遠くて近きルナプレール ~転生獣人と復讐ロードと~

ヘボラヤーナ・キョリンスキー

文字の大きさ
397 / 496
第三章 クラス丸ごと異世界転生!? 追放された野獣が進む、復讐の道は怒りのデスロード!

3-197 J.B.(120)VOYAGE(航海)

しおりを挟む

 
「人捜しの為に、しばらくクトリアを離れたい」
 
 クトリアに帰還し、諸々のゴタゴタ、後始末やら何やらに一区切りついてから、俺はレイフとイベンダーのオッサンへと改めてその話を切り出した。
 その話ってのはもちろん、今まで集めてきた様々な情報からの一つの可能性、俺の村の生き残りの一人が、フランマ・クーク経由でヴェーナ領へと奴隷として売られて行ったかもしれない……という件についてだ。
 これまでも折につけ、この辺の情報についての話は2人にしている。だからまあ、ヴェーナ領と言う具体的な場所について言及があっても、その事自体に大きな驚きや反応は無かった。
 
「で、どーするつもりだ?」
 3人ツラ付き合わせての“妖術師の塔”の執務室内。イベンダーのオッサンがそうストレートに聞いてくる。
「行きてぇ」
 なので、俺もまたストレートにそう返す。
 
「何度か話ちゃいるがよ。確かに俺はガキの頃の記憶なんて結構ぼんやりして曖昧だし、どこの誰かわからねー村の一人ってだけで、そんなにすごい会いたい、執着があるって訳でもねぇんだ」
 オッサンにもレイフにも、何度か話してきた正直な心境。そこまで言って一呼吸置き、頭をボリボリと掻いてから、
「だがまあ……なんつーかよ。一度聞いちまうと、切れの悪い糞みてえに、どうも気になって仕方がねぇ。今でも生きてんのか死んでんのか……せめてそんぐらい確認しないことには、座りが悪くて仕方ねぇんだよな」
 と、そう言うと、
「いや、喩えが汚い……」
 と、レイフは呆れ顔。
 
「まあ───」
 呆れ顔ながらも、話を受けて続けるには、
「こっちもしばらくは、王国との外交交渉やら下院議員の招集やら、どっかに遠出するような用事も特にないしね」
「うむ、そうだな。交渉事なら俺やデュアンがいれば十分だし、護衛に関してもエヴリンドがいる。
 だからまあ、おまえさんは……」
「気にせず安心して、遠出しててくれて構わないっ、……てか?」
「当面、用無しの役立たずだから、何やっとっても構わんぞ」
「いや、言い方あんだろうが、言い方!」
 
 まあ、ありがたい話じゃあるがあね。
 クトリア共和国としても、レイフやオッサン個人としても、実際いろいろ問題は山積みなはずだ。そういう意味じゃ、確かに交渉だの護衛だのに関しちゃあ俺以上の適任がいるっちゃいるが、かといって人手が多いに越したことはない。
 
「まあ、でも、あんまり長くなりすぎずに戻って来てもらえると助かるかな」
 
 レイフのその言葉には、
「まあ、遅くても一月……それで結果が見えなきゃいったん戻って来るわ」
 と返す。実際のとこ、そのぐらいできりよくやるつもりでないと、いつまでかかるかなんてわかったもんじゃねぇしな。
 
 そんなこんなで、ひとまず不定期にレイフから受けていた護衛任務も一旦解任。遺跡調査団としての仕事の方も長期休業ということで、各方面への挨拶回りや旅支度などを済ませる。
 まったく、ここ1年ぐらいで色々と動きにくくなったもんだ。ちょっとクトリアを離れるってだけで、いろんなとこに話通さなきゃなんねぇ。
ある意味デーニスのやつが羨ましくも思えるぜ。
 
 とは言え、遺跡調査団の連中もそうだが、ジャンヌたち孤児連中にはかなりしっかり話をしておく。ジャンヌが探索者から調査団入りし、さらには議員にまでなった今は、前みたいにつきっきりで面倒を見てるってわけにはいかねえ。もちろんその分、クロエを中心とした遺跡調査団の賄い方が、孤児や調査団面子の中の子持ち連中のガキ共合わせての託児所みてーな形で面倒を見てる。調査団本部の中庭は、俺たちが訓練とかで使ってねーときは、ガキどもの遊び場だ。
 クレト辺りも調査団に入ってからは前よりは落ち着いちゃあいる。だが、もともとアイツは気が短い。それさえなきゃリーダーとしてなかなかの素質なんだけどな。
 メズーラなんかがせがむので、またちょっとばかしガキどもに空中遊泳を楽しませたりもしておく。
 しばしの別れだが、しんみりするほどの事じゃねぇ。なに、土産を山ほど持って帰って来るぜ。
 
 ■ □ ■
 
 で、その甘い考えを反省しつつ、今は巨大なルフ鳥の上で休んでいる。
 何故か? と言えば、まずは「取りあえず空から行けるなら、北の“巨神の骨”飛び越えて行けるんじゃねーの?」と、実に甘い考えをしたから。
 いや、馬鹿だと今は反省してる。
 確かに直線距離ならそれが早い。だが、あの標高を「越える」のは、さすがに無理があった。
 勿論、以前かなりの標高にある巨人族の集落に、“狼の口”の遺跡まで来ているから、その辺りの寒さは肌身で知ってる。当然知識としても、より高くなればそれだけ気温が下がることも知ってる。
 だが、“シジュメルの翼”の防護膜にはそう言う気温変化や暴風への守りの効果もある。なので、その辺りを過信しすぎていたのが一番の反省点。
 
 巨人族の集落に一旦立ち寄り、しかし以前の場所には前ほど巨人達がおらず、聞くと一部は例の“狼の口”の遺跡前をちょっとした砦のように造り変え、監視と防衛を兼ねて移り住んでいるという。
 でまあ、そちらにも顔を出してからいざ山越え……と飛び立ったら、半刻もせずにあまりの寒さでギブアップ。ヘロヘロになって半死半生で戻って来て、そしたら例の“嵐雲の巨人”の配下……というのか、使いと言うのか、あの馬鹿でかい鷹のような霊鳥、ルフが現れて乗せてくれた。
 以前も一度乗せてもらったが、ルフの背の上は“シジュメルの翼”以上に守りが強いので、かなりの高度でも寒さや空気の薄さも耐えられないほどじゃない。ついでに、羽毛自体も暖かいしな。
 
「あー……、実際マジで助かったぜ」
 ルフ鳥の背で丸まりながらも、伝わるかどうか分からない礼を言う。
 すると、例の念話と同じように、頭の中に“嵐雲の巨人”の声が聞こえてくる。
 
『“王権の守護者”よ、伝えておくべき事がある』
 
 王権の? 守護者? と疑問符がつくが、まああちらさんからすれば重要なのは古代ドワーフとの盟約に基づく王権授与の試練を達成したレイフで、俺はたまたまそのとき「レイフの護衛役」みたいに同席してただけの奴。そりゃそういう解釈になるわな。
 
「何だ? また厄介な試練でもあるのか? 止めてくれよな」
 
 俺がそう聞き返すと、“嵐雲の巨人”は、
 
『いや、我らの課す試練ではない。だがある意味ではお主らにとっては試練ともなるであろう』
 と、また謎掛けめいた物言いをする。なんつーかこの“大いなる巨人”達ってのは、回りくどいもの言いしかできないみてーだ。
 
『長年にわたりザルコディナス三世はクトリアとその周辺の魔力循環を歪めてきた。
 お主も知ってる通りに、クトリア周辺の自然環境の悪化と魔獣の増加はその最も顕著な影響だ』
 
「ああ。だが、その影響はもう無くなってるんだろ?」
 
『直接的な影響は無くなりはする。だがその余波は別の形で別の場所へと影響していくのだ』
 そう言われるとまあ、理屈としちゃあ分かる話ではある。
 
『魔獣の増加が減ったからと言って、あるとき忽然と魔獣が消えて居なくなるわけではない。特にこの“巨神の骨”で増えていた魔獣は、山の内側、つまりお前達の住むクトリア側にだけ降りて行ってたワケではない。その反対側へも降りて行っていた』
 それもまぁ、言われてみりゃその通りだ。魔獣が内側か外側かをわざわざ選んで移動するわけもねぇしな。
 
「───あー、そう言う事か」
 そこまで聞いて、なんとなく把握が出来る。
「つまりこれから俺が向かう辺境四卿、“毒蛇”ヴェーナ領のサルペン=デポルデも、そう言う魔獣が少なくない……てことか?」
 そう確認すると、だが“嵐雲の巨人”はやや間を置いて、
『それもある。だがそれだけではない』
 とか、またも回りくどいことを言う。
『偏りには均されようとする性質がある。ならば、魔力溜まりマナプールの歪みによる偏りにも、それを均そうとする働きがあり、またそれが正されたことによる新たな偏りにも、またそれを均そうとする作用が生まれる。
 点のみを見るのではなく、それらの点の繋がりを広く観ることだ』
 
 言ってる事は分からんでもない。分からんでもないが、まあやっぱこう……具体性に欠ける分ぼんやりしている。
 だからまあ俺は、その言葉の意味をあまり深くは考えず、心にとどめておく程度にして覚えておいた。
 
 ◇ ◆ ◇
 
 物騒な連中に襲われたのはヴェーナ領入りして二日目くらいだ。
 叩きのめし返り討ちにしてふしんじばってみれば、そいつら山賊の類かと思いきや奴隷狩りなんだと言う。
 なんとも驚きだぜ。ヴェーナ領じゃあ奴隷売買が盛んだ、との話は事前に聞いては居たが、ここまであからさまな奴隷狩りが横行しているとはな。
 昔のアメリカ南部じゃ、北部で奴隷制が廃止された後にも、北部にまで出向いて既に奴隷ではなくなっている黒人を拉致して南部へ連れて行き奴隷にするような事が横行していたが、それと似たような事がまかり通っているワケだ。
 ヴェーナ領じゃあ領民として認められていない旅人、または税が払えなくなって流民となって逃げ出した者なんかは、こういう奴隷商人がそのまんま捕まえて奴隷にする、と言うのが合法だってんだからな。
 しかも、旅人なんかも然るべき場所に正式な通行税を払って証書を貰っておけばその対象にはならない、とのルールも一応はあるが、それはたいていの場合いわゆる帝国人系の人種に限られる。その上で、ここの人間種の領民はやはりほとんどが帝国人系。
 つまり、だ。
 ここじゃあ俺たち南方人ラハイシュは、既に誰かの奴隷か、これから誰かの奴隷にされるべき存在……でしかねぇって事。
 まったく、笑える話だぜ。
 
 だがこいつは困った。一つは当然、俺が南方人ラハイシュだというだけでここじゃ異物、周りから目をつけられる事になる。とてもじゃないが行方の分からない、おそらくここで奴隷にされただろう元村の住人を探し出すなんて出来やしねぇ。
 ついでに、叩きのめした奴隷商の連中をどうするかってのも問題だ。これが山賊、野盗の類だったら、そのまましかるべきところに丸投げして、そこでの法に照らして適当に処罰をしてもらえば済む話。
 だがここじゃコイツらの諸行は合法で、むしろ俺こそが非合法。ここの法では、俺はただこの領内に居る南方人ラハイシュってだけで、コイツらみたいな奴隷商にいつ捕まっていつ奴隷にされても文句は言えねぇ。
 
 叩きのめした奴隷商たちは合計5人。縛ってほっぽらかして、後はどうなるか天に任せるのも手だし、状況からすりゃあここでぶっ殺しちまうのも一つの手だ。だが正直俺としては、襲ってきた賊を撃退し返り討ちにする中で死なせちまうのはまだ許容できるが、叩きのめし無力化した後に処刑するってのは気分が悪い。
 
「どーしたもんかな、糞ったれが……」
「ま、待ってくれ! 頼む、い、命だけは助けてくれ……!」
「俺たちだってやりたくてこんなことやってるわけじゃねえんだ! それ以外に方法がねえんだよ!」
「うるせえ馬鹿、嘘つけこの野郎」
 まあ状況環境で選択肢が限られてるってのは確かにあるが、その中でどれを選ぶかは基本的にゃ本人たちの問題だ。
 と、そう思ってたりはしたんだが、よくよく聞くとコイツらにはコイツらなりの結構面倒くさい事情があるっぽい。
 
「俺たちゃ、奴隷狩りをさせられてる奴隷なんだよ!」
 
「はァ、何だそりゃ?」
 
 なんでも元々はこいつら自身が、奴隷狩りで捕まった奴隷らしい。で、その中でまあ色々な基準はあるらしいが、その商会の奴隷狩り部隊に編入される奴隷兵というのがいる。
 本隊は今、ここから離れた野営地にキャンプしている総勢50人近くの部隊で、中心に居るのはコイツらなんぞ話にならないレベルの強者、訓練された兵士達。
 そしてコイツらが本来やらされているのは、単純な斥候任務みたいなものだという。5人一班で野営地の周囲を巡回して調べ、もし俺みたいな「不注意な旅人」や、「流民化した貧民」みたいな奴らが居れば、捕獲するか報告するか。
 そいつらからすれば、まさに文字通りに捨て駒としての奴隷兵部隊がコイツらだ、と言う。
 
 こちらの同情を買うための作り話か? とも思えるが、奴ら奴隷には必ず奴隷の焼印が押されている。で、実際奴らの首の後ろと肩のところには、その商会の所有奴隷であるということを証明する焼印。
 
「そんじゃ、テメーらもこのまま逃げちまうか?」
 と、そう聞くと、
「それが出来りゃ苦労しないよ……。この奴隷の焼き印は特殊な魔術でつけられてんだ。だから、逃亡したり逆らったりしたら呪いで殺されちまうんだぜ……」
 と、蒼白になって言う。
 
 だが……どうだ?
 いや、まあもちろん俺は魔術の専門家じゃねえ。が、長年の“シャーイダールの探索者”として、またその後にもイベンダーやレイフと言う魔導技師、魔術師との付き合いの中で得た知識経験からしても、今聞いたような魔術は相当高度なもののハズ。
 言っちゃあなんだが、たかだか奴隷商ごときに使える魔術とは思えねえ。仮にあるとしたら……まあ、古代トゥルーエルフなりなんなりの使っていたような魔導具で、というパターンぐらいか?
 
 さてどうするか。そう考えて思い出す。
 こんなときに便利な道具を幾つか、イベンダーのオッサンやレイフ等から借りてきていると言うことに。
 
 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

『三度目の滅びを阻止せよ ―サラリーマン係長の異世界再建記―』

KAORUwithAI
ファンタジー
45歳、胃薬が手放せない大手総合商社営業部係長・佐藤悠真。 ある日、横断歩道で子供を助け、トラックに轢かれて死んでしまう。 目を覚ますと、目の前に現れたのは“おじさんっぽい神”。 「この世界を何とかしてほしい」と頼まれるが、悠真は「ただのサラリーマンに何ができる」と拒否。 しかし神は、「ならこの世界は三度目の滅びで終わりだな」と冷徹に突き放す。 結局、悠真は渋々承諾。 与えられたのは“現実知識”と“ワールドサーチ”――地球の知識すら検索できる探索魔法。 さらに肉体は20歳に若返り、滅びかけの異世界に送り込まれた。 衛生観念もなく、食糧も乏しく、二度の滅びで人々は絶望の淵にある。 だが、係長として培った経験と知識を武器に、悠真は人々をまとめ、再び世界を立て直そうと奮闘する。 ――これは、“三度目の滅び”を阻止するために挑む、ひとりの中年係長の異世界再建記である。

異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】

きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
【毎週火木土更新】 自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。 その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ! 約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。 ――― 当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。 なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生

西洋司
ファンタジー
妙齢の薬学者 聖徳晴子(せいとく・はるこ)は、絶世の美貌の持ち主だ。 彼女は思考の並列化作業を得意とする、いわゆる天才。 精力的にフィールドワークをこなし、ついにエリクサーの開発間際というところで、放火で殺されてしまった。 晴子は、権力者達から、その地位を脅かす存在、「敵」と見做されてしまったのだ。 死後、晴子は天界で女神様からこう提案された。 「あなたは生前7人分の活躍をしましたので、異世界行きのチケットが7枚もあるんですよ。もしよろしければ、一度に使い切ってみては如何ですか?」 晴子はその提案を受け容れ、異世界へと旅立った。

処理中です...