異世界で二人の王子に愛されて、俺は女王になる。

篠崎笙

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海瑠の使命

結婚式、それから

三人は、結婚式を挙げた。

式は盛大に行われ、エリノア、レティシア、ルクレティアの国王も結婚祝いに駆けつけてくれた。
エリノアの国王はすでに現役を退いていたが、新国王を伴ってやって来た。


遠い過去には、国同士で争っていたこともあったというが。
国王同士で仲良く話している様子を見る限り、もうその心配はなさそうであった。

女王の巡行により、国同士の産業の取引も進み。この世界はさらに発展をするだろう。


◆◇◆


式は、海神の神殿で行われた。
海の側に立つ神殿は、素晴らしく美しい建物で。その景観も相俟って、賓客は感嘆の声を上げた。


神官メレディスの立会いのもと、神前にて愛を誓い合った。

『女神ネイディーンの名の下に。永久なる愛を誓いますか?』
「誓います」

『誓う』
『誓います』

女王に続き、クリシュナ、オーランドが宣誓する。


女王の両側に立ち、揃って頬にキスをする王子たちに。
割れんばかりの拍手が贈られた。

結い上げた艶やかな黒髪を飾るレース細工のヘッドドレス。
胸元や指先まで繊細なレースに覆われ、たくさんの真珠をちりばめた純白のウエディングドレスを身にまとい、白い花束を持った花嫁は、この世のものとは思えないほど美しかった。

普段とは逆の色で、白と黒の軍礼服を着たニ人の王子の姿もまた、凛々しくも美しく。
人々の目を奪った。


『美しい……私の花嫁』
金の飾りのついた白の軍礼服を着たクリシュナに、うっとりとしたように左手を取られ。

『この世の誰よりも綺麗ですよ。愛しい私の花嫁』
同じく黒の軍礼服を着たオーランドが、太陽のような笑顔で右手を取る。


神殿の階段を降りようとした、その時だった。

まるで三人を祝うように、辺り一帯に花びらが降り注いだ。
女神の祝福である。


夢のような光景に。見ていた者は感動し、涙していた。


ありがとう。……女神様。おれは、幸せです。
女神の祝福に、海瑠も感動の涙を流した。


『おいおい、見せ付けてくれるなー』
『うらやましいぞー!』

海瑠の涙を、両側から唇で吸い取るニ人の王子に、ヤジが飛んだのだった。


◆◇◆


女王の部屋。
天蓋付ベッドの下。

花嫁姿の海瑠は、ニ人の王子から交互に唇を奪われた。


もはや世界的に有名になった美の奴隷、タチアナのデザインした花嫁衣裳は、肩が凝るといった海瑠の声を聞き、ブラジャーやコルセットを必要としない、しかし女性らしい美しいラインを出すものだった。

ドレスの裾を捲り上げると、ガーターと、白い太股までのストッキングに包まれた細い脚が見える。
下着はブルーだった。ネイディーンの色である。


香油はすでに用意されていた。
初夜の邪魔はしない、という側近の騎士たちのはからいである。

しかし、大瓶四本はいくらなんでも多いんじゃないかと海瑠は思った。


『……このまま抱きたい』
ウエディングドレス姿のまま抱きたいと、クリシュナに熱っぽく囁かれ、海瑠は頷いた。

一生に一度のことだ。
好きなようにすればいいと思ったのだ。


レースでできたブルーの下着を脱がされると。

『糸を引いている』
クリシュナは唇を笑みの形にした。

すでに、期待で先走っていたのを知られて。
海瑠は頬を染めた。


「……おまえらが、おれをこんなカラダにしたんだからな。責任取れよ?」
照れながら言う海瑠に、ニ人は頷いた。

『ああ、一生』
『勿論です。生涯、寂しい夜は過ごさせません』


◆◇◆


香油をたっぷりと使い、受け入れる場所を慣らされる。
すっかり力の抜き方を覚えた海瑠の身体は、オーランドの指をすんなり受け入れた。

大きさの関係か。オーランドが慣らし、クリシュナが先に挿入し、その後をオーランドが、という流れが定番になっている。


「もう、いいから……早く」
純白のドレスを捲り上げられ、白い尻をさらけ出した海瑠がねだる。

その細い腰を掴み。
クリシュナが、一気に突き入れた。

「ひァん!?」
いつもよりも大きく感じるのは、気のせいだろうか?


突き入れられたのと同時に、海瑠が達して。
せっかくのドレスを汚してしまった、と青くなったが。

保存の魔法がかかっているので大丈夫らしい。
海瑠は安心して、身をゆだねた。


「あっ、あん、いい……っ、クリシュナの、かたいので、突いて……、」
初々しく、穢れを知らないように見える花嫁から淫らにねだられ、クリシュナはさらに興奮した。

『……くっ……、』
ひときわ強く突き上げ、海瑠の中に欲望を放った。


くたっと力の抜けた海瑠の身体を抱き起こし、オーランドが自身の巨大なそれをあてがう。
後ろから、花嫁を貫いた。

「あぅ、……んん、おっきい、の、はいって、くる……」
甘い声に、陶然とする。


オーランドは自身が根元まで入るよう、細い腰を掴み。
揺すりながら腰を突き上げた。

『ねえ、カイル。……私の、おっきいの、好きですか?』

「好き……、おなか、いっぱいになるの、好き」
快楽にすっかり身をゆだねている海瑠は、すさまじい色香を放っていた。

『兄上のと、どちらが好き……?』

「クリシュナのは、かたくて好き。オーランドのは、おっきくて、好きぃ、」
どっちも好きだ、と言ってふにゃふにゃになっている海瑠が愛おしく。

クリシュナはキスをしながら愛撫を施し、オーランドは自身をさらに大きくした。


『愛しています、カイル』
『……カイル、愛おしき、我らが花嫁よ、』

ニ人に交互に愛されて。
海瑠は心から、幸福にひたった。


◆◇◆


「あァン!」
オーランドから、中に大量の精を放たれ、海瑠は甘い声で鳴いた。


「お腹……熱い……?」

陶然とした海瑠の呟きに。クリシュナは、ハッとした。
海瑠の腹に、手を当てる。

『……孕んでいる……』

『ほんと? やったあ!』
クリシュナの言葉に、オーランドは喜びの声を上げた。

喜んだニ人から抱きしめられ。海瑠は自身の懐妊を知った。


側近の騎士たちも呼ばれ。皆、固唾を呑んで見守っていた。

海瑠は胸に、大事そうに卵を抱いている。
順調に、大きくなっているようだが。


『……どっちの子だと思う?』
『どちらでも。無事、産まれてさえくれれば……』

オーランドの問いに、クリシュナが首を横に振る。


卵は駝鳥の卵よりもう少し大きくなると、光り出した。
海瑠は祈るように、それを見ていた。

世界は、浄化されたはずだ。
しかしそれを誰かが実際に確かめてみたわけではない。


お願いだ。無事、産まれて……!
ただ、祈るばかりである。


◆◇◆


『おお……』
『これは……』

卵から現れたのは、女の双子だった。

ニ人の赤ん坊は、産声を上げ、元気に泣いていた。
顔色を変えることもない。

生きて、泣いている。

良かった……。
ほっとした海瑠は、安堵の涙を流した。


クリシュナは、カカオ色の肌をした子を抱き上げた。
『この子は賢い王女となるだろう。ソフィと名付けよう』

オーランドは、青い目の子を抱き上げる。
『この子の瞳は、あの時見た海のようです。メリルと呼ぶことにしましょう』

クリシュナとオーランド、ニ人にそっくりな女の子だった。


ニ人の王女はいずれ、この国を導く立派な女王になるだろう。
……異世界に渡ったシーナも、元気で暮らしているといい。


海瑠は娘たちの幸せを願った。
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