上 下
5 / 6
神からのいい加減な(ふざけた)贈り物♪

初めまして

しおりを挟む
気絶させられて引きずられながらいつの間にか見知らぬ場所にいた。

さっきまでは辺り一面真っ白な空間だったのに目の前にはレンガでできた王城が建っていた。凄くでかい。


「うわぁ…。威圧感すげぇ…」

「ここの王城は代々の邪神様が住んでいらっしゃるんですよ。」

入口に向かいながらデュナが説明してくれる。

「ここで先代の邪神様に全てを教わったら貴方は晴れてここに住めます。いや、今日から住んで頂きますが。」

「そう…」

すごく迷いそうだ。

中に入るとこれまた凄かった。
階段が沢山あるし、扉も同様に沢山ある。

「…凄い部屋の数だな…」

「全ての部屋に意味があるんですよ。まぁそれは先代に聞いてください。」

エレベーターらしきもの前に立つ。そこでデュナが振り返る。

「先程の映像わー見た通り、先代様は気分屋で扱いにくいです。気をしっかり持って対応して下さいね!」

凄く険しい顔で言ってくるが俺から言わせてもらうとデュナも変な奴だ。

チンという音と同時に扉が開く。
そこに入ってデュナが最上階のボタンを押す。

「ハイテクだなここは。」

「えぇ、先代が階段を登るのはめんどくさいと。」

「なるほど。」

なんだか納得してしまう。

次第に登っているエレベーターのスピードが落ちていく。

再びチンと音がし扉が開く。
長い廊下をデュナと一緒に歩くが、したには赤い絨毯が敷かれている。
それに薄暗い。

すると奥の方に両開きらしき扉が見えてきた。

そこに向かいデュナが両手で扉を開く。
そこはまぁ、威圧感たっぷりの部屋だった。シャンデリアに床は赤い絨毯。
天井の淵には金ピカのデザインが施されている。

「ラッグ様!いらっしゃいますか?」


その中には立派な執務用の机とかこれもまた威圧感のある椅子だ。でも、くるくる回る椅子。

「…回る椅子。」

「あぁ、邪神様…ラッグ様が拗ねた時とかはよく回られますね。」

「…へぇ、」

思っていた通り子供ぽいな。

椅子に座って部屋にいない邪神を大きな声を出して叫ぶな反応がない。

俺は机に向かって歩く。そこにはやりかけの書類やペンが転がっている。



その瞬間、上から物凄い殺気が伝わった。
その場から後ろに飛び去って刀を抜く。殺気を放った人物が降りてきた瞬間に首を狙って刀を振る。

そいつは避けて袖から出したらナイフを投げてくる。全て刀で弾く。

弾いてるいる間に接近したのか左側の顔にめがけて足が迫ってくる。それを左腕で止め、腹付近から刀を突く。それも寄けられ、俺の左腕を掴んで上に飛び上がる。脇から銃を抜き、天井に向かって打つ。

「わぁ!待て待て!」

慌てた声が天井から聞こえた。俺を攻撃してきた奴だ。

「いやぁ…強いねぇー君!」

対戦している時は暗くてあまり見えなかったがよく見てみると映像でみた、あのマヌケだった。


「…デュナに見せてもらった映像の……マヌケ」


「えっ?マヌケって何!?」




ーーーーーーーおまけーーーーー


「悪趣味コートって言ったけどデュナに貰ったのは捨てた。」

「えっ?」

「これはほんとに俺が来てたもの。」

「えっ…でも、名前が…」

「切り取っておいた。騙せてよかったよ」

「あーーーー!!!!」

頭を抱えて発狂したデュナだった。




しおりを挟む

処理中です...