最初で最後〜性別を越えた恋〜

JokerA

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第2章 復讐編

11話 意外な人物

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都内某高校の教室

凛『涼、良いの?大木との事。本当は会いたいんでしょ?私達に遠慮しなくて良いよ。会いに行けば?』

涼『全然!会いたくなんてありませ~ん。あの嘘付き…』

凛『でも、あいつら仲間思いだよね。かばい合っちゃってさ…』

涼『…』

愛生『高来さん初めて皆で遊んだ日、何度も言い掛けてた言葉があったの。今思えば、女だって言おうとしてた気がします…』

凛『でも、直ぐに話して欲しかった…本当に好きだったから…』

涼『…これはもしかするとだけど、高来も本気だったかもね。だから言えなかった。失うのが怖かったから…』

凛は高来に出会ってから男遊びを一切しなくなった
それは高来が自分が女だと告白してからもずっと続いていた

愛生『私は、ビアンだから平気。高来さんが今でも好き。凛ちゃん?迷ってるの?』

凛『ま、迷ってねぇよ…』

愛生『じゃあ、私が高来さんとお付き合いしても良いんだね?恋人になっても』

凛『うるさい!!!勝手にすれば。私には関係ない。もう…関係ない』

涼『凛、あんた本当は、』

凛『やめよう。この話は…』

涼は凛の心が複雑に揺れている事に気付いていた







夜の歌舞伎町いつもの雑居ビル
俺らは清掃の途中で一服していた


彼女達からの連絡は既に途絶えていた

高来『大木、俺が帰ってから涼ちゃんに何か言ったのか?』

大木『何も言ってねぇよ』

高来『嘘付くなよ。自分が悪い様な事いったんだろ?お前』

大木『俺、元々涼ちゃんの事そんなに好きじゃ無かったし、ま、自然消滅ってやつ?w』

大木は明らかに嘘を付いていた

高来 (本当ごめん…また俺のせい)

しょんぼりする高来を見て荒瀬が言う

荒瀬『まぁまぁ、縁が無かったって事で。気持ち切替ようぜ!!あ、そうだ!いっその事3人で暮らす?女なんて抜きで』

大木『うん、それ有りかも。荒瀬たまには良い事言う!!一生3人で暮らそうよ~友ちゃ~ん♡』

大木が俺に抱きつく

高来『キモ…よせって💦』

そう、俺は初めから無かったと思えば良い
俺に彼女なんて一生出来ないのだから

けど、こいつらは違う

きっと時が来れば恋人が出来るだろう
その時は本当に幸せになって欲しいと
この時心底思った

清掃を終えスマホをいじっていると
いつの間にか凛達とのLINEグループも削除されていた事に気付いた

そう、終わったんだ全て

俺達は片付けを終えビルの外に出る
いつもと同じ朝焼けが綺麗だった

コインパーキングに着き車に乗り込もうとした時後ろから声を掛けられた

それは聞き覚えのある声だった

俺達が振り向くと
そこには意外な人物が立っていた

昴『よう!久しぶり。相変わらず3人でつるんでんだな。仲が良いこって』

そこに立って居たのは
俺が最も苦手とする男だった

つづく
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