転移した先はバグだらけのモンスター育成ゲーム世界でした

色部耀

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ベリルちゃんと食い込みヒップキャット

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 事務所に入ると、泣きじゃくるベリルちゃんがメニューを操作して下級蘇生アイテム「黄泉還りの石」を使っているところだった。その様子を見ただけでも俺は生き返ることへの確信を得る。
 思った通り、リスボールは首輪のあった地点で元通りに生き返っていた。俺も自分のメニューウィンドウからリスボールのステータスを見て同一個体であることを確認した。

「ベリル。これでアドベンチャーが簡単なものじゃないって分かってくれたか?」

 ベリルちゃんのお父さんは背中をさすって宥めながらもそう言い聞かせていた。しかし、俺はこの後ベリルちゃんがどういう行動を起こすかを知っている。

「もっと強いモンスター捕まえて今度こそ勝つんだから!」

「待ちなさいベリル!」

 ベリルちゃんは叫び声を上げて事務所を出て行ったのだった。原作通り……何も変わりはない。

「アドベンチャーの方。牧場を留守にするわけにいかなくて申し訳ないのですが、ベリルを連れ戻してはくれないでしょうか。おそらくカンドの森に行ったと思います。戻られた頃には手続きも終わってると思いますので」

「分かりました」

 モンスター牧場解放イベントはカンドの森に行ったベリルちゃんを連れ戻すことでクリアとなる。俺は簡潔に承諾の返事をすると事務所を飛び出そうとした。マナは何も言わずにしっかりと付いてくる。しかしリロがそこで待ったをかけた。

「おじさん。これ貰っていい?」

 マイペースにそんなことを言ったリロが指さしていたのは牧草を運ぶのに使っていたキャスター付きの台車だった。

「あ、ああ。迷惑料替わりだ」

「ありがと」

 リロはお礼を言うと先程まで乗っていた立札を壁に立てかけると台車に乗り換えた。

「レッツゴー」

 リロは満足げに言うと、あぐらをかいて外を指さした。俺は一刻も早くベリルちゃんを追いかけるべきだと思い、反論も何も言わずに事務所を飛び出した。

「急ごう」

 俺が外に出て走るとマナはウサプーを抱いて並走する。リロは後方でキャスターの音を立てながら呑気に寝そべっている。キャスターはキャスターでもキャスター違いだろう。
 居心地良さそうなあたりが妙にムカつく。

「ねえ。そんなに急いで何かあるの?」

 マナは並走しながらそんなことを聞いてきた。今まで何一つ慌てずに動いていた俺が走るとやはり気になるのだろう。

「原作通りだとベリルちゃんがカンドの森に入ってすぐの場所でバックキャットを捕獲するんだ。けど、この世界で都合よく入口付近でバックキャットと遭遇するとは限らない。なんなら、ベリルちゃんがレベルの高いバックキャットにやられる可能性だってあると思うんだ。だから万が一が起きないためにも急いだ方がいい」

 マナは早口でした俺の説明で理解できたようで、いつものツッコミもなく頷いた。
 バックキャットというのはカンドの森に生息するモンスターだ。後ろ向きに移動して蹴り技やヒップアタックなどを使うファイター型のモンスターだけど、カンドの森の設定上エンカウントするバックキャットのレベルに幅がある。弱ければレベル三だが、強いとレベル八――ベリルちゃんのリスボールでは太刀打ち出来ない。基本的にバックキャットしか出ない森だが、万が一低確率エンカウントの『奴』が出るとどうしようもない。ありえないとは思うが……。
 しばらく走るとカンドの森の立札がある入口に到着した。そこから森の中を見ると、どうにかベリルちゃんの後ろ姿だけが見えた。リスボールの姿も敵モンスターの姿も見えない。

 ――間に合ってくれ!

「ベリルちゃん!」

 そばまで駆け寄った俺が声をかけてもベリルちゃんは目の前のモンスターから視線を外すことはなかった。地面には服従の首輪が落ちており、リスボールの姿がない。野生のモンスターにやられてしまったのだろう。それもそのはず。目の前にいたのはバックキャットではなかったからだ。

「いやいや、こんな奇跡いらないって……」

 バックキャットは相手の方に尻尾を向けて蹴りつける体勢をとるモンスター。目の前のモンスターも同じような体勢ではあるが、見た目がまるで違う。
 バックキャットは野良猫サイズなのだが、こいつはライオンサイズ。さらに特徴的なのは筋肉質な身体と「ある装備」だった。

「食い込みヒップキャット!」

 俗称ではあるがほぼ正式名称だ。正式名称はヒップキャット。なぜ食い込みヒップキャットと呼ばれているかというと、ライオンのようなそのモンスターはヒップにパンツが食い込みなのだ。ヒップにパンツが食い込みなのだ。その様子から食い込みヒップキャットと呼ばれている。
 カンド地方で出現する特殊モンスター。成長すればその強さはレジェンドモンスターに次ぐ。序盤のダンジョンで出現するとはいえ、明らかに倒すことができる想定ではないレベル三十。

 ――遭遇してはいけない相手だ。

「邪魔しないで! 私はこいつを捕まえて一人前のアドベンチャーになるの!」

 すでに所持モンスターがいないベリルちゃんは、自分の力で戦わなければならない。ステータスまでは分からないが、ベリルちゃんのレベルは十五。普通に考えて勝てる相手じゃない。

「ここは引くんだ! 俺たちも時間を稼いだら逃げる!」

 牧場を使える状態ではなく、所持モンスターが三体いる俺にとって食い込みヒップキャットと戦うメリットはない。俺とウサプーより低いレベルとはいえ、モンスターとしての格が違うあいつを倒すのは簡単ではない。
 しかし、ベリルちゃんは一切引く様子は無かった。

「いやよ! ここで帰ったら死ぬまで牧場暮らしになる。そんな運命まっぴらよ!」

 原作でも同じような発言をしてバックキャットを捕獲してしまうのだが、今は状況が違う。最悪の場合ベリルちゃんの死……

「くっ……。それなら俺たちが奴を弱らせる! ベリルちゃんは捕獲に専念するんだ!」

 俺はそう言いながら絶対服従の首輪をベリルちゃんに渡す。

「ど、どうしてそこまでしてくれるの?」

 そんなこと決まっている。

「ベリルちゃんはこの世界の宝だからだ」

「えっ?」

 ベリルちゃんは俺の言葉を聞いて固まっていた。巨乳はこの世界の宝だ。守るのが当たり前だろう。

「行くぞ! マナは接近して攻撃! ウサプーと俺はマナが壁になってる隙に叩く!」

「なんで私?!」

「壁と言ったらマナしかいないだろ」

「え、え、待って。どういう意味?」

「胸に手を当てて考えてみろ」

「誰の胸が絶壁よ! って……待って! ホントに待って! 死ぬ死ぬ、死んじゃう!」

 俺はマナの背中を押してメニューを開く。そして――

「行ってこーい!」

 俺はメニューウィンドウに表示された「攻撃」を選択した。

「いやー!!」

 絶叫しながらも意思とは無関係に食い込みヒップキャットへ向けて突撃するマナ。しっかり注目を集めるあたり、マナを指名して正解だった。予定通りヘイトを取ってくれている。
 波状攻撃となるように俺とウサプーがマナの後ろに付いて走る。この世界では基本的にコマンドの必要はない。口頭でウサプーに使う技を伝えると理解してくれたようで強い目をしていた。

「もうどうにでもなれよ! おりゃーー」

 マナは開き直った様子で食い込みヒップキャットを殴りつける。エフェクトはクリティカルヒット。もしかすると奇跡の一つでも起きてマナは無事かもしれない。ファイターの攻撃には低確率でスタンの追加効果もある。

『マナは倒れた』

 わずかな希望は一瞬で儚く砕け散る。文字通りマナは食い込みヒップキャットの後ろ蹴りで砕け散った。そこには豪華な絶対服従の首輪が転がっている。
 マナ……お前の犠牲は無駄にしないぞ。

「煉獄火炎!」

 俺はマナが倒れた直後に煉獄火炎の巻物を使う。周辺の木々すらも一瞬で灰にする火炎の渦。しかし、それを食らっても食い込みヒップキャットは平気な尻を向けて佇んでいた。炎に耐性があるモンスターなので致命傷を与えることまではできないと踏んでいたが予想通りのダメージ。ステータスウィンドウに表示されている敵のHPは現在約六割。一割を切れば絶対服従の首輪で確実に捕獲できる。

「ウサプー! 行け!」

 すでに飛び込んでいたウサプーは指示をせずともスキル『ベアクロー』を叩き込む。その直後に食い込みヒップキャットはスキル『カウンターキック』を放つ。ベアクローは単純な高倍率近距離物理攻撃。対するカウンターキックは近距離物理攻撃を受けた直後に自身の攻撃力に相手の攻撃力を加算してダメージを与えるスキル。モンスターうぃずの世界に唯一存在するカウンター系スキルで、壊れ技の一つだ。

「ウサプー!」

 俺はとりあえず雰囲気づくりのために消失したウサプーの名を叫ぶ。食い込みヒップキャットのHPは残り二割。俺があと一撃入れれば捕獲圏内になる。

「ベリルちゃん。俺がダメージを与えたらすぐにその首輪を使うんだ」

 俺はそう伝えて走り出す。食い込みヒップキャットのスキルには俺を一撃で倒せるものは無いはず。俺はこのゲームを何百回とプレイしてるんだ。調整を間違うはずはない!

「くらえ!」

 食い込みヒップキャットのヒップに俺の拳が食い込む。ステータスウィンドウに表示されているHPは一割を切った。

「今だ!」

 そう叫んだ直後、俺の身体は食い込みヒップキャットの反撃を受けて宙に浮いていた。自分のHPも一気に半分以下になっている。この世界に来て初めて受けるまともなダメージ。腹部に受けた衝撃が背中まで響き、胃の中身が逆流する。しかし……

「黄金の衝撃よりは痛くねぇ……」

 俺が声を振り絞っていると、隣に立っていたベリルちゃんが食い込みヒップキャットに左手のひらを向けて空いた右手でメニューウィンドウを叩く。その直後に食い込みヒップキャットの首元で輝く絶対服従の首輪。

『ベリルはヒップキャットの捕獲に成功した』

 俺の位置から見えたベリルちゃんのメニューウィンドウには間違いなくそう表示されていた。もしイベント戦闘に割り込む形ではなく普通に遭遇していたら食い込みヒップキャットからの先制攻撃もあって全滅していた可能性もある。

「やった! 私新しいモンスターを仲間にできた!」

 嬉しそうに飛び跳ねるベリルちゃんは地面に横たわる俺に近付いてくると手を取ってブンブンと振った。満面の笑みだ。原作でもバックキャットを捕獲したベリルちゃんは嬉しそうにプレイヤーに近付くと、次は負けないと言い放つ場面がある。しかし今のベリルちゃんをみているとそんなセリフを言うようには見えなかった。

「ありがとう! あなたのおかげで強いモンスターを仲間にできた! アドベンチャーって協力し合うものなのね! 私あなたのこともアドベンチャーのことも勘違いしてたみたい」

「あ、ああ、アドベンチャーは協力しあって成長するものだな」

 俺は適当を言った。

「人間相手に服従の首輪を付けてるのも何か事情があるのね! 今なら私にも分かる気がする」

「あ、ああ、マナとリロも俺に協力してくれてる」

 俺は適当を言った。

「やっぱり! 私もこの恩は忘れないから。私に出来ることがあったら何でも言ってね!」

「ん? 今何でもって言った? 期待してるからな?」

 俺は適当を言った。適当な選択肢を選んだ。

「任せといて! 私は今からお父さんを説得してくるから、また後でね」

 ベリルちゃんは俺の手をはなすとリスボールの首輪と瀕死の食い込みヒップキャットを連れて牧場へと走って行った。食い込みヒップキャットがバック走でベリルちゃんについて行く姿はシュールで少しだけ怖くもあった。
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