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ニジュウゴ
しおりを挟む朝から晩までエルネストの愛を物理で受け、監禁という名の蜜月を終えてヘルメスは一週間ぶりに実家に帰った
ヘルメスを見る家族はの目は生暖かい
「お帰り、体は大丈夫」
「お帰りなさい、腰に効くいい薬を知っているよ」
「俺愛用の循環剤、部屋に置いといたから使うといい、お帰りヘルメス」
「お帰り、荷物は纏めておいたわよ」
「お帰りヘルメス、肌がツヤツヤで愛の濃度が高くて安心したぞ」
家族の言葉に全て知られていたことが分かりヘルメスはいたたまれない
俺を見るなぁぁと叫んで部屋に駆け込みたいがエルネストに腰をガッチリ捕獲されているヘルメスに出来るのは両手で顔を隠して目を合わせないことだけだ
「ご家族の方は快く私達のことを祝福してくれた。早々仕事は明日から私の秘書となるから何時でも一緒だな」
職権乱用!!だと叫びたくなったヘルメスだったが四面楚歌の八方塞がりの現状
逃亡の二文字が頭を過ぎったが残念ながらヘルメスにそんな根性はない
だからヘルメスに出来たのはトイレに行くと言って自分の部屋での籠城(部屋に取り敢えず籠もる)だった
でも部屋に入って五分で出て来た
何故?どうして?俺の部屋だよね?恨まれてる?ヘルメスは扉の前で混乱した
最後に見た一週間前のなんの変哲もない部屋と違っていた
部屋はドライフラワー?で埋め尽くすされ異様だった
ヘルメスとエルネストが乳繰り合っている間に2人の事を聞かされた家族とメイドが一週間分のエルネスト産の薔薇達を気を利かせてディスプレイしたのだ
ただ一週間も帰ってこないと思って無かった為に壁に吊るされた生花は枯れ、ベッドに花びらがヒラリ1枚~2枚~3枚~とシーツを彩ったり、花瓶に活けられた薔薇が日に当たり過ぎて変な汁出たり、家長が絨毯の上に白薔薇のドライフラワーを巻いたら綺麗かも、と独特の感性を発揮してばら撒いた、思ったのと違うってなったけど、ヘルメスの親らしくまぁいいか、みたいな感じで
そっとしておいたら呪いの部屋が完成した
大きく息を吐いて吸ってを繰り返して心を落ち着かせ、今一度部屋を覗いて見た
「………俺の部屋で………儀式でも、した?のか………」
ゆっくり首を動かし中を確認する
「良かった……鳥の首とか、魔方陣、血痕はないみたいだ………でも…俺の部屋どうした」
現実逃避したくなり財布の中身を確認して見る
腕を組み考えた
だがまあまあの頭脳しか持たないヘルメス
仕方がないのでエルネストが待つ応接間に行く振りをして、使用人用の出入口に向う
「ちょっと旅に出て自分を見直そう」
プチ家出をすることにした
ヘルメスの中では2日程で戻ってくる予定だ
いざ、ぶらり乗合馬車ツアーへGO!!
「何処へ行く」
残念ながら直に捕縛されました
出口の外へ一歩足を出した瞬間、体を後ろに引き寄せられ大きなモノに包まれる
エルネストに抱き抱えられたヘルメスは家族の待つ応接室へ拉致され終始膝の上に座らされた状態で辱めを受け、これからに付いて話し合ったのでした
オーランド夫婦は顔を真っ赤に染てふく息子ヘルメスを微笑ましく見ていた
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