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被保護編 339年
339年4月6
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「オーサー殿、コウセンが失礼なことを申し上げたようだ。すまなく思う。恥ずかしいのだがコウセンは甘やかされて躾が行き届かず」
「コウジュ公主、謝っていただくことは何もございません。コウセン皇子は私をダンスに誘ってくださっただけです。私はこの服装ですので、お断りしますが」
そう。オーサーがそれで流してくれるなら有難い。それにしてもコウセンはどうすればいいのか。厳しく躾てくれる人が必要・・・いる。
「コウセンは・・・兄上は、いいえ我々は、これから学ばなければいけない事が数知れずあります。しかし国にいれば身分ゆえに甘やかされてしまう。オーサー殿の下で教えていただければうれしいのだが、お願いできないだろうか?」
彼女はすぐに決めたようだ。
皇位に絡むにしろ絡まないにしろ、愚かな皇子は火種になる。教育は必要だ。
「私のような者にできるとお考えなのですか? 私は身分を時々忘れてしまうときがあるのですが」
「ぜひ忘れていただきたい。兄上は皇子としての評価の前に、人間として評価される必要がある。ソファリスの民は皇子の評価が甘いのです」
「皇子としての方がよっぽど評価は厳しいでしょうに」
「その通りだ」
にっこり笑い合い、話は決まったと思ったら、オーサーは続けた。
「では、コウジュ公主は王太子殿下と共に行動してはいただけませんか? 私の側が大人数では移動先に迷惑をかけますし。警備のためにもお願いします」
これがオーサーなのだ。全ては彼女の思惑通り。
レイサス王子は立腹されているようだが。
「コウジュ公主、謝っていただくことは何もございません。コウセン皇子は私をダンスに誘ってくださっただけです。私はこの服装ですので、お断りしますが」
そう。オーサーがそれで流してくれるなら有難い。それにしてもコウセンはどうすればいいのか。厳しく躾てくれる人が必要・・・いる。
「コウセンは・・・兄上は、いいえ我々は、これから学ばなければいけない事が数知れずあります。しかし国にいれば身分ゆえに甘やかされてしまう。オーサー殿の下で教えていただければうれしいのだが、お願いできないだろうか?」
彼女はすぐに決めたようだ。
皇位に絡むにしろ絡まないにしろ、愚かな皇子は火種になる。教育は必要だ。
「私のような者にできるとお考えなのですか? 私は身分を時々忘れてしまうときがあるのですが」
「ぜひ忘れていただきたい。兄上は皇子としての評価の前に、人間として評価される必要がある。ソファリスの民は皇子の評価が甘いのです」
「皇子としての方がよっぽど評価は厳しいでしょうに」
「その通りだ」
にっこり笑い合い、話は決まったと思ったら、オーサーは続けた。
「では、コウジュ公主は王太子殿下と共に行動してはいただけませんか? 私の側が大人数では移動先に迷惑をかけますし。警備のためにもお願いします」
これがオーサーなのだ。全ては彼女の思惑通り。
レイサス王子は立腹されているようだが。
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