【BL】【R18】金がないのでヴァンパイアに血と体を売ってる人間の話

ペーパーナイフ

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19 首から飲ませてよ

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その日の放課後、ロウの帰宅より少し早く屋敷に到着した俺は部屋で彼を待っていた。

するとつかれた様子で家主が帰ってきた。

「おかえり」

「ただいま…」

彼はふらふらとした足取りで鞄を机に置くと制服のままソファに寝そべった。

「大丈夫?具合悪いの?」

なんとなく顔色も悪い気がする。

「寝不足」

「昨日俺が泊まったから?」
寝相悪かったりしたのかもしれない。

「関係ない」

「そっか…ならいいんだけど…」

俺もソファーに腰を下ろすと彼が膝に頭を乗せてきた。

「おぉ…」

「なかなか良い枕だな」
そしてそう微笑んだ。

すりすりと膝にすり寄る様はまるで猫のようだ。いつもと様子が違うから熱でもあるんじゃないかと手を伸ばした。

しかし、おでこに指先が軽く触れた瞬間、彼は顔を真っ赤にさせ弾かれたように起き上がった。

「…っい、いきなりさわるなっ」

そっちはべたべたしてくるのに。触られるのは嫌らしい。

「熱あるのかと思って」

「ただの寝不足だってば」
そう言ってネクタイを緩め始めた。

「あ、そういえばこれ見てくれよ」
彼は少し興奮気味にニッと歯を見せた。

「んー?」
なにかあるのかと思って覗き込むが特に変わった様子はない。

「歯がどうかしたの…?」

「牙だよ!牙が生えてきたんだ」

「えっそうなの?!」
確かによく見ると尖った立派なそれは付け歯ではなさそうだ。

「一ヶ月前は生えてなかったのに!」

「少しずつ伸びてきたっぽい。吸血し始めた効果かもな」

鮮度の高い血は美味しいだけでなく活力にもなると聞いたことがある。

「試してもいい?今日は生の牙で」

「そうだね、昨日あげられなかったし」

しかし俺が腕まくりを始めるとロウはそれを拒んだ。

「今日は…首から飲みたい」

「え」

「噛むなら首がいい」

「いや、でも…」
正直首はまだ苦手だ。どうしても気持ちよくなってしまう。
彼は食い気味に続けた。

「首からのほうが鮮度がいい気がする」
「吸血の練習にもなる」

そこまで言われたら非常に断りにくい。俺は渋々ボタンを緩め始めた。

バサリ。シャツを脱ぐと彼は硬直した。

「?飲まないの…?」
「飲む」

ごくり。喉を鳴らすと俺の肩を掴む。そして首に顔を埋めた。

「…っ…」

ガッと鋭い歯が刺さると首が熱くなった。

「ぅっ…っ」
どうにか声を抑えようと目を閉じ必死に歯を食いしばる。

「ん…っんん」

「ノイス」

「…?」

ゆっくりとまぶたを上げるとロウがこちらを覗き込んでいた。

「顔真っ赤だけど大丈夫か?」

「…っへ、いき!」

首筋から垂れた血は鎖骨から胸まで流れている。

「垂れてきちゃったから早く飲んでっ」

「ん…わかった」

「ぁんっっちょっと…っ」
次の瞬間、ロウはなんと俺の乳首に舌を這わせた。

「舐めろって言ったじゃん」

「ちがっ…血っ…ちを」

「ここまで…垂れてるから」

じゅるっ。ぬるぬるとした舌が胸を掠めるたびに体がビクッと揺れてしまう。

「はっ…ぅぅ」

下から上目遣いでロウが見つめる。
そして目をそらすと、

「えっち」

そう呟いた。

「…っ」

そのまま舌は鎖骨から首へとのぼっていき、傷口をゆっくりと舐めた。

「止血完了」

「あ、ありがと…」

「ごちそうさまでした」

シャツを広げると、彼はそれを丁寧に着させてくれる。
きっちり第一ボタンまでしめると、紅茶もってくるからと言って部屋を出た。

危なかった。この癖どうにかして治さないとな…。はぁ。ノイスは大きくため息をついた。


一方ドアの外にも同じ理由で心臓を抑え、ため息をつく男がいた。
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