異世界で二人の王子に愛されて、俺は女王になる。

篠崎笙

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ネイディーンへ

新女王誕生

国王は早々に退陣して、悠々自適生活を送るのだという。

それに引き換え。
退陣による引継ぎ業務やら、新女王誕生のお触れやら、儀式の準備やら、城内の模様替えやら何やらで、城内外はおおわらわだ。


衣装係は急ピッチで女王のためのドレスを縫うのに追われているらしい。
この世界には女性がいないため、海瑠に合う衣装が無いせいだ。

巻き込まれたというのに、海瑠のほうが申し訳なく思ってしまった。


◆◇◆


海神……神のお告げなのに、偽って神罰は下らないのかと心配したが。
神官が是としたのだから大丈夫だろう、とクリシュナが言った。

30だというのは間違いないのだし、違うのは性別だけなので問題ない、という。30歳で童貞は、珍しいかもしれない。
だが、男で処女じゃないのを見つけるほうが大変ではないのだろうか、と疑問に思ったが。

しかし、クリシュナが言うには、この世界の人間はだいたい16から20歳の間に初体験を済ませるのが普通だという。
そして愛し合うふたりには、女神が子供を授けてくれるという。男同士なのに。

異世界こわい。海瑠は震えた。


何故自分がここまで男だとバレないのかは、すぐに理解できた。

やはり、この世界の人間は、海瑠とは体格からして違うのである。
この世界の平均身長は190cmくらいだという。

一般国民を除き、ここの男は6歳から剣を握り、身体を鍛え上げる。
王族でも例外なく、手には剣だこがある。

細身に見えようが、並んでみれば一目瞭然。骨の太さから、筋肉の質まで全てが違った。
15歳の王子たちですら、海瑠が見上げるくらい背が高いし、声や体格もすでに立派な大人のように見える。

これでは女だと思われても仕方ない、と海瑠は諦めた。


◆◇◆


『この胸、何故膨らんでいるのです?』

オーランドが海瑠の胸元を覗き込んだ。
柔らかそうに膨らんだ胸。

これも、海瑠を女性に見せている一因であった。

「ヌーブラで、少ない肉を寄せて上げてんの」
ワイヤー入りのブラジャーに、レモンパッドとヌーブラ。

男だろうが貧乳だろうが、胸元が開いた服でも多少胸があるように見せることのできる秘密兵器である。
仕上げにコルセットで腰を締め上げれば、寸胴幼児体型であっても女性らしいラインが出来上がる。


『おお、これが貧乳というものですね!』
ヌーブラを外した平らな胸を見て、オーランドは感心したように言った。

「……おれが本物の女じゃなくて良かったな。今の一言、ぶち殺されても文句言えねえぞ」

女性に対し、容姿に関しての評価は、たとえ真実であっても全てNGなのである。
好感度にもよるが、セクハラで訴えられる。


「オーランドもつけてみるか? 絶世の美女に仕上がりそうだぞ。よいしょ……っと、余分な肉がねえな……」
胸筋でいけそうなのにな、と胸をぐいぐい上げていると。

『カイルは柔らかいですね。肌も、吸い付くようにしっとりと滑らかで』
うっとりと海瑠の肌を撫でている。

『どれ、……ほう、これは……、』
クリシュナも加わって。

二人がかりで海瑠の身体を撫で回すのだから、たまらない。


◆◇◆


「おい、やめろって。くすぐったい、」
身を捩って逃げようとしても、易々と押さえ込まれてしまう。

するすると手際よくコルセットも外され、海瑠はあっという間に一糸纏わぬ姿にされてしまった。


『……なんと、細い腰か。無理をすれば、壊してしまいそうだ』
クリシュナがごくりと唾を飲み込んでいた。

海瑠は今更ながら、男たちの異様な興奮に気付いた。
性的な雰囲気を感じたのだ。

犯される、と怯えたが。


『リッター、香油を』
『はっ、これに』
オーランドが命じ、リッターが小瓶を差し出した。
と思ったら。

『……では尋常に、勝負』

何故か突然、じゃんけん大会がはじまったのだった。


『!?』
普段、最初に石つぶてを出すはずのオーランドがハサミを出し。
クリシュナが石つぶてを出して、クリシュナの勝ちだ。

『何故。……紙を出すはずでは……?』

『ふ、おまえがわざと普段の勝負に石つぶてを出しているのは承知の上。ここぞという場面で逆転し、勝利する腹積もりであったのだろう。まだまだ浅い』
『くっ……、さすがは兄上……』


本気でじゃんけんしてる。この兄弟。
貞操の危機を感じなければいけない状況に置かれているはずの海瑠であったが、心底呆れた。


◆◇◆


勝利し、初めての権利を勝ち取ったクリシュナは。
香油を手のひらで温めると、海瑠の胸に塗り付けた。

立ちのぼる、花のような香り。
『これには媚薬の効果がある。抗わねば、痛い思いはさせないと約束しよう』


マッサージをするように、香油の成分を肌に浸透させるように、擦り込まれて。
身体が熱くなってくるのを感じた。

くにくにと、乳首を捏ねるようにされて、海瑠は身体を震わせた。

男なのにそんな場所で感じてしまうのは。
媚薬のせいなのだろうか。


「く、くすぐったい、……やめろよ、」

両足は、大きく開かされた状態で。
両腕ごと、後ろからオーランドに抱き締められているため、動けない。

必死で抵抗してるのに、難なく押さえつけられて。
圧倒的な力の差を、海瑠は思い知った。


淡い色の乳首は、弄られ、腫れたように赤く染まって、ぷっくりと勃ち上がっている。
美味しそうだ、と王子は言った。

女性ではない。
自分たちと同じ男性のはずなのに。
自分たちとは作りの違う、海瑠の、やわく、華奢な白い肢体。


その媚態に、王子たちの興奮は高まっていく。
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