、忘れてしまっていた。
私にとって真白は、もう、私と同じなんだ。私はようやくその答えを見つけて、問いかけを投げた清水の目を、強く見つめた。
「――そっか。……はぁ、本当……ムカつくなぁ、アンタって」
清水は捨て台詞のようにそう言うと、傍らのビニール袋を掴んで、そのまま立ち上がった。
「あー、もう嫌。ってか、私、アンタのこと嫌いなんだよね。アイツ取っちゃったし、単純に性格悪くてムカつくし。なんで、こんなとこ来ちゃったのかなぁ」
「……あんた、失礼だろ。ここ私の部屋だぞ。もうちょい私を敬えっての」
「誰がするかこのデブ。乳デケェからって調子に乗るなよ」
「……何なんだよ、お前」
「うるっせぇ。もうここにいたくないから、私帰るね。あ、ゴミの片づけ、よろしくね」
清水はそう言いながら玄関口へと歩いていく。私は「ハァ~~?」と不快感を示して、アイツの後ろをついて行く。
「……ま、そう言うことだから。じゃーな、デブ」
清水はそして、扉を開けると、私の方を見ながら、悲しそうにそう言った。
私は彼女のその表情に言葉が浮かばず。ただその弱弱しい表情に向かって、「ありがとう」と呟いた。
「は? ……キモいんだよ。別に、アンタに感謝される筋合いはねーよ。だって、私はただ、カッコつけにきただけなんだから」
清水はそう言うと、ドアを開け放って、そのまま外へと出た。
空は、もう暗がりへと落ちていた。清水はすると、「あっ、」と言って私を振り向くと、一瞬口ごもって、
「――まあ、いっか」
だけど、何も言わずに、そのまま私の前から去ってしまった。
私は、しばらく、誰もいなくなったドアをじっと見つめた。そしてもう一度だけ、誰にも聞こえないような小さな声で、「……ありがとう」と言った。
「――よし!」
そして私は、拳を握り絞め、ぐっと顔を上げた。
玄関から室内へと戻ると、まず私は服を脱いだ。普通でオシャレなかわいい服から、キモくて痛々しい、だけれどかわいい地雷系の服へと着替えた。
着替えを終えると、私はスマホを手に持ち。そして、一度、二度と深呼吸をし。
「――」
そのまま、L○NEを開いて、真白を呼び出そうとした。
しかしその瞬間。突然スマホが鳴り出して、私は「うわっ!」と驚いてしまった。
――電話だ。L○NEの。何よりも、電話主は、
……真白だった。私は重なったタイミングに運命を感じ、強く頷きながら、緑色のボタンを押す。
「――真白!」
『詩子!』
声は同時だった。お互いの声が重なって、私はつい、「あ、そ、そっちから」ときょどきょどとしてしまった。だけどそれは真白も同じで、『い、いや、そっちからでいいよ』と、締まらない声で言ってきた。
やがて私たちは、お互いの様子があまりにもおかしくって、互いに電話口で笑ってしまった。その一瞬一瞬に、私は、確かに、アイツの温もりを思い出していった。
「……なんか、重なっちゃったね」
『まったく。……不思議なこともあるもんだ』
「……ね、真白。たぶん、同じこと、思ってたよね?」
『……だね。根拠はないけど、きっと、そう』
私たちはひとしきり笑い合ってから。お互いの意思を確信するように、二人で、同じ言葉を同時に言い合った。
「『――今から、会える?』」
対面の清水は、服や紙類が散乱している私の部屋をキョロキョロと見回すと、「なんか、整頓されてる割には汚いわね」と感想を呟いた。私はイラっとしながら、「どっちなんよ、一体」と刺すように彼女へ言い放つ。
清水は体を大きく反らしながら、「酒、もらうね~」と手近に置かれたビニール袋から、缶ビールを取り出した。私が眉間にしわを寄せながら「私の金で買った酒……」と言うと、清水は勝ち誇るように缶のプルタブを開け、そしてぐびぐびと喉を鳴らして中の液体を流し込んだ。
清水が缶から口を放し、「ぷっっっっはぁ~~!!!」と息をつく。そして彼女は、私に大層なドヤ顔をしながら、「げふっ」と汚くゲップをした。
「――で、なんで別れたの?」
清水はそう言うと、机の上に缶ビールをコトンと置く。私は彼女の問いかけに答えられず、ただ口を結んでうつむくことしかできなかった。
「あんだけ私とバトっておきながら、1年も持たねぇとかマジウケるんだけど。あん時のなんだったん? めっっちゃしょうもねぇ茶番じゃん」
「……」
「よほどアイツと合わんかったの? だったら素直に私に譲ってくれりゃあ良かったのによぉ」
清水の言葉に、私は「それは――!」と思わず食って掛かる。
だけど、気まずさに圧し負けそれ以上は言えず、ただすごすごと、「だって……その……アイツの家族が、その……」と口を動かすことしかできなかった。
沈黙が流れる。心が暗がりへ沈んでいくような感触が胸の奥に滲む。
すると清水は、もう一度缶ビールをぐびりと飲み込んでから、ため息を吐き、ガリガリと頭を掻いた。
「……なんっつーかさぁ。…………本当はさぁ。チャンスだ、って思ったんよ」
清水はそう言うと、空になった缶ビールを机に置き、ビニール袋から新しくカクテルを取り出した。私は「え?」と彼女の方を見ると、清水は缶のプルタブを開け、ピーチ味のカクテルをぐびりと口に含んだ。
「……私さぁ。……まだアイツのこと、好きなんよね」
私はその言葉に、ドキリと胸を刺された。
いや。それはなんとなく、わかっていた。何とも言わずとも、雰囲気がそれを物語っていた。
だけど、改めて口に出されると、いたずらがバレた子供のように、内心が途端に穏やかじゃなくなる。私は手足が冷えていき、むずむずとしてくるのを感じた。
「半年! もう半年よ? フツーは恋なんて、そんなに引きずらないんよ! 今までの彼氏とか、3か月もありゃあもうスッキリしとったんよ! ……それが、身近にいたキモイ陰キャ男子に、なにやってんだろうね、私は」
清水はそう言って、また酒をぐびぐびと飲みこんだ。
ペースが異常に早い。きっと、彼女自身、こうやって酔わなきゃ話せないと思ったのだろう。私は彼女の胸中を察して、お酒に手を伸ばすことができず、じっと、ただ、ごくごくと動く喉元を見つめることしかできなかった。
清水が缶から口を放し、「はぁ」とため息を吐いた。そして上気した頬で天井を見上げ、もう一度深くため息を吐いた。
「……アンタらが別れたって聞いたらさぁ。そりゃあ、チャンス! って思うじゃん。女に振られた男とかさぁ、もう狙い目なわけ。ちょろっと優しく擦り寄って、『私、今でも君のこと好きだよ?』とか、くっせー台詞いっときゃ、そのままコロっと落ちる訳よ。……別に、アイツになら、そのままホテルとか行っても別にいいし」
清水はそう言うと、一瞬だけ瞳を揺るがした。私は口をきゅっと結ぶと、彼女を睨みつけて、「じゃあ、なんでそうしないんだよ」と、少しぶっきらぼうに言い返す。
清水はしばらく黙り込むと。首を大きく傾けて、ぽきりと筋を鳴らすと、「アイツがさぁ。そうさせてくんなかったんよ」と、ため息混じりに言った。
「アイツって、誰?」
「――由希。アンタの親友」
私は、彼女からアイツの名前が出たことに目を見開いた。
いや。別に、知らなかったわけじゃない。清水と由希は、あれ以来、友人として関係を続けている。それはなんとなく、私も理解していた。
だけど、そうじゃない。このタイミングで、この話で、アイツの名前が出て来てしまったことに、私はドキリと、心を揺るがしたのだ。
「……アイツがさぁ。真白の方に行っちゃったんよ」
「――え?」
「いや、私はね? チャンスだって言ったんよ。うまくやればヨリを戻せるぞーって。そうすりゃ、私は好きな人と付き合えて、アイツもアンタとやり直せる! みんな、ハッピー! おしまい! って。……でも、アイツはそうしなかった」
私は表情を下げて、「由希……」と呟く。清水は少しの間を空けると、「でさぁ」とまた天井を見上げた。
「アイツ、こう言ったんよ。『ふざけんな』って。『私が目ぇ覚まさせてやる』って。……納得いかなかったんだろうね。アンタと真白の恋が、こんなあっさり終わっちゃったことに。……本当さぁ、アイツって、いつも思うけど、かっけーよね。女の癖に、変に覚悟決まってるってかさ。……んなことされたらさぁ。私だって、カッコつけないわけにいかないじゃない」
清水はそう言うと、ビニール袋から新しく酒を取り出して、またプルタブを開けた。そして流れるように酒を口に含み、またぐびぐびと喉を鳴らした。
「――んで。アンタ的に、どうなの?」
「……え?」
「え、じゃねーよ。真白に対して、どう思ってんのって聞いてんの」
清水は肩を落として、不快感を露わにしながら私へ言い放つ。私は彼女の言葉に答えが出なくて、また表情を下げた。
「……ぶっちゃけさぁ。アンタがマジで真白を嫌いになったんなら、別れた方がいい。一応言うけど、これは私がアイツを好きだからーとか、そう言うんじゃない。公平に、中立に見て、そうすべきだってだけの話」
清水の言葉は、どれもが私に深く突き刺さるようだった。清水は更に続けて、「けどさぁ」とぶっきらぼうに言う。
「そうじゃなくて、なんか、色々モヤモヤしたまんま、ぼやっと別れると……残るよ、それ、一生。嫌いなら、嫌い。好きなら、好き。ハッキリしなきゃ、気持ち悪くてやってらんなくなるよ」
清水はそう言うと、缶をちゃぷちゃぷと鳴らして、また酒を口に含んだ。
またも沈黙が、私たちの間に流れる。清水はその間も酒を飲んで、缶をぽすりと机に置くと、暑そうに片手で顔を仰いだ。
そして、長く、時間が過ぎて。ようやく、私は、ゆっくりと、口を開くことができた。
「――わかんない」
だけど、その声はあまりにも情けなくて、何より、震えていた。清水はだけど、私の声を茶化すことなく、真剣な目でこちらをずっと見据えていた。
「……アイツの家族に会って……アイツら、死ぬほど面倒くさくて。家族のごたごたに巻き込まれて、死ぬほど面倒くさかった。しかもアイツの母親は、私のこと、クソみたいに気に入ってなくて。……うまくやれるわけがないって思った。兄貴も、父親も、全員が面倒くさくて……。……それに、真白も、その、家族に対しては、ちょっと、キツイって思った」
「……」
「わかってる。普段は、アイツ、怒鳴ったりしないし、凄く優しい。家族がああだからって言うのも、ちゃんと理解している。……けど、あの喧嘩を見せられたら……なんか、色々、よくわかんなくなった。……自分の中の、好きって気持ちが、揺らいじゃった。ああ、無理かもしれないな、って」
清水は私の言葉を聞いて、「なるほどねぇ」と頭を掻いた。だけど、それだけで、それ以上は何も言わず、ただ、私の言葉を待っていた。
私は目を潤ませて、少しずつ、少しずつ、自分の感情を紐解いていく。少し呼吸が荒くなって、私は「だけど」と、よくわからない内に声を出していた。
「――なんかさ。わかんないんだよね。無理かもって思って、アイツと別れるってなって、正直、私、『アリだな』って思ったの。思ったんだけど、いざ本当に別れてみると、凄い後悔が押し寄せて来て、なんっつーか……ミスった、って思った。何か、凄く重要で、大事な選択を、ぽっと外しちゃったみたいな……エロゲで露骨にフラグ立てミスったみたいな、そんな感じが、ずっと滲んできて……」
「エロいゲームで例えられてもわかんねぇよ……」
「……ごめん。……とにかく、色々と、わかんないの。自分から手折った癖に、死ぬほど後悔してて、だからって、アイツらとはもう関わりたくなくて。アイツと別れたくなったことも正しいのだけれど、離れるのが嫌だって気持ちも、本当で――」
混乱は止めようがなくなり、私は、矢継ぎ早に口走った。
自分の感情がわからない。私は、真白のことが、今でも好きなのだろうか。
好きなのだとしたら、なんで別れたいなんて思ったのか。
好きじゃないのだとしたら、なんで後悔しているのだろうか。
情緒がぐちゃぐちゃで、私は思わず涙をこぼしそうになった。清水の前で泣くのが嫌で必死でこらえていたが、それでも感情が決壊しそうだった。
と。清水は大きくため息を吐くと、また身を反らして、天井を見上げながら、まるで私を嘲るようにぽつりと言った。
「――私さぁ。真白とラブホ入ったことがあるんだよね」
私はその言葉に衝撃を受けて、思わず顔を上げ、彼女の姿を見つめた。
「アンタと真白が付き合い始める前の話なんだけどさ。……デートで良い雰囲気になってさ。ふらふらっと立ち寄ってみたら、アイツ、ふらって一緒に入っちゃったんよ。なんか、ラブホだってわかんなかったんだって。ウケるよね、どこまで童貞なんだよお前って」
清水の言葉に、私は声を出せなかった。手足が一気に冷えていき、一秒一秒時が刻まれる度に、心臓がバクバクと嫌な音を立てた。
「まあ、もちろん、ヤることはヤったよ。アイツ童貞だからさ、やり方何もわかってなくてさ。まあでも、初々しくって、これが結構かわいくってさ。これはこれでって思った。何よりもだけど、アイツの初めてを、私がもらってやったんだって言うのが、スッゲー優越感があって、」
「ウソでしょ」
私は気付けば、息を荒げて、清水の言葉に割り込んでいた。
「――アイツは、私が誘っても、自分の体を大事にしてって言って、ずっと、手ェ出さなかったのよ。……そんな奴が、私と付き合う前に、別の女とヤってるなんて、ありえない。……アイツは、そんな男じゃ、ない」
私は清水を睨みつけて、ハッキリと言い切った。
知らず知らずのうちに全身が強張って、今にも清水に殴り掛かってしまいそうだった。自信がないだとか、不安だとか、そう言う理由じゃなくて、反射的に、本能的に、彼女の言葉は、私の神経を強く逆撫でたからだ。
だけど、清水は、そんな私の様子をちゃんと確認した上で、「はっ、」と鼻で笑ってみせた。
「こうも簡単に見抜かれちゃあどうしようもないわね」
「……は?」
「せーかい。私はアイツとヤってない。なんだ、ちゃんと信頼してんじゃん、アイツのこと」
清水が肩の力を抜き、私をニヤニヤと見つめる。私は彼女のその言葉に、空気が抜けるように怒りが消えていき、代わりに、「は?」という困惑の声を出した。
「まあでも、ラブホ一緒に入ったのは本当よ?」
「……ハァ!?」
「でもヤってはいない。これはマジ。……お膳立てしたんだけどねぇ。酒飲ませて、理性溶かして、無理矢理ラブホに連れ込んで。……マジでさ、アイツ、ラブホ見たことなかったっぽくて、ころっと入ったよ。ウケるよね。……でも、そこまで。エッチしよって迫ったら、ほっぺた叩かれて、説教されたよ」
「――、」
「マージで、あそこまで行ってやれないとは思わなかったわ。……アイツの頭ん中には、よほど大事な人がいたんだろうね。男の性欲なんかブチ折れちまうくらいに、大切な人がさ」
清水は私から目を逸らし、呆れたように……いや、諦めたように、ため息を吐いた。私は彼女の言葉に呆気に取られて、だけど、ただ、少しだけ、恥ずかしくなった。
「……ひとつ、聞きたいんだけどさぁ」
と。清水は天井を見上げたまま、私に問いかけて来た。
「アンタにとってさ。……アイツって、何なの?」
その言葉は、また私の胸奥にズプリと刺さった。
だけれど、嫌になるような、気まずい刺さり方ではない。うまくは言えなかったけれど、何か、この言葉への回答が、全てを決めてしまうような――そんな、核心を突くような刺さり方だった。
私は表情を下げて、口をぱくぱくとさせる。頭の中の言葉をうまく整理して、私にとって真白が何なのかという、それに最も合う答えを考える。
そして。しばらくの間を空けてから、私は、彼女にハッキリと答えた。
「――真白は……私が、私らしくいるために、必要な人」
特に、練り込んだわけじゃなかった。とにかく、必死に答えを探して、そうしてつい出た言葉だった。
だけど、口にしたその瞬間に、自分の中で、パズルのピースがハマるような感覚が沸きあがった。
――そうだ。そうだった。
私にとって、アイツがどういう存在だったのか。わかっていたはずなのに、私はそれを、忘れてしまっていた。
私にとって真白は、もう、私と同じなんだ。私はようやくその答えを見つけて、問いかけを投げた清水の目を、強く見つめた。
「――そっか。……はぁ、本当……ムカつくなぁ、アンタって」
清水は捨て台詞のようにそう言うと、傍らのビニール袋を掴んで、そのまま立ち上がった。
「あー、もう嫌。ってか、私、アンタのこと嫌いなんだよね。アイツ取っちゃったし、単純に性格悪くてムカつくし。なんで、こんなとこ来ちゃったのかなぁ」
「……あんた、失礼だろ。ここ私の部屋だぞ。もうちょい私を敬えっての」
「誰がするかこのデブ。乳デケェからって調子に乗るなよ」
「……何なんだよ、お前」
「うるっせぇ。もうここにいたくないから、私帰るね。あ、ゴミの片づけ、よろしくね」
清水はそう言いながら玄関口へと歩いていく。私は「ハァ~~?」と不快感を示して、アイツの後ろをついて行く。
「……ま、そう言うことだから。じゃーな、デブ」
清水はそして、扉を開けると、私の方を見ながら、悲しそうにそう言った。
私は彼女のその表情に言葉が浮かばず。ただその弱弱しい表情に向かって、「ありがとう」と呟いた。
「は? ……キモいんだよ。別に、アンタに感謝される筋合いはねーよ。だって、私はただ、カッコつけにきただけなんだから」
清水はそう言うと、ドアを開け放って、そのまま外へと出た。
空は、もう暗がりへと落ちていた。清水はすると、「あっ、」と言って私を振り向くと、一瞬口ごもって、
「――まあ、いっか」
だけど、何も言わずに、そのまま私の前から去ってしまった。
私は、しばらく、誰もいなくなったドアをじっと見つめた。そしてもう一度だけ、誰にも聞こえないような小さな声で、「……ありがとう」と言った。
「――よし!」
そして私は、拳を握り絞め、ぐっと顔を上げた。
玄関から室内へと戻ると、まず私は服を脱いだ。普通でオシャレなかわいい服から、キモくて痛々しい、だけれどかわいい地雷系の服へと着替えた。
着替えを終えると、私はスマホを手に持ち。そして、一度、二度と深呼吸をし。
「――」
そのまま、L○NEを開いて、真白を呼び出そうとした。
しかしその瞬間。突然スマホが鳴り出して、私は「うわっ!」と驚いてしまった。
――電話だ。L○NEの。何よりも、電話主は、
……真白だった。私は重なったタイミングに運命を感じ、強く頷きながら、緑色のボタンを押す。
「――真白!」
『詩子!』
声は同時だった。お互いの声が重なって、私はつい、「あ、そ、そっちから」ときょどきょどとしてしまった。だけどそれは真白も同じで、『い、いや、そっちからでいいよ』と、締まらない声で言ってきた。
やがて私たちは、お互いの様子があまりにもおかしくって、互いに電話口で笑ってしまった。その一瞬一瞬に、私は、確かに、アイツの温もりを思い出していった。
「……なんか、重なっちゃったね」
『まったく。……不思議なこともあるもんだ』
「……ね、真白。たぶん、同じこと、思ってたよね?」
『……だね。根拠はないけど、きっと、そう』
私たちはひとしきり笑い合ってから。お互いの意思を確信するように、二人で、同じ言葉を同時に言い合った。
「『――今から、会える?』」
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