スラム街出身の青年がお嬢様のボディガードになった!?

酒井遊弥

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女装してお嬢様学校へ

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「あ~あ、あなたが女ならよかったのに。」
唐突にハイドはそんなことを言って来た。
「人の性別に文句つけるなよ。これでも生まれてきたことには感謝してるんだぞ。」
まったく本当に失礼な奴だ。だって仕方ないじゃん男として生まれてきたんだから。
「んでなんでお前はまたそんなことを言うんだ?」
急にそんなことを言って来たので理由を聞いた。
「いやぁいくらお嬢様といえど学校があるのよね、それで授業受けても暇だから話し相手が欲しかったのだけれど。あいにくと寄ってくる人達はみんな媚売りだから。結局まともな話し相手がいないの。」
なるほどなさすがお嬢様といったところか。媚売りが群がるわけだ。
「それで、私の通っている学校が女子校だからボディガードも女子じゃないとダメってことなんだけど。あなたが男だからねぇ。」
とため息をつくハイドだった。僕が男だからと理由だけでため息をつくのはやめてほしものだな。意外と傷つくぞ。
「あ、」
とハイドは何か思いついたような声を出して言って来た。
「あなたが女装すればいいじゃない。そしたら解決するわ。」
「却下だ絶対に女装しない。」
と食い気味に断った。なんで女装までしてこいつのボディガードしなけりゃならんのだ。
普通になんでその答えが出てきたのかが知りたい。
「なんで?いいじゃないあなた顔だちいいんだしちょっとボーイッシュな女子となれば全然ばれないわよ。」
いやいやそうゆう問題じゃないよ?女装することに抵抗のない奴なんてそうそういないぞ。
「いいじゃない。私とおしゃべりするだけでいいのよ。楽な仕事じゃない。それにほらもうすでにあなたの前には女装の道具が置いてあるわよ。」
と指さした。
ん?なぜだろういつの間にか服やかつら、変声チョーカーが置いてあった。
「いつの間に置いたんだお前。」
これじゃあ女装してでも行かなくてはならないじゃないか。
「いいんじゃないですか。女装して学校に行くだけじゃないですか。」
と近くでメイド長が言って来た。
こいつか女装セットを俺の前に置いた張本人はと僕はメイド長をにらみつけた。
「まぁ仕方ない今日だけだぞ。」
そう言って女装セットを持って更衣室に向かうのだった。
「あぁ~なれねーな女装っていうものは、声も高いし。」
鏡で見てみたがあんまり違和感はなかったが主観的には相当違和感だ。
この前までスラムで住んでたやつがボディガードになって最初の仕事が女装して学校について来いなんて馬鹿げてる。
そう思いながらハイドのところへ向かった。
「案外似合ってるじゃない。問題なさそうね。」
会って早々笑いながら言われた。笑いながら言う事か。お前のせいで朝から面倒くさいことをしなきゃいけないのに。
「帰りたい。今すぐに。」
切実にそう思う。
「なら帰る?あの暗い暗いスラム街へあそこなら自由に過ごせるわよ。」
ハイドはそんなことを言って来た。
「いえ、一緒に行かせていただきます。」
と食い気味に言うのだった。
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