遠くて近きルナプレール ~転生獣人と復讐ロードと~

ヘボラヤーナ・キョリンスキー

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第三章 クラス丸ごと異世界転生!? 追放された野獣が進む、復讐の道は怒りのデスロード!

3-217. J.B.(135)Kick out the Jams(蹴り出したれや)

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 ガンボン達と別れた俺は、ルチアを抱きかかえつつフォンタナスを背負うと言う、実に不格好な態勢で港へ向かう。
「おぉう、うわ、おわわ、ちょっ、何コレ、うわうわ、もちょっと、ゆ、ゆっくり、ね!? 頼むよ!?」
 後ろで騒ぐフォンタナスに、
「うるせぇな、大人しくしっかり捕まってろ、落ちるぞ?」
「わ、やめてよ、本当、そうい……ぎっ!? 舌……んがっ、だ!!」
 ほらみろ。
 
「で、船の場所はどこだ?」
「あ~……港の東側の方、ね。ここは西側がお偉いさん向けの波止場だから……あー、そう、あっちの方のォ~……あ、あの辺りよ、ほらほら」
 指し示す先にはあまり大きくもなければ豪華でもない、大きな一本のマストと補助としてのやや小さなマストがあり、船倉の無い浅い造りで、真ん中に小さな船室があるだけの中型船。普段は帆を張りつつ、場合によってはオールを併用する半ガレー船、といったところか。
 
 海からシーエルフが襲撃して来たという事もあり、港側には兵も人も少ない。またフォンタナス曰わく「お偉いさん向け」の西側辺りの船にはいくらか損害もあるが、多分事前の取り決めか何かもあってかこの辺りの船には被害はない。
 指示された船の近くへ降り立ち、まずはルチア、そしてフォンタナスを背から降ろす。ふらつくいて軽くえずくような声をあげるフォンタナスは放っておいて、俺はその船の縁に腰掛けていた男へと向き直る。
 
「来たな」
「まあな。あんたは何でここに?」
 ポロ・ガロ。
 このプント・アテジオの闘技場の支配人であり、代官デジモ・カナーリオの奴隷。そしておそらくは俺たち南方人ラハイシュの村々を回り加護の入れ墨を入れていた呪術師の1人で……俺に“漆黒の竜巻”……ルチアを救い出すように言った男。
 相変わらずのしかめっ面みてーな顔を変えもせず、大男は俺と、俺とフォンタナスとで肩を貸しつつなんとか立たせているルチアへと視線を送る。
 
「あのふざけた髭男に聞いてな。ここに居れば再びお前たちと会えるだろうと」
 闘技場でポロ・ガロと会い、そのままとって返して廃倉庫のルチアの元へと飛んでってヤコポにとっ捕まる。その後俺は再びラシード、ガンボンらと合流し、フォンタナスを道案内としてルチアを連れこの船へ。
 つまり、ポロ・ガロは闘技場でラシードらと何らかの話をして、この船についても教わった。
「コレが、“漆黒の竜巻”には必要になるだろう」
 傍らに置かれていたずた袋。その中からとりだされるのは、今までルチアが着せられていた闘技装束とソックリのもの。
 
「安心しろ、コイツは予備だ。デジモによる支配の術式は発動しない。だが、“加護の入れ墨”の歪みを正し、自律して動けるようにする事は出来る」
 マジか。だとしたら正に今、必要なもんだぜ。
 だが、
「それを保証するもんはあるのか? お前が俺たちを騙して、再び支配しようとしてないっていうよ」
 デジモとポロ・ガロが一枚岩とは言えなさそうなのは分かっている。だがこの話自体の裏はとれない。
 そう疑念を持つ俺に対し、肩を貸されていたルチア自身は、
「……大丈夫、だ、彼……の言う、通り……に……」
 と言う。
 
 やや不承不承ながら、ルチアから体を離し軽く手を添える程度でポロ・ガロの前に立たせる。
 ポロ・ガロは慣れた手付きで、例の“災厄の美妃”の持ち手により半ば切り裂かれ、ただ身体に僅かにまとわりついているだけの闘技装束を取り外し、再びその予備のものへと着せ替える。
「既に見当はついてるだろうが───」
 手を休めず動かしながら、ポロ・ガロは独り言のように言葉を続ける。
 
「俺は元々、“残り火砂漠”の呪術師の一族で、昔……若い頃は村々を巡り“加護の入れ墨”を入れる手伝いをしていた」
 懐かしむとか、何かを告白するとか、そういう感情の乗っていないかの平坦な声。
「若かった……と言えばそれまでだ。俺は南方人ラハイシュの伝統とやらを守り伝えるだけの暮らしに嫌気がさして、もっと多くの場所で、多くの事をなせるのでは……そう考えていた。
 自分にも入れ墨魔法を重ねて彫り込むのを試した。彫るのには弟弟子の手を借りた。その事で師からは叱声を受けたが、俺は誇らしかった」
 ポロ・ガロの年齢はハッキリとは分からない。だが風貌からすれば少なくとも中年以降。若かりし頃と言えばザルコディナス三世の暴政末期か、邪術士専横の時代か……。

「俺は自分の技術、そして“入れ墨魔法”の可能性に自信を持った。その力をもっと試したく、東へと旅立った。クトリアへだ」
 相変わらず平坦な調子の声のまま、てきぱきとルチアに闘技装束を着せてゆく。
 
「慢心していた。そして邪術士に捕らわれ、奴隷とされた。どういう経緯か俺には分からんが、何人かの邪術士の手を渡り、デジモの元に送られた。
 
 さっきも言ったが、デジモは直接的な支配の術には長けてはいないが、ザルコディナス三世が巨人族を支配させた術の研究にも関わって、また支配の魔導具も所有していた。その内の一つを使われはしたが……結局長年の従属を受け入れたのは、俺の中の心が死んでいたからだ。
 
 “漆黒の竜巻”と会うまではな……」
 
「……里心でも沸いたか?」
「───まあ、そんなところだ」
 この会話の中で初めて見せた感情らしい感情は、僅かな自嘲。
 
南方人ラハイシュの誇り……。そんなものはとっくに無くしている。そう思っていたし、やはりそうなんだろう。それはその通りだ。だが───」
 背中側の紐をギュッと締め、兜を除く全ての闘技装束を身に付けたルチアは、もう俺たちに肩を借りずとも立つ事が出来る。
 
「どうだ?」
 俺のその問いに、ルチアはまずは構えてから軽く左ジャブの振り。そしてワン、ツーからの右ストレートに右肩を軸にしての反転して左の裏拳、さらに反転して右の肘、回転蹴りの型。俺の変則的な格闘術からすれば、かなりスタンダードなコンビネーションだが、その切れ、鋭さは半端ない。
「……万全ではないが、十分だ」
 手の感覚を確かめるように拳を握ったり開いたり繰り返しながらそう言う。
 
「……ひやぁあ~……、こりゃ、間近で見ると、すっげぇもんだねぇ~」
 気の抜けた声で感嘆の声を上げるフォンタナス。
 とにかく、ポロ・ガロの言葉は正しく、ルチアは今、自由な意志を持ったまま動ける状態にある。
 
「……よし、とりあえずこれなら安心できるな。俺はまた館の方に行ってガンボンたちの手助けをしてくる。フォンタナス、ルチア……“漆黒の竜巻”とここで待ってろ」
「えぇ!? この……お二人とぉ!?」
「嫌か?」
「いや、いやいや、嫌……てぇか、いやいや……」
 ま、気まずいわな。
 
「待て、ジャブハ」
「……その幼名はやめてくれ。JBで頼む」
 幼名の意味は古い南方人ラハイシュ語で小さな牛糞だからな。
「ジェ……ビよ、館へ戦いに行くなら、私も行く」
 ルチアがそう言っては来るが、確かに闘士装束で動けるようにはなったとは言え、すぐさま戦えるのかには不安がある。
 
「いや、こりゃ俺が始末つけなきゃなんねー事だ。ヤコポに館へ向かうよう唆したのは俺だからな」
「それは、私から目を遠ざける為にしたことだろう。ならば私にも責がある」
 一歩も引かずにルチアが言う。
 糞、理屈としちゃ待ったその通りだが……。
 
「連れて行け、小僧。万全でなくとも、ルチアはお前より腕が立つ」
「ぬかせ、クソッタレ。分かったよ、だが、あんま、無茶しねぇでくれよな?」
「約束は出来ん」
「糞!」
 
 ぐずぐずしてもいられねぇ。再び、今度は後ろから抱えるようにしてルチアと共に飛び立つ。
 コワモテポロ・ガロと2人きりになり、マジの本気で絶望的な顔でフォンタナスがこちらを見るが、そんなの構ってられやしねぇわな。
 
 □ ■ □
 
 館へと近づくと、全くもってものの見事なまでにラシードたちが劣勢だ。まず正門を守ってる兵が両手で数えるほどしかいないのに対し、ヤコポ率いるタロッツィ兵はその10倍以上。梯子をかけて門へと登ろうとするのが10人以上。こりゃもう陥落寸前……と、思いきや、突然水路から吹き上がった水流が、梯子と兵たちをたたき落とし吹き飛ばす。
「ラシードの奴、結局アレ貰えたんか」
「何かの魔導具か?」
「シーエルフが作った、“海竜の牙”とかってヤツだ。単純に武器としてもなかなか業もんの短刀だが、魔力を込めると今みたいに水を操れる。けどシーエルフ基準だから、デカいのを人間が使うと数発で打ち止めらしいけどな」
「なら、あと一発いけるかどうか……か」
「ああ、焼け石に水かな」
「水路の上だけでなく、あそこで隊列を組んでる兵どもにぶつけられればいいんだろうがな……」
 ルチアの言うその言葉に俺は思い出す。何かって言うと、ネミーラと海底王国で大海蠍退治をしていた時のことを、だ。
 
「……ちょっと試してみてぇことがある。どこに降ろす?」
「あの隊列の兵たちを片付ける方法か?」
「ああ、成功すりゃあ兵力半減ぐらいは狙えるぜ」
「なら、壁の外だ」
 少し離れた街路樹の脇へとルチアを降ろし、俺は再び正門の上へ。
 
「おい、ラシード! さっきのデカいヤツ、もう一発かませるか!?」
 そう叫ぶと、ラシードとガンボンはこちらを見上げて、
「おお!? 何か策があるのか?」
「合わせ技だ、やってくれ!」
 
 それを受けてラシードは再び短刀を掲げ呪文。館を囲む水堀から勢い良く水流が吹き上がり……、
「かますぜ!」
 俺はそこに合わせて【突風】を放つ。
 海底王国で大海蠍を吹き飛ばしたのと同じだ。俺の放った【突風】が、ラシードの水流を巻き込みながら、より大きな勢いでヤコポ率いるタロッツィ兵へと襲いかかる。
 水流を巻き込んだ【突風】の威力はすでに証明済み。元々【突風】の威力は小型の竜巻みたいなもんで、見た目の派手さに反して、自重の少ない、小さな相手ならば吹き飛ばせても、人間大やそれ以上の大きさのものには、ぐらつかせたりよろめかせたりするぐらいの効果しかない。だから直接的なダメージ狙いよりも、隙を作り他の攻撃を補助するような使い方が多い。
 だがこの水流を巻き込んでぶつけるやり方は、水流の威力をさらに倍加して物理的に叩きつける。ただよろけたりふらついたりするだけじゃない。打ち身に打撲は当然のこと、下手すりゃ骨折もんだし気絶もあり得る。隊列組んで密集してたぶん、さらに被害も甚大だ。ああ、まさに俺の想像以上に、な。
 
 ものの見事に隊列は崩れ、半数の兵は倒れて動けなくなる。
 
「……貴様……ッ!」
 憤然としながら、俺を見上げて司令官ヤコポが叫ぶ。
  
「悪いな! だが、お前の相手は俺じゃあねぇ!」
 返す言葉とほぼ同時、ヤコポの近くでまだ立っていたタロッツィ兵が打ち倒される。
 当然それは、“漆黒の竜巻”ルチア。
 
「“漆黒”……!」
 
 支配の術に縛られて、自らに立ちふさがる、刃向かう事など無いと思い込んでいた相手と相対するその顔は、元々細く小さな目を限界まで見開いている。
 
「残りは俺たちに任せな! 中の連中を手伝ってやれ!」
 ラシード達へそう促し、俺たちは残りの掃討へと入る。
 
 俺はまだ動けるタロッツィ兵達への追撃。そしてルチアは巨漢、白銀の魔法の鎧に身を包んだ司令官ヤコポと向かい合う。
 
「貴様のその細腕で、我が鋼の肉体を損なう事など出来るものか!」
 そう叫ぶヤコポは、片手で巨大な戦斧をぶんと振り回す。
 少しずつでも掠ればその当たった場所が骨ごともっていかれそうな勢いで、ぶん、ぶん、ぶん、と繰り返し振り回される戦斧をすべてかわすルチア。
 焦ったか、かなりの大振りになった渾身の一撃のその軌跡を、僅かな動きで見切ってさらにかわし、ルチアは左手で戦斧を押す。押されて加速のついた戦斧は勢いよく振り抜かれ、ヤコポはたたらを踏むようにつんのめった。
 前屈み気味になった姿勢のその低い顔の位置へと蹴りが一閃。単に速いと言うだけじゃねぇ。狙いも駆け引きも的確すぎる。
 
 ヤコポの白銀の鎧に付呪されてると思われる【魔法の盾】の効果は、攻撃に対して自動的に発動する訳じゃなく、呪文のように意識的に発動させることが必要らしい。だから、俺の【風の刃根】のような遠隔からの魔法による攻撃には絶大だが、格闘戦で後手に回ると形無しになる。
 続けざま、真っ直ぐな直線の膝が剥き出しの顔面を打ち、そのまま距離を詰められ頭を掴まれる。周りから手を出そうとするタロッツィ兵には俺からの【風の刃根】の洗礼だ。
 
 だがヤコポもただではやられてねぇ。頭を捕まれての追撃を、逆に勢いよく突進するかに前へ出てルチアの体勢を崩す。崩して馬乗りにでもなろうかという所を、素早く横に回転してかわすルチア。
「ふん、つれないな。ヴェーナ卿の“お気に入り”になって以来、なかなか肌も合わせられん・・・・・・・・で寂しかっただろうに……!」
 ヤコポの下非たその挑発は、回転する勢いのままの蹴りにより消し去られる。
「……ぐあぁはっ……!?」
 岩のような顔の、これまた岩のような頑丈そうな顎が、素早く精密な蹴りで外され、ぶらりだらしなく垂れ下がった。
 
「いあぁ、あげ、どうすういあ……!?」
 外された顎を戻そうとしてか、涎まみれの手で押さえつつ何事かを喚くヤコポ。
「おえを、おおひえも、いいああいお……!」
 再びの蹴りは、鮮血をともないヤコポの関節、鎧の隙間を貫く。
 夜、館の上で俺を捕らえに来たときと同じ、闘士装束の靴先に仕込まれた、小さいが鋭い牙、短剣の切っ先によるものだ。
 
「……体格と、力押し……最後には喚き散らすしか能のないお前が、曲がりなりにも隊長などという役に就いていたのは、上のご機嫌をとるのにだけは長けていたからだ」
 まるで這いつくばるかのに膝をつくヤコポを、長身のルチアが見下ろしながら言う。
 
「いいぃ、あえろ、あえ、おえには、あおくあ……!」
 続く攻撃から逃れようと後退るヤコポ。追いつめる形のルチア。
 その一歩の隙に───、
「ぎぃえぇぇっ!」
 喚くヤコポの右手、握りしめられたナイフを叩き落とす蹴りと、その腕へと叩き込まれる俺の【風の刃根】とはほぼ同時か。
 
「余計な手出しだったか?」
「……どちらにせよ結果は変わらん」
 下から蹴り上げた爪先、つまりは仕込まれた小さいが鋭い牙が、ヤコポの喉元に深く突き刺さり、巨体がずるりと崩れ落ちる。
 
 あのバカが口にしていたことなど聞いちゃいねえし、覚えておく気もねぇ。だが少なくともこれでここでの戦いはひとまずの決着。
 まだ動けるタロッツィ兵は残ってはいるが、完全に戦意は喪失。走り出し、または這うようにして逃げ出すか、それすら叶わず呻き声をあげているか。
 
 俺は再びルチアをゆっくり抱え上げると、ふんわりとした羽毛のような柔らかな動きで正門の上へと着地して降ろす。
「一応、ここを守っておくとするか?」
「───そうだな、がら空きにするわけにもいかんしな」
 上から見た限りでは、奥でもトラブルは起きてるっぽいが、ちょっとばかし一休みはさせてもらいてえところ。
 
 いや、その前に、正門前は片付いたってことだけは教えに行ってやるか。
 全く、少しも落ち着いて休めねぇな。
 
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