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28話
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しとしとと雨音が聞こえる部屋で私はクリストファーと口付けを交わしている。
鎮まった部屋は厚い雲に覆われ鈍色の空へと変化した所為で、少し薄暗くて。
荒い息に包まれ互いの熱を求め合う私達にはこの空間が何故か心地良くて。
多分、明るい日差しの中で今から行う事は少し、ううん、かなり後めたい気持ちであるから。
「マリアンヌ……」
切ないクリストファーの声。
ずっと私を求めていた事が伝わってくる。
どうしてこんなにも愛しいだろう。
クリストファーの事が好き。
愛している。
互いを愛しいと想い合うから自然の流れに私達は全てを委ねている。
理屈など存在しない。
今の私達は互いを感じたい。
一つに結ばれたい。
ただ、それだけ。
(クリストファーが好き、どうしようもなく好き……)
心がクリストファーを求めている。
身体がクリストファーと一つになり溶けたいと切に願っている。
離した唇からぷつりと途切れる雫。
濡れた唇でクリストファーはちろりと唇を舐めて。
そんな艶やかな仕草にずくりと下腹部が疼く。
「……」
私を見詰めるクリストファーの瞳は深い紫色に染まっていて。
劣情を灯した男の貌に私は自然とクリストファーの首に腕を絡ませて。
私の意図を察したクリストファーが私をお姫様抱っこして起き上がり、寝室へと向かっていく。
今から私はクリストファーと初めてを迎える。
躊躇いと初めてを知る事になる羞恥と共に湧き上がる性的興奮に心が乱される。
騒がしい心臓の音がクリストファーに伝わっている筈。
きっとそうに違いない……。
だってクリストファーの胸に耳を傾けると私と同じ心音が伝わってくるから。
***
寝室は柔らかいクリーム色の壁紙に重厚なマホガニーのチェストが置かれている。
チェストの隣には薔薇の苗木が植えられた鉢が置かれていて。
その薔薇にはまだ葉っぱしか生えていなくて、蕾の存在すら感じられない。
一瞬、ピアッチェ家の蔓薔薇が脳裏を掠める。
黄金色に輝く何処か蠱惑的で濃厚な薫りを放つ八重咲きの薔薇。
ピアッチェ家の黄色い薔薇の存在が何故か繊細で有りながらも華やかで社交的な美貌のお父様を彷彿させて。
何故、お父様を思い浮かべるのだろうと些か変な方向に思考が向かっていると思っているとクリストファーに真新しいシーツに包まれたベッドにそっと横たえられる。
とくんと、心臓の音が鳴る。
柔らかいシーツに身体が沈んでいき、顔を上げるとクリストファーの顔が近付き、口付けを交わす。
歯列をなぞられ舌を絡ませながらクリストファーは私の身体を弄る。
胸の質感を確かめる様に胸を揉みしだき。
脳裏に一瞬、コゼット・ケンティフォリアの豊満なマシュマロの胸を思い出して少し心が曇っていく。
クリストファーを悦ばせる身体ではない事に落胆する気持ちが伝わったのだろうか?
唇を離しクリストファーが私の顔をじっと見詰める。
「マリアンヌ?」
「私……」
「僕にこうされるのが怖い?
僕に触れられのがいや?」
躊躇うように私に問う。
クリストファーが悩ましげに私の顔を見詰める。
多分、私が拒んだのだと思って顔を曇らせている。
また、あの子犬の様な円な目で耳まで垂れ下がって萎んでいる表情に私は慌てて否定しようと思ってつい口を滑らせてしまう。
「……。
ち、違うの、私……」
私の言葉に真摯に耳を傾けるクリストファーの視線が余りにも痛くて。
「……」
(ああ、そんな目で私を見ないで!
そんな傷付いた顔で私に縋る様な視線を注がないでよ!
こ、心が痛いじゃないの、クリストファー……)
「く、クリストファーを悦ばせる程の胸ではないの……」
しいいんと静まり返った寝室にそぐわない私の告白に、微妙な空気が、ううん、生温かい空気で寝室が澱んでいると思えてならない。
「……」
(や、やだああ、こんな告白。
恥かしくて死んでしまう。
お、処女になんて言う言葉を告げさせるのよ、クリストファーはっ)
ぎゅっと目を瞑って告白する私の顔は、絶対に真っ赤なトマトの様に熟れている筈。
鏡を見なくても分かる。
だって顔が熱を伴っている様に熱いから。
心臓が変にバクバクと音を立てている。
(は、恥ずかしい、自らの身体の欠点を告げないといけないなんて!
それも今からクリストファーに愛されようとしているのに、こんな告白)
羞恥で気を失う事が今なら出来る筈と思っていると、ふわりと優しい薔薇の香りが鼻腔を擽って。
ふっと息を吐くクリストファーに私はドキマキさせながらクリストファーの言葉を待っているとちゅっと両目にクリストファーのキスが降ってくる。
「ねえ、目を開けて僕を見て、マリアンヌ」
普段よりも少し甘い声で私に囁く。
一瞬、耳朶を甘く噛まれて。
ひゃああと声が上がりそうになって思わず目を開いてしまうと、目の前のクリストファーの蕩ける様な顔が視界を奪って。
「マリアンヌ、可愛い」って囁かれてちゅっちゅっとリップ音を鳴らしながらクリストファーからキスの雨が顔中に降り注がれて、私の顔はただただ真っ赤に染まるばかり。
「クリストファーは、こ、こんな、貧弱な胸でいいの?」
クリストファーの様子を窺うように恐る恐る尋ねると、クリストファーは一瞬、キョトンとした目で私を見詰めて。
返事が直ぐに返ってこない。
やっぱり、クリストファーも豊満な胸が好みなのね、と気持ちが萎えていきそうになっていると、クリストファーがくすり、と吹き出す。
「な、何で笑うのよ、クリストファー!
わ、私は真剣に悩んで勇気を振り絞って告白したのに、なのに、クリストファーったら!
も、もう、知らない!」
と、ぷいとクリストファーの視線から顔を逸らし枕に顔を突っ伏せる。
(ひ、人が真剣に悩んでいるのにクリストファーは何で吹き出すのよ!
乙女心が傷付いたんだから!
クリストファーの馬鹿あ、し、知らないんだから!)
くくく、と笑い出しながらクリストファーが私の髪を救い上げて耳朶にちゅっと唇を落とす。
耳穴にクリストファーの吐息が吹き込まれ、身体全体が一気に赤く染まる。
「可愛い、マリアンヌ。
ねえ、機嫌を直して」と囁きながら耳朶を甘噛みし、背中のボタンを外し始める。
今日の装いは昨日のクリストファーの頸の痕を隠す為に、矢鱈とボタンの多い装いになっている。
エマがもし、そう言う雰囲気になってもこの装いをご覧になると少しは自制がされるかと、と言う変な言葉を発していた事を思い出した。
(や、やだ、え、エマの馬鹿あ……。
じ、自制なんて今のクリストファーには存在しないのよっ!)
背中が少しずつ暴かれていく。
ドキドキと今までにない羞恥が私の思考を奪っている。
ふと、クリストファーに囁かれる。
「胸の大きさを気にしているけど、僕はマリアンヌの胸の大きさをよく知らない。
だから……」
今から確かめるねと笑いながら私のドレスのボタンを外していった。
鎮まった部屋は厚い雲に覆われ鈍色の空へと変化した所為で、少し薄暗くて。
荒い息に包まれ互いの熱を求め合う私達にはこの空間が何故か心地良くて。
多分、明るい日差しの中で今から行う事は少し、ううん、かなり後めたい気持ちであるから。
「マリアンヌ……」
切ないクリストファーの声。
ずっと私を求めていた事が伝わってくる。
どうしてこんなにも愛しいだろう。
クリストファーの事が好き。
愛している。
互いを愛しいと想い合うから自然の流れに私達は全てを委ねている。
理屈など存在しない。
今の私達は互いを感じたい。
一つに結ばれたい。
ただ、それだけ。
(クリストファーが好き、どうしようもなく好き……)
心がクリストファーを求めている。
身体がクリストファーと一つになり溶けたいと切に願っている。
離した唇からぷつりと途切れる雫。
濡れた唇でクリストファーはちろりと唇を舐めて。
そんな艶やかな仕草にずくりと下腹部が疼く。
「……」
私を見詰めるクリストファーの瞳は深い紫色に染まっていて。
劣情を灯した男の貌に私は自然とクリストファーの首に腕を絡ませて。
私の意図を察したクリストファーが私をお姫様抱っこして起き上がり、寝室へと向かっていく。
今から私はクリストファーと初めてを迎える。
躊躇いと初めてを知る事になる羞恥と共に湧き上がる性的興奮に心が乱される。
騒がしい心臓の音がクリストファーに伝わっている筈。
きっとそうに違いない……。
だってクリストファーの胸に耳を傾けると私と同じ心音が伝わってくるから。
***
寝室は柔らかいクリーム色の壁紙に重厚なマホガニーのチェストが置かれている。
チェストの隣には薔薇の苗木が植えられた鉢が置かれていて。
その薔薇にはまだ葉っぱしか生えていなくて、蕾の存在すら感じられない。
一瞬、ピアッチェ家の蔓薔薇が脳裏を掠める。
黄金色に輝く何処か蠱惑的で濃厚な薫りを放つ八重咲きの薔薇。
ピアッチェ家の黄色い薔薇の存在が何故か繊細で有りながらも華やかで社交的な美貌のお父様を彷彿させて。
何故、お父様を思い浮かべるのだろうと些か変な方向に思考が向かっていると思っているとクリストファーに真新しいシーツに包まれたベッドにそっと横たえられる。
とくんと、心臓の音が鳴る。
柔らかいシーツに身体が沈んでいき、顔を上げるとクリストファーの顔が近付き、口付けを交わす。
歯列をなぞられ舌を絡ませながらクリストファーは私の身体を弄る。
胸の質感を確かめる様に胸を揉みしだき。
脳裏に一瞬、コゼット・ケンティフォリアの豊満なマシュマロの胸を思い出して少し心が曇っていく。
クリストファーを悦ばせる身体ではない事に落胆する気持ちが伝わったのだろうか?
唇を離しクリストファーが私の顔をじっと見詰める。
「マリアンヌ?」
「私……」
「僕にこうされるのが怖い?
僕に触れられのがいや?」
躊躇うように私に問う。
クリストファーが悩ましげに私の顔を見詰める。
多分、私が拒んだのだと思って顔を曇らせている。
また、あの子犬の様な円な目で耳まで垂れ下がって萎んでいる表情に私は慌てて否定しようと思ってつい口を滑らせてしまう。
「……。
ち、違うの、私……」
私の言葉に真摯に耳を傾けるクリストファーの視線が余りにも痛くて。
「……」
(ああ、そんな目で私を見ないで!
そんな傷付いた顔で私に縋る様な視線を注がないでよ!
こ、心が痛いじゃないの、クリストファー……)
「く、クリストファーを悦ばせる程の胸ではないの……」
しいいんと静まり返った寝室にそぐわない私の告白に、微妙な空気が、ううん、生温かい空気で寝室が澱んでいると思えてならない。
「……」
(や、やだああ、こんな告白。
恥かしくて死んでしまう。
お、処女になんて言う言葉を告げさせるのよ、クリストファーはっ)
ぎゅっと目を瞑って告白する私の顔は、絶対に真っ赤なトマトの様に熟れている筈。
鏡を見なくても分かる。
だって顔が熱を伴っている様に熱いから。
心臓が変にバクバクと音を立てている。
(は、恥ずかしい、自らの身体の欠点を告げないといけないなんて!
それも今からクリストファーに愛されようとしているのに、こんな告白)
羞恥で気を失う事が今なら出来る筈と思っていると、ふわりと優しい薔薇の香りが鼻腔を擽って。
ふっと息を吐くクリストファーに私はドキマキさせながらクリストファーの言葉を待っているとちゅっと両目にクリストファーのキスが降ってくる。
「ねえ、目を開けて僕を見て、マリアンヌ」
普段よりも少し甘い声で私に囁く。
一瞬、耳朶を甘く噛まれて。
ひゃああと声が上がりそうになって思わず目を開いてしまうと、目の前のクリストファーの蕩ける様な顔が視界を奪って。
「マリアンヌ、可愛い」って囁かれてちゅっちゅっとリップ音を鳴らしながらクリストファーからキスの雨が顔中に降り注がれて、私の顔はただただ真っ赤に染まるばかり。
「クリストファーは、こ、こんな、貧弱な胸でいいの?」
クリストファーの様子を窺うように恐る恐る尋ねると、クリストファーは一瞬、キョトンとした目で私を見詰めて。
返事が直ぐに返ってこない。
やっぱり、クリストファーも豊満な胸が好みなのね、と気持ちが萎えていきそうになっていると、クリストファーがくすり、と吹き出す。
「な、何で笑うのよ、クリストファー!
わ、私は真剣に悩んで勇気を振り絞って告白したのに、なのに、クリストファーったら!
も、もう、知らない!」
と、ぷいとクリストファーの視線から顔を逸らし枕に顔を突っ伏せる。
(ひ、人が真剣に悩んでいるのにクリストファーは何で吹き出すのよ!
乙女心が傷付いたんだから!
クリストファーの馬鹿あ、し、知らないんだから!)
くくく、と笑い出しながらクリストファーが私の髪を救い上げて耳朶にちゅっと唇を落とす。
耳穴にクリストファーの吐息が吹き込まれ、身体全体が一気に赤く染まる。
「可愛い、マリアンヌ。
ねえ、機嫌を直して」と囁きながら耳朶を甘噛みし、背中のボタンを外し始める。
今日の装いは昨日のクリストファーの頸の痕を隠す為に、矢鱈とボタンの多い装いになっている。
エマがもし、そう言う雰囲気になってもこの装いをご覧になると少しは自制がされるかと、と言う変な言葉を発していた事を思い出した。
(や、やだ、え、エマの馬鹿あ……。
じ、自制なんて今のクリストファーには存在しないのよっ!)
背中が少しずつ暴かれていく。
ドキドキと今までにない羞恥が私の思考を奪っている。
ふと、クリストファーに囁かれる。
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だから……」
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