終生飼育は原則ですから

乃浦

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被保護編 339年

339年2月2

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 ようやくともやが私のものになった。
 髪の先から足先まで、どの突起も窪みもその奥も、私のものだ。
 人前では前以上に避けられるが、二人きりになると嫌がっても抵抗が弱くなり、無くなる。

<レイサス、もういい。もう大丈夫だから>
<うん?>
<さわらなくていい>
<うん>
 私が返事だけすると少し顔を顰めた。私の意図が気に入らない。

 まだ動かしていた手を挟むように抱きついてきた。
<私の準備は必要ない。レイサスが近寄って触れるだけでも大丈夫。だから普段は近寄らないでほしい>
 手を動かされるのが嫌らしく強く密着する。彼女の肌が気持ちいい。彼女はなかなか自分から寄ってこない。こんなにかわいい。

 指を抜いて自分を入れたいが、肝心な言葉を聞いていない。
<レイサスがしたいときにしていいけど、一晩一回までにして>
<それは無理だ>
<私が無理。体力がもたない>
<もっと遅く出勤したら>
<そんなことできるわけないでしょ>
 彼女は恥ずかしがり屋だ。
<そんなに恥ずかしいなら結婚すればいい。そうすれば当然の行為だ>
<そういう問題じゃない。あの、してるってこと自体、普通は隠すものです>

 彼女の体が離れたので指を動かす。何も考えられなくなればいい。
<今、話してるから>
 身を捩る。
<聞いている>
<そうじゃなくて、手を離して>
 手を離して自分を入れた。
<そうじゃなくて・・・>
 ともやが何も話せない。いつも結婚しないとか、結婚しろとか、子供を作れとか言うが、今は何も話させない。
 彼女の上で、早い鼓動と荒い息を聞いている時がとても幸せだ。

<とにかく、私のことを愛しているんだよね?>
<痛いほどに感じてもらっていると思うが、愛している>
<ならもっと回数を減らして>
<・・・>
<疲れる。仕事に差支えが出るのは困る。いろいろさわったりとかはいらないから、一日一回まで>
<二回>
<・・・>

 見つめ合っていたが、私の回復を感じて彼女がうろたえた。私はこうなると彼女の話を聞けない。
<二回>
<わかった。じゃあ約束ね>
 誓いのキスをした。
<では、今晩はこれが一回目だな>
<ちがっ、卑怯、なっ、レイサス、嘘、つき>
 かわいい。私で言葉を失うともやがかわいい。私のものだ。

 夜に一回朝に一回が日課になった。ともやは朝は嫌だと拒否したが、扱い方は学んだ。二人きりであれば、彼女は私に逆らえない。
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