2 / 114
始まりの四月編 プロローグ
2 女神さま、呪いをかける!
しおりを挟む
横一列の正座三人衆を満足そうに見下ろすと、彼女は本気とも冗談ともつかないような口調で話しはじめる。
「あ~、こほん。キミたちは、大変なことをしてしまいました。よってーー」
「ちょっと待ってくれ。なんで俺たちが、正座しなけりゃいけないんだ? そもそもおまえ、誰だ?」
少女と男子生徒のやりとりの間に、いつもの冷静さを取り戻した様子の孝明が、不服そうに彼女の言葉をさえぎった。
「もう、しょうがないな~。本当ならキミから名乗るものなんだよ?」
できの悪い生徒を小馬鹿にするような笑みが、彼女の口端に浮かんでいた。
「ま、失礼で、頭悪そうで、ブサイクでモテなさそうなキミたちに言ってもわかんないよね? いいよ、わかった。教えたげる。ただし、こんなサービス今回だけなんだからね。感謝するように」
少女は得意満面で胸を張った。
「なんとあたしは‥‥‥」
もったいぶるように、三人のリアクションを期待するかのように間を取ってみせる。
そして、絶妙のタイミングでいたずらっぽい笑みを浮かべた彼女が叫ぶ。
「この学校の、恋の女神さまなのだあっ!」
心地よい春の日差しに誘われて、小鳥たちが中庭のあちこちでさえずっていた。
「いい天気だな。よし、帰るか」
「そうだね、何か食べてこうよ」
孝明と三太は立ち上がり、彼女に背を向ける。
そして、ゆっくりと歩き始めた。
「ちょ、ちょっと待て~いっ!」
「なんだ?」
ヒステリックな叫び声に、二人は足を止め振り返る。
「なんだ、じゃないでしょう? 帰るってどういうことよ?」
「おまえの正体がわかったから帰るんだがな」
「うん。あったかくなると出てくるタイプの人とは、あんまり関わりたくないもんね」
「なっ、誰が?」
唖然といった様子の彼女を、二人はお構いなしに指さした。
「そんな格好で校内をふらふらしてたから、怪しいとは思ったんだが、納得だ」
「だね。あ、それから通報とかはしないけど、早く帰ったほうがいいよ? ぼくたち以外の人に見つかったら、大騒ぎになっちゃうからね」
「そうか? 露出狂のくせにあんなパンツじゃ、騒ぎにもならんだろう?」
「いやいや、別の意味で大騒ぎだよ。今時おばさんでさえはいてなさそうな、おばさんパンツなんだから」
うつむいた彼女の全身が、はっきりとわかるくらいに震えていた。
「いいたい放題言ってくれちゃって‥‥‥」
彼女の顔がすっと上げられた 。
ブリザードのようなまなざしが、二人を貫く。
「ちょこっとだけ懲らしめてやろうと思ってたんだけど、気が変わった。泣いて後悔するような呪いをかけてやるんだから」
少女が目を閉じると、何かを探るような気配が漂う。
「2-Bの青山三太、藤代孝明に、2-Aの山瀬康司、ね」
不意に名前を言われ、三人の顔に不安がよぎった。
と、彼女の口から、呪文のようなものがこぼれた。
しかし、三人にはそれが言葉として聞き取れず、音としか認識できない。
その音の羅列が終わると、彼女は立っている二人といまだに正座中の男子生徒を改めて睨みつけ、ずびし! と指さした。
三人の全身が、見るからに体に悪そうな色彩の光に包まれる。
「ななな、ええっ?」
「死ぬんですか? 死ぬんですね?」
「おまえ、いったい何をした?」
明らかに動揺する二人とは対照的に、孝明は落ち着き払った口調で質問をぶつけた。
「何って、呪いをかけたのよ。さっきそう言ったけど?」
かわいらしい顔に、いやらしいニヤニヤがはりついていた。
「のの、呪い? ぼくたち呪われちゃったの?」
「やっぱり死ぬんですか? 死ぬんですねえっ!」
「どんな呪いだ?」
まったく変わらない調子で聞き返す孝明だったが、その額には、うっすらと汗がにじんでいた。
「どうしよっかな~」
もったいぶったそぶりで、おしえよっかな~、やめちゃおっかな~、と繰り返す。
「いいから教えろ!」
孝明にしては珍しいイラついた怒声だった。
「お~、こわっ! そんなに怒んなくても教えるっちゅうのにね~」
にひひ、といたずらっぽく笑う。
「え~、キミたちは一年後には、恋愛できない体になってしまうのです」
ん? とうまく内容を飲み込めないような顔が三つ。
と、タイミングを計っていたかのように三人の体に絡みついていた光が消え去った。
「かわいそうに‥‥‥ショックで声もでないのね」
少女の嘘くさい同情の眼差しを無視し、野郎どもははっとして、自分の体を撫でまわす。
「どこも変わりはないようですが‥‥‥」
「そうだね。孝明は?」
「大丈夫、みたいだな」
ちょっぴり安堵の息を漏らす三人に、彼女の冷笑がまとわりついた。
「同情いらないくらいのバカねえ。聞いてなかった? 呪いが発動するのは一年後。それまではま~ったく変化なし。でも‥‥‥」
悪だくみをしている子供のような目が、三人をなめる。
「それじゃつまんないよね? それに、あたしは寛大な心の持ち主だから、救済措置を考えてあげたわ」
「救済措置、だと?」
「そう。と~っても簡単なことだよ」
三太と孝明は、顔を見合わせた。そして、彼女の次の言葉を待つ。
「一年以内に、この学校の全女性のスカートをめくるの。で、どんなぱんつが色気があるぱんつなのか、教えてもらおうじゃない。それができたなら、呪いはといてあげるわ」
運動部のものであろう景気のいいかけ声が、中庭まで響いていた。
「ぼくたちが、スカートめくり?」
「じじじ、自分、無理ですっ」
「‥‥‥‥‥‥」
完全にまともでない提案に、三人は困惑の色を浮かべる。
「ま、キミたちがやらなくても、あたしはべつにいいんだけどね~。でも、いいの? 一年後にはパイパンだよ?」
へ? と聞き返すような野郎どもの視線が、一斉に彼女に殺到した。
「あ~、こほん。キミたちは、大変なことをしてしまいました。よってーー」
「ちょっと待ってくれ。なんで俺たちが、正座しなけりゃいけないんだ? そもそもおまえ、誰だ?」
少女と男子生徒のやりとりの間に、いつもの冷静さを取り戻した様子の孝明が、不服そうに彼女の言葉をさえぎった。
「もう、しょうがないな~。本当ならキミから名乗るものなんだよ?」
できの悪い生徒を小馬鹿にするような笑みが、彼女の口端に浮かんでいた。
「ま、失礼で、頭悪そうで、ブサイクでモテなさそうなキミたちに言ってもわかんないよね? いいよ、わかった。教えたげる。ただし、こんなサービス今回だけなんだからね。感謝するように」
少女は得意満面で胸を張った。
「なんとあたしは‥‥‥」
もったいぶるように、三人のリアクションを期待するかのように間を取ってみせる。
そして、絶妙のタイミングでいたずらっぽい笑みを浮かべた彼女が叫ぶ。
「この学校の、恋の女神さまなのだあっ!」
心地よい春の日差しに誘われて、小鳥たちが中庭のあちこちでさえずっていた。
「いい天気だな。よし、帰るか」
「そうだね、何か食べてこうよ」
孝明と三太は立ち上がり、彼女に背を向ける。
そして、ゆっくりと歩き始めた。
「ちょ、ちょっと待て~いっ!」
「なんだ?」
ヒステリックな叫び声に、二人は足を止め振り返る。
「なんだ、じゃないでしょう? 帰るってどういうことよ?」
「おまえの正体がわかったから帰るんだがな」
「うん。あったかくなると出てくるタイプの人とは、あんまり関わりたくないもんね」
「なっ、誰が?」
唖然といった様子の彼女を、二人はお構いなしに指さした。
「そんな格好で校内をふらふらしてたから、怪しいとは思ったんだが、納得だ」
「だね。あ、それから通報とかはしないけど、早く帰ったほうがいいよ? ぼくたち以外の人に見つかったら、大騒ぎになっちゃうからね」
「そうか? 露出狂のくせにあんなパンツじゃ、騒ぎにもならんだろう?」
「いやいや、別の意味で大騒ぎだよ。今時おばさんでさえはいてなさそうな、おばさんパンツなんだから」
うつむいた彼女の全身が、はっきりとわかるくらいに震えていた。
「いいたい放題言ってくれちゃって‥‥‥」
彼女の顔がすっと上げられた 。
ブリザードのようなまなざしが、二人を貫く。
「ちょこっとだけ懲らしめてやろうと思ってたんだけど、気が変わった。泣いて後悔するような呪いをかけてやるんだから」
少女が目を閉じると、何かを探るような気配が漂う。
「2-Bの青山三太、藤代孝明に、2-Aの山瀬康司、ね」
不意に名前を言われ、三人の顔に不安がよぎった。
と、彼女の口から、呪文のようなものがこぼれた。
しかし、三人にはそれが言葉として聞き取れず、音としか認識できない。
その音の羅列が終わると、彼女は立っている二人といまだに正座中の男子生徒を改めて睨みつけ、ずびし! と指さした。
三人の全身が、見るからに体に悪そうな色彩の光に包まれる。
「ななな、ええっ?」
「死ぬんですか? 死ぬんですね?」
「おまえ、いったい何をした?」
明らかに動揺する二人とは対照的に、孝明は落ち着き払った口調で質問をぶつけた。
「何って、呪いをかけたのよ。さっきそう言ったけど?」
かわいらしい顔に、いやらしいニヤニヤがはりついていた。
「のの、呪い? ぼくたち呪われちゃったの?」
「やっぱり死ぬんですか? 死ぬんですねえっ!」
「どんな呪いだ?」
まったく変わらない調子で聞き返す孝明だったが、その額には、うっすらと汗がにじんでいた。
「どうしよっかな~」
もったいぶったそぶりで、おしえよっかな~、やめちゃおっかな~、と繰り返す。
「いいから教えろ!」
孝明にしては珍しいイラついた怒声だった。
「お~、こわっ! そんなに怒んなくても教えるっちゅうのにね~」
にひひ、といたずらっぽく笑う。
「え~、キミたちは一年後には、恋愛できない体になってしまうのです」
ん? とうまく内容を飲み込めないような顔が三つ。
と、タイミングを計っていたかのように三人の体に絡みついていた光が消え去った。
「かわいそうに‥‥‥ショックで声もでないのね」
少女の嘘くさい同情の眼差しを無視し、野郎どもははっとして、自分の体を撫でまわす。
「どこも変わりはないようですが‥‥‥」
「そうだね。孝明は?」
「大丈夫、みたいだな」
ちょっぴり安堵の息を漏らす三人に、彼女の冷笑がまとわりついた。
「同情いらないくらいのバカねえ。聞いてなかった? 呪いが発動するのは一年後。それまではま~ったく変化なし。でも‥‥‥」
悪だくみをしている子供のような目が、三人をなめる。
「それじゃつまんないよね? それに、あたしは寛大な心の持ち主だから、救済措置を考えてあげたわ」
「救済措置、だと?」
「そう。と~っても簡単なことだよ」
三太と孝明は、顔を見合わせた。そして、彼女の次の言葉を待つ。
「一年以内に、この学校の全女性のスカートをめくるの。で、どんなぱんつが色気があるぱんつなのか、教えてもらおうじゃない。それができたなら、呪いはといてあげるわ」
運動部のものであろう景気のいいかけ声が、中庭まで響いていた。
「ぼくたちが、スカートめくり?」
「じじじ、自分、無理ですっ」
「‥‥‥‥‥‥」
完全にまともでない提案に、三人は困惑の色を浮かべる。
「ま、キミたちがやらなくても、あたしはべつにいいんだけどね~。でも、いいの? 一年後にはパイパンだよ?」
へ? と聞き返すような野郎どもの視線が、一斉に彼女に殺到した。
0
あなたにおすすめの小説
渡り鳥転生〜過労死した俺、神様の計らいで渡り鳥に転生し、ハイスペックな翼で悠々自適に異世界を眺めることにした〜
☆ほしい
ファンタジー
「鳥になりたいなぁ……」そんな一言を最後に、ブラック企業で過労死した俺、鳥井 翼(とりい つばさ)。次に目覚めた時、俺は本当に鳥になっていた。それも、季節ごとに大陸を渡る「渡り鳥」として、剣と魔法の異世界に。
神様がくれたお詫びの力は、戦闘力ゼロの代わりに【千里眼】や【魔力感知】といった観察特化のチートスキル。小さな鳥の俺にできることは何もない。だから、何もしない。
ただ、風に乗り、空を舞い、眼下に広がる人間たちのドラマを眺めるだけ。
頑張るパン職人の少女、辺境を守る実直な騎士、恋に悩むお姫様。彼らの人生に干渉はしない。ただ、彼らが紡ぐささやかで温かい物語を、最高の特等席から見届ける。
これは、そんな自由気ままな異世界遊覧飛行の記録。
ゲームの悪役貴族に転生した俺、断罪されて処刑される未来を回避するため死ぬ気で努力したら、いつの間にか“救国の聖人”と呼ばれてたんだが
夏見ナイ
ファンタジー
過労死した俺が転生したのは、大好きな乙女ゲームの悪役貴族アレン。待つのはヒロインたちからの断罪と処刑エンド!?冗談じゃない!
絶対に生き延びて平穏な老後を送るため、俺はゲーム知識を総動員して破滅フラグ回避に奔走する。領地を改革し、民を救い、来るべき災厄に備えて血の滲むような努力を重ねた。
ただ死にたくない一心だったのに、その行動はなぜか周囲に「深謀遠慮の聖人」と勘違いされ、評価はうなぎ登り。
おまけに、俺を断罪するはずの聖女や王女、天才魔導師といったヒロインたちが「運命の人だわ!」「結婚してください!」と次々に迫ってきて……!?
これは、破滅を回避したいだけの悪役貴族が、いつの間にか国を救う英雄に祭り上げられ、ヒロインたちに溺愛される勘違い救国ファンタジー!
転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた
季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】
気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。
手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!?
傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。
罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚!
人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
僕の恋人は、超イケメン!!
刃
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕だけ別な場所に飛ばされた先は異世界の不思議な無人島だった。
アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚…
スマホのネット小説や漫画が好きな少年、洲河 愽(すが だん)。
いつもの様に幼馴染達と学校帰りの公園でくっちゃべっていると地面に突然魔法陣が現れて…
気付くと愽は1人だけ見渡す限り草原の中に突っ立っていた。
愽は幼馴染達を探す為に周囲を捜索してみたが、一緒に飛ばされていた筈の幼馴染達は居なかった。
生きていればいつかは幼馴染達とまた会える!
愽は希望を持って、この不思議な無人島でサバイバル生活を始めるのだった。
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つものなのかな?」
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達よりも強いジョブを手に入れて無双する!」
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は魔王から力を授かり人類に対して牙を剥く‼︎」
幼馴染達と一緒に異世界召喚の第四弾。
愽は幼馴染達と離れた場所でサバイバル生活を送るというパラレルストーリー。
はたして愽は、無事に幼馴染達と再会を果たせるのだろうか?
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
身寄りのない少女を引き取ったら有能すぎて困る(困らない)
長根 志遥
ファンタジー
命令を受けて自らを暗殺に来た、身寄りのない不思議な少女エミリスを引き取ることにした伯爵家四男のアティアス。
彼女は彼と旅に出るため魔法の練習を始めると、才能を一気に開花させる。
他人と違う容姿と、底なしの胃袋、そして絶大な魔力。メイドだった彼女は家事も万能。
超有能物件に見えて、実は時々へっぽこな彼女は、様々な事件に巻き込まれつつも彼の役に立とうと奮闘する。
そして、伯爵家領地を巡る争いの果てに、彼女は自分が何者なのかを知る――。
◆
「……って、そんなに堅苦しく書いても誰も読んでくれませんよ? アティアス様ー」
「あらすじってそういうもんだろ?」
「ダメです! ここはもっとシンプルに書かないと本編を読んでくれません!」
「じゃあ、エミーならどんな感じで書くんだ?」
「……そうですねぇ。これはアティアス様が私とイチャイチャしながら、事件を強引に力で解決していくってお話ですよ、みなさん」
「ストレートすぎだろ、それ……」
「分かりやすくていいじゃないですかー。不幸な生い立ちの私が幸せになるところを、是非是非読んでみてくださいね(はーと)」
◆HOTランキング最高2位、お気に入り1400↑ ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる