60 / 64
エンディング
勇者、魔王の伴侶になる Ⅳ
しおりを挟む
剣も消耗品だ。研がなきゃ使えなくなるって、考えてみれば当たり前の話なんだが。
ぬるいゲームの世界みたいに考えてた。
HPもMPも、一定時間の睡眠をとらないと回復しない。自然回復もない。
アカムの時とか、ガンガンMP使う魔法を連発してる俺のことを、どこの大魔法使いかと驚いて見てたわけだ。
リオンは、もう使えなくなってるだろう指輪を、お守りみたいにして大事に持っててくれたのか、と喜んでいたそうだ。
マジか。
つーか、6時間ごとにリセットされるんなら。
神域行く前にキスとかお預けした意味、全く無かったんじゃねえか!?
†††
って。
またメールかよ!?
”カラダは綺麗に戻っても記憶はそのままだし、一度経験させちゃうと処女っぽさが抜けてつまらないじゃない^^”
……だと?
でも身体が元に戻っても、積んだ経験により”えっちなからだ”のレベルは上がるから。その分魅力も上がり、感度も良くなるサービス付、だそうだ。
いらねえすぎる。
あんのヤローは本当に……。
…………!
罵っても、ヤツが喜ぶだけなので。
こみあげる罵倒を堪え、怒りに肩を震わせていたら。
「6時間ごとに戻るのなら、その度、貫通させればいいだけだ。簡単な話ではないか」
リオンは爽やかな笑顔で言った。
「そういう話なら、もう片時も目を離せないな。……一日中挿れたままで過ごす、というのもいいかもしれないね?」
更なる悪魔がここに居た。
†††
それから、リオンは俺にべったり張り付くようになった。
『あの、……伴侶殿、お茶はいかがです?』
スレイが声をかけても。
「私は魔王の椅子です。お気になさらず」
真顔で返答した。
いや、椅子なら、しゃべらないだろ……。魔王の椅子だから特別製ってか。
自称魔王の椅子なリオンが本物の魔王の椅子に座って、俺を膝に乗せた状態で仕事。
食事も以下略。
風呂にも当然、ベッドは言わずもがな。
毎日こんな感じだ。
ちょっとでも目を離したら、俺が浮気するとでも思ってるのか?
馬鹿だなあ。
そんな執着がまんざらでもない俺も、相当な馬鹿だが。
「わぁ、椅子にお茶をこぼしたー(棒)」
とか言いながら、お茶を飲ませてやる。
あ、笑った。
腹筋が揺れてる。動くなよ。椅子だっつーならよ。
「俺は椅子に座るより、大好きな伴侶の腕に抱っこされるほうが嬉しいなー?」
甘えるように寄りかかると。ぎゅっと抱き締められた。
俺が安心して寄りかかれるのはこの腕だけなんだって。
何度でも、言ってやるのに。
「周囲への牽制のためでもあるのだがね? ……さて、では書類を手伝おうか」
ようやく椅子役をやめる気になったようだ。
策士でもある俺の伴侶は、仕事面でも支えになってくれている。
何せ、発想が俺より魔王っぽいからな。
「んじゃ、とっとと仕事終わらせて、イチャイチャしようぜー」
頬にキスをしてやる。
†††
今時のやつだと、こんな感じか?
異世界で魔王に転生した結城是清は。ヤンデレ気味な年下のスパダリ伴侶と結ばれて、毎日らぶらぶ♡えっちな生活で。
幸せに暮らしました。
めでたしめでたし。
で〆。
主人公のチート性能が偏りすぎです! と、担当に叱られそうだ。
『一切隙が無いな……』
『さすがは元勇者、と称賛すべきか……』
公爵たちが扉の隙間からこっちを覗いて、何やらこそこそ言ってる。
何なんだ?
まあとりあえず。
今日も魔王城は通常営業なのである。
おわり
ぬるいゲームの世界みたいに考えてた。
HPもMPも、一定時間の睡眠をとらないと回復しない。自然回復もない。
アカムの時とか、ガンガンMP使う魔法を連発してる俺のことを、どこの大魔法使いかと驚いて見てたわけだ。
リオンは、もう使えなくなってるだろう指輪を、お守りみたいにして大事に持っててくれたのか、と喜んでいたそうだ。
マジか。
つーか、6時間ごとにリセットされるんなら。
神域行く前にキスとかお預けした意味、全く無かったんじゃねえか!?
†††
って。
またメールかよ!?
”カラダは綺麗に戻っても記憶はそのままだし、一度経験させちゃうと処女っぽさが抜けてつまらないじゃない^^”
……だと?
でも身体が元に戻っても、積んだ経験により”えっちなからだ”のレベルは上がるから。その分魅力も上がり、感度も良くなるサービス付、だそうだ。
いらねえすぎる。
あんのヤローは本当に……。
…………!
罵っても、ヤツが喜ぶだけなので。
こみあげる罵倒を堪え、怒りに肩を震わせていたら。
「6時間ごとに戻るのなら、その度、貫通させればいいだけだ。簡単な話ではないか」
リオンは爽やかな笑顔で言った。
「そういう話なら、もう片時も目を離せないな。……一日中挿れたままで過ごす、というのもいいかもしれないね?」
更なる悪魔がここに居た。
†††
それから、リオンは俺にべったり張り付くようになった。
『あの、……伴侶殿、お茶はいかがです?』
スレイが声をかけても。
「私は魔王の椅子です。お気になさらず」
真顔で返答した。
いや、椅子なら、しゃべらないだろ……。魔王の椅子だから特別製ってか。
自称魔王の椅子なリオンが本物の魔王の椅子に座って、俺を膝に乗せた状態で仕事。
食事も以下略。
風呂にも当然、ベッドは言わずもがな。
毎日こんな感じだ。
ちょっとでも目を離したら、俺が浮気するとでも思ってるのか?
馬鹿だなあ。
そんな執着がまんざらでもない俺も、相当な馬鹿だが。
「わぁ、椅子にお茶をこぼしたー(棒)」
とか言いながら、お茶を飲ませてやる。
あ、笑った。
腹筋が揺れてる。動くなよ。椅子だっつーならよ。
「俺は椅子に座るより、大好きな伴侶の腕に抱っこされるほうが嬉しいなー?」
甘えるように寄りかかると。ぎゅっと抱き締められた。
俺が安心して寄りかかれるのはこの腕だけなんだって。
何度でも、言ってやるのに。
「周囲への牽制のためでもあるのだがね? ……さて、では書類を手伝おうか」
ようやく椅子役をやめる気になったようだ。
策士でもある俺の伴侶は、仕事面でも支えになってくれている。
何せ、発想が俺より魔王っぽいからな。
「んじゃ、とっとと仕事終わらせて、イチャイチャしようぜー」
頬にキスをしてやる。
†††
今時のやつだと、こんな感じか?
異世界で魔王に転生した結城是清は。ヤンデレ気味な年下のスパダリ伴侶と結ばれて、毎日らぶらぶ♡えっちな生活で。
幸せに暮らしました。
めでたしめでたし。
で〆。
主人公のチート性能が偏りすぎです! と、担当に叱られそうだ。
『一切隙が無いな……』
『さすがは元勇者、と称賛すべきか……』
公爵たちが扉の隙間からこっちを覗いて、何やらこそこそ言ってる。
何なんだ?
まあとりあえず。
今日も魔王城は通常営業なのである。
おわり
25
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
竜の生贄になった僕だけど、甘やかされて幸せすぎっ!【完結】
ぬこまる
BL
竜の獣人はスパダリの超絶イケメン!主人公は女の子と間違うほどの美少年。この物語は勘違いから始まるBLです。2人の視点が交互に読めてハラハラドキドキ!面白いと思います。ぜひご覧くださいませ。感想お待ちしております。
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
転生エルフの天才エンジニア、静かに暮らしたいのに騎士団長に捕まる〜俺の鉄壁理論は彼の溺愛パッチでバグだらけです〜
たら昆布
BL
転生したらエルフだった社畜エンジニアがのんびり森で暮らす話
騎士団長とのじれったい不器用BL
【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件
白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。
最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。
いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。
【完結】義妹(いもうと)を応援してたら、俺が騎士に溺愛されました
未希かずは(Miki)
BL
第13回BL大賞 奨励賞 受賞しました。
皆さまありがとうございます。
「ねえ、私だけを見て」
これは受けを愛しすぎて様子のおかしい攻めのフィンと、攻めが気になる受けエリゼオの恋のお話です。
エリゼオは母の再婚により、義妹(いもうと)ができた。彼には前世の記憶があり、その前世の後悔から、エリゼオは今度こそ義妹を守ると誓う。そこに現れた一人の騎士、フィン。彼は何と、義妹と両想いらしい。まだ付き合えていない義妹とフィンの恋を応援しようとするエリゼオ。けれどフィンの優しさに触れ、気付けば自分がフィンを好きになってしまった。
「この恋、早く諦めなくちゃ……」
本人の思いとはうらはらに、フィンはエリゼオを放っておかない。
この恋、どうなる!? じれキュン転生ファンタジー。ハピエンです。
番外編。
リナルド×ガルディア。王族と近衞騎士の恋。
――忠誠を誓った相手を、愛してはいけないと思っていた。切ない身分差、年の差の恋。恋の自覚は、相手が成人してからになります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる