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Ⅴ
美しき伯爵とヤンデレ伯爵
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「抱く度に、愛おしさが増して。際限なく、あんたのことが欲しくなる。……どうしたらいい?」
いや、そんな深刻そうな顔をして、どうしたらいい? とか訊かれましても。
俺も返答に困る。どうもこうもない。
……性欲減退するお薬でも処方してもらおうか?
ロロが言うには。
ここ数年で急激に身体が大人になったせいか、俺に抱いていた淡い初恋だった気持ちが、触れたい、抱きたいという肉欲になってきて。
その気持ちは年々エスカレートしていって。何もかも、すべてが欲しくなったという。
欲望は膨れ上がり。ロロがプロポーズに来た時にはもう我慢も限界、いつ襲い掛かってもおかしくないような精神状態だったらしい。
半ば脅すような形で結婚の承諾を得て。
冷静に考える余裕を与えない内に、自分の城に連れ込んで、強引に抱いたけど。
一度抱いて、その喜びと快楽を知ってしまったら。もう手放せなくなってしまった、と言う。
*****
「反応は初々しいのに、色っぽくて可愛くて。もっと反応が見たくて、滅茶苦茶にしたくて。脳が沸騰するかと思った」
心の内を吐き出しながら、ガツガツ腰を突き上げられる。
チャージ完了って感じにずっしりとした睾丸が、お尻に当たってる。つっても睾丸に精子が溜まってるわけじゃないが。
「あ、や、ああっ、揺するな、やぁ、」
「普段は、氷で作った人形みたいなのに。ナカ、とろとろで熱いし。俺に抱かれると、気持ち良さそうな顔するし、可愛い声で鳴くし、……っ」
一際強く、叩きつけられて。
腹の奥に感じる、熱い飛沫。
放出した余韻か、荒い息を吐いている。
「あんたは、俺じゃなくてもこうなるのか? 誰がこうしても、こんな反応をするのか? そう思ったら、あんたを見る男を、片っ端からぶち殺したくなる。あんたのこと、滅茶苦茶にしたくなる。あんたが俺のすべてで。大切にしたいのに」
そう言って。
お互いの胸が、ぴったりと合わされた。
熱い肌から感じる、早鐘のような鼓動。それにつられてか、俺の鼓動も早まる。
「誰の目にも触れさせたくない。いっそ手足に鎖をつけて、寝台に繋いで、塔に閉じ込めて俺だけのものにして。あんたが気を失うまで犯して。一日中、この腕に抱いていたい」
両手でそっと頬を包み込まれる。
とんでもないヤンデレ発言だが。
ロロの表情は、溺れている人が藁にもすがるような。必死なものだった。
「初めは、身体だけでもいいから俺のものにしようと思った。したと思った。それだけでも嬉しかった。……だが。欲深くも俺は。あんたの心も身体も、全て、欲しくてたまらない……!」
今にも泣きそうに顔を歪めている。
愛している、と何度も言われた。
それは、やっぱり不安からで。
ロロは、俺にも同じ言葉を返して欲しかったんだ。
俺が交換条件で仕方なく、結婚を受け入れただけだと思っていたから。
自分じゃなくても受け入れるのかと悩んでた。
毎晩、執拗に求められるのも。
身体だけでも繋ぎ止めていないと不安だったからか?
俺のものだって。何度も宣言するように言ってたのは。そうやって、自分に言い聞かせていたのかもしれない。
*****
「……馬鹿なやつだ」
ロロの額を、容赦なくデコピンしてやる。
「痛っ、……?」
額を押さえて。
え? 今のはナニ? みたいな顔をした。こっちには、デコピンなんてないからな。
そういう表情をしてると、年齢相応に見える。
まだ、17歳だもんな。
前世だったら、俺のほうが未成年に対する淫行で犯罪者になっちゃう。
でもこっちじゃ16で成人だから、21歳にあたるのか? まだ学生か、社会に出たばかりのひよっこだと思えば。
年齢でこそもう成人という扱いでも、大人になりきれてない頃なのもわかる。
まあ前世の俺だったら、これほどまで惚れられたりなんてしないだろうけど。
いや、そんな深刻そうな顔をして、どうしたらいい? とか訊かれましても。
俺も返答に困る。どうもこうもない。
……性欲減退するお薬でも処方してもらおうか?
ロロが言うには。
ここ数年で急激に身体が大人になったせいか、俺に抱いていた淡い初恋だった気持ちが、触れたい、抱きたいという肉欲になってきて。
その気持ちは年々エスカレートしていって。何もかも、すべてが欲しくなったという。
欲望は膨れ上がり。ロロがプロポーズに来た時にはもう我慢も限界、いつ襲い掛かってもおかしくないような精神状態だったらしい。
半ば脅すような形で結婚の承諾を得て。
冷静に考える余裕を与えない内に、自分の城に連れ込んで、強引に抱いたけど。
一度抱いて、その喜びと快楽を知ってしまったら。もう手放せなくなってしまった、と言う。
*****
「反応は初々しいのに、色っぽくて可愛くて。もっと反応が見たくて、滅茶苦茶にしたくて。脳が沸騰するかと思った」
心の内を吐き出しながら、ガツガツ腰を突き上げられる。
チャージ完了って感じにずっしりとした睾丸が、お尻に当たってる。つっても睾丸に精子が溜まってるわけじゃないが。
「あ、や、ああっ、揺するな、やぁ、」
「普段は、氷で作った人形みたいなのに。ナカ、とろとろで熱いし。俺に抱かれると、気持ち良さそうな顔するし、可愛い声で鳴くし、……っ」
一際強く、叩きつけられて。
腹の奥に感じる、熱い飛沫。
放出した余韻か、荒い息を吐いている。
「あんたは、俺じゃなくてもこうなるのか? 誰がこうしても、こんな反応をするのか? そう思ったら、あんたを見る男を、片っ端からぶち殺したくなる。あんたのこと、滅茶苦茶にしたくなる。あんたが俺のすべてで。大切にしたいのに」
そう言って。
お互いの胸が、ぴったりと合わされた。
熱い肌から感じる、早鐘のような鼓動。それにつられてか、俺の鼓動も早まる。
「誰の目にも触れさせたくない。いっそ手足に鎖をつけて、寝台に繋いで、塔に閉じ込めて俺だけのものにして。あんたが気を失うまで犯して。一日中、この腕に抱いていたい」
両手でそっと頬を包み込まれる。
とんでもないヤンデレ発言だが。
ロロの表情は、溺れている人が藁にもすがるような。必死なものだった。
「初めは、身体だけでもいいから俺のものにしようと思った。したと思った。それだけでも嬉しかった。……だが。欲深くも俺は。あんたの心も身体も、全て、欲しくてたまらない……!」
今にも泣きそうに顔を歪めている。
愛している、と何度も言われた。
それは、やっぱり不安からで。
ロロは、俺にも同じ言葉を返して欲しかったんだ。
俺が交換条件で仕方なく、結婚を受け入れただけだと思っていたから。
自分じゃなくても受け入れるのかと悩んでた。
毎晩、執拗に求められるのも。
身体だけでも繋ぎ止めていないと不安だったからか?
俺のものだって。何度も宣言するように言ってたのは。そうやって、自分に言い聞かせていたのかもしれない。
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「……馬鹿なやつだ」
ロロの額を、容赦なくデコピンしてやる。
「痛っ、……?」
額を押さえて。
え? 今のはナニ? みたいな顔をした。こっちには、デコピンなんてないからな。
そういう表情をしてると、年齢相応に見える。
まだ、17歳だもんな。
前世だったら、俺のほうが未成年に対する淫行で犯罪者になっちゃう。
でもこっちじゃ16で成人だから、21歳にあたるのか? まだ学生か、社会に出たばかりのひよっこだと思えば。
年齢でこそもう成人という扱いでも、大人になりきれてない頃なのもわかる。
まあ前世の俺だったら、これほどまで惚れられたりなんてしないだろうけど。
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