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case4:蛇魅の社
願うは永遠の時
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義哉は珍しく、風呂でセクハラを仕掛けてこなかった。
どうしたんだろう。珍しい。
風呂を出たが。
まだ二人は温泉から戻って来てないようだ。意外と長風呂だな。
はしゃいで泳いだりしてないだろうな。
善哉は、僕と自分の荷物だけを持っている。
「何、その鍵は」
「実は、もうひと部屋借りているのです」
ええっ!?
「さ、参りましょう」
いい笑顔だった。
‡*‡*‡
善哉は部屋に入るなり、結界を張った。オスカーいうところのガチなやつ、だ。
和室で。
すでに布団が敷いてある。
「っ、」
後ろから抱き締められる。
「……あんな無防備な顔をしてみせて。そんなにもふもふが好きなのですか?」
「もふもふ?」
「昨日は、とても楽しそうでした」
ああ、動物園でのことか。いきなり何の話かと思った。
昨日は大部屋だったので、我慢していたようだ。
「だって、可愛いじゃないか。ウサギとか」
「あの程度、わたしにも変化できます」
知ってるけど。
変化した善哉を撫でろと? それはちょっと……。
善哉は浴衣の裾から手を入れて。耳を舐めてる。
「わたしは貴方を撫で回したり舐め回したりするほうが好きですが」
「……善哉、シーツ、汚すのは、」
ここ、仲居さんが来るみたいだし。
「では、汚れてもいいものを」
善哉はバスタオルを敷いて。
その上に、僕を寝かせた。後で洗っておく、という。
いつの間にか、手にローションを持っている。液体は機内持ち込み禁止なのでは。
預けるのはいいのか?
……まさか、途中で買ったのか?
‡*‡*‡
「んん、」
指が入って来て。動いてる。
善哉の浴衣の前が張っている。
手を伸ばして浴衣を捲り、硬くなっているそれを掴んだ。
「翼様、……早くこれが欲しいのですか? まだですよ」
壮絶に色っぽい表情だ。
「いや、善哉のこれ、かわいがってやりたいんだけど」
いつもされてばっかりなのだから。
たまにはこの手で善哉のことを気持ち良くしてやりたいと思う。
そう言うと。善哉は笑った。
「では、こうしましょうか」
「わ、」
お尻を向けて、善哉の上に乗っかるかたちで。
目の前に、善哉の性器。
やり方は、神戸で教わった。
唇を寄せ、熱く張り詰めた大きなものを頬の内側で擦りながら、しゃぶる。
グロテスクなそれを、愛おしく感じるのは何故だろう。
‡*‡*‡
「ん、……く、う、」
善哉も、僕のを舐めながら、後ろを慣らしている。
「ふ、……善哉、もう、」
気持ち良くて。力が入らなくなってきた。情けない。
「……では、貴方のここで、かわいがってもらいますね」
唾液で濡れたのを、あてがわれて。
「は、あ、……っ、」
入ってくる。善哉が。
「ああ、きゅうきゅう締め付けていますよ。ここで、健気にかわいがってくれてるのですね? 嬉しいです」
「あ、ああっ、」
ぱん、と音が立つくらいに腰を叩きつけられて。
意識が飛びそうなくらい、気持ちいい。
「そんな淫らに腰を振って。わたしのこれが、美味しいのですか? すごくいやらしいですね。この光景、永遠に見ていたい」
腰を掴まれて。激しく抜き差しされる。
「あ、……善哉、中、早く……っ、」
身体中、善哉でいっぱいになる、あの感覚が。
欲しくてたまらない。
「わたしの翼様。貴方は永遠に、わたしだけのものだ……」
ぎゅっと抱き締められ。
中に迸る、善哉の精。
永遠、か。
この身体なら、それも可能かもしれない、と思った。
‡*‡*‡
「ないわー」
オスカーは朝ごはんを食べながら言った。
朝食は大部屋に運ばれているので、合流したのだ。
「え、梅干嫌い?」
「ちゃうわ! 二人だけでどっかしけこむから、蛇神さんいじけて、めっちゃ大変やったんやで?」
夜叉丸の愚痴を聞いてるうちに寝落ちして。
朝食の用意ができた、と仲居さんに起こされて。
目を覚まして、身体を起こしたら。
夜叉丸がべったりくっついていたらしい。
裸で。
蛇神の隣でぐっすり眠れるとは。オスカーも神経太くなったな。
オスカーはわっと顔を覆った。
「あれ絶対、誤解されたわ……!」
「貞操は無事だったなら良かったじゃないか。オスカーは好みじゃなかった?」
夜叉丸は男でも気にしない派だ。
『小坊主か。まあ、好みの範囲ではあるが。我は合意の無い相手に手を出したりせぬ』
夜叉丸は焼き魚を丸呑みしながら言った。
紳士だ。
いや、普通はそうだ。普通じゃないのがいるだけで。
皆もそう思ったらしく、善哉を見る。
善哉は、全員から向けられる視線も気にしない様子で、朝ごはんを食べ終えていた。
どうしたんだろう。珍しい。
風呂を出たが。
まだ二人は温泉から戻って来てないようだ。意外と長風呂だな。
はしゃいで泳いだりしてないだろうな。
善哉は、僕と自分の荷物だけを持っている。
「何、その鍵は」
「実は、もうひと部屋借りているのです」
ええっ!?
「さ、参りましょう」
いい笑顔だった。
‡*‡*‡
善哉は部屋に入るなり、結界を張った。オスカーいうところのガチなやつ、だ。
和室で。
すでに布団が敷いてある。
「っ、」
後ろから抱き締められる。
「……あんな無防備な顔をしてみせて。そんなにもふもふが好きなのですか?」
「もふもふ?」
「昨日は、とても楽しそうでした」
ああ、動物園でのことか。いきなり何の話かと思った。
昨日は大部屋だったので、我慢していたようだ。
「だって、可愛いじゃないか。ウサギとか」
「あの程度、わたしにも変化できます」
知ってるけど。
変化した善哉を撫でろと? それはちょっと……。
善哉は浴衣の裾から手を入れて。耳を舐めてる。
「わたしは貴方を撫で回したり舐め回したりするほうが好きですが」
「……善哉、シーツ、汚すのは、」
ここ、仲居さんが来るみたいだし。
「では、汚れてもいいものを」
善哉はバスタオルを敷いて。
その上に、僕を寝かせた。後で洗っておく、という。
いつの間にか、手にローションを持っている。液体は機内持ち込み禁止なのでは。
預けるのはいいのか?
……まさか、途中で買ったのか?
‡*‡*‡
「んん、」
指が入って来て。動いてる。
善哉の浴衣の前が張っている。
手を伸ばして浴衣を捲り、硬くなっているそれを掴んだ。
「翼様、……早くこれが欲しいのですか? まだですよ」
壮絶に色っぽい表情だ。
「いや、善哉のこれ、かわいがってやりたいんだけど」
いつもされてばっかりなのだから。
たまにはこの手で善哉のことを気持ち良くしてやりたいと思う。
そう言うと。善哉は笑った。
「では、こうしましょうか」
「わ、」
お尻を向けて、善哉の上に乗っかるかたちで。
目の前に、善哉の性器。
やり方は、神戸で教わった。
唇を寄せ、熱く張り詰めた大きなものを頬の内側で擦りながら、しゃぶる。
グロテスクなそれを、愛おしく感じるのは何故だろう。
‡*‡*‡
「ん、……く、う、」
善哉も、僕のを舐めながら、後ろを慣らしている。
「ふ、……善哉、もう、」
気持ち良くて。力が入らなくなってきた。情けない。
「……では、貴方のここで、かわいがってもらいますね」
唾液で濡れたのを、あてがわれて。
「は、あ、……っ、」
入ってくる。善哉が。
「ああ、きゅうきゅう締め付けていますよ。ここで、健気にかわいがってくれてるのですね? 嬉しいです」
「あ、ああっ、」
ぱん、と音が立つくらいに腰を叩きつけられて。
意識が飛びそうなくらい、気持ちいい。
「そんな淫らに腰を振って。わたしのこれが、美味しいのですか? すごくいやらしいですね。この光景、永遠に見ていたい」
腰を掴まれて。激しく抜き差しされる。
「あ、……善哉、中、早く……っ、」
身体中、善哉でいっぱいになる、あの感覚が。
欲しくてたまらない。
「わたしの翼様。貴方は永遠に、わたしだけのものだ……」
ぎゅっと抱き締められ。
中に迸る、善哉の精。
永遠、か。
この身体なら、それも可能かもしれない、と思った。
‡*‡*‡
「ないわー」
オスカーは朝ごはんを食べながら言った。
朝食は大部屋に運ばれているので、合流したのだ。
「え、梅干嫌い?」
「ちゃうわ! 二人だけでどっかしけこむから、蛇神さんいじけて、めっちゃ大変やったんやで?」
夜叉丸の愚痴を聞いてるうちに寝落ちして。
朝食の用意ができた、と仲居さんに起こされて。
目を覚まして、身体を起こしたら。
夜叉丸がべったりくっついていたらしい。
裸で。
蛇神の隣でぐっすり眠れるとは。オスカーも神経太くなったな。
オスカーはわっと顔を覆った。
「あれ絶対、誤解されたわ……!」
「貞操は無事だったなら良かったじゃないか。オスカーは好みじゃなかった?」
夜叉丸は男でも気にしない派だ。
『小坊主か。まあ、好みの範囲ではあるが。我は合意の無い相手に手を出したりせぬ』
夜叉丸は焼き魚を丸呑みしながら言った。
紳士だ。
いや、普通はそうだ。普通じゃないのがいるだけで。
皆もそう思ったらしく、善哉を見る。
善哉は、全員から向けられる視線も気にしない様子で、朝ごはんを食べ終えていた。
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