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昼過ぎ、ステージイベントを観覧したあと、アリスはフローレンスと共に一度控え室で休憩を取った。日が高い間に移動を繰り返したせいか、足がだるくなり、少し睡魔に襲われそうになる。
「ふぁ……やっぱり昼は疲れますね。でも、ここまで何とか乗り切れました」
「そうそう、あんたよく頑張ってるわ。夜にピークを持ってくるためにも、今はちょっと休んでおきなさい」
フローレンスがそう言っていると、使用人がノックをして「エリック様が当直交代で控え室に戻ってこられました」と報告してくる。
アリスは「え、エリックが今どこ?」と声を詰まらせる。使用人曰く、「ちょうど警護を交替し、少しだけ休憩されるようです」とのこと。
「チャンスじゃない、アリス。ここでエリックに会わないと、夕方にもう一度会える保証はないわよ?」
フローレンスは声を潜めて囁く。アリスは「あ、そうですね……」と立ち上がるが、足元が少しふらつく。「昼間に動き回ったせいかな。寝るの嫌いなのに、どっと疲れが……」
「しっかりしなさいよ! ここが勝負ポイントかもしれないじゃない。ほら、私が付き添うわ」
フローレンスに支えられながら廊下へ出る。案内役が先導し、エリックがいるという休憩室へ向かうが、王宮内は広く、それなりに歩く距離がある。アリスは何とか踏ん張りながら、「エリックに伝えたいことがある」と意識を奮い立たせる。
---
休憩室の扉をノックすると、中からエリックの「どうぞ」という声が聞こえる。フローレンスがドアを少し開け、「アリスを連れてきた」とだけ告げ、アリスを通す。
「エリック……こんにちは。お疲れ様です」
「アリス……わざわざここまで?」
エリックは椅子に腰掛けてやや汗ばんだ額を拭いていたが、アリスが入室すると立ち上がろうとする。しかしアリスが「いいよ、そのままで」と手を振る。
「わたし、あなたが休憩してるって聞いたから、ちょっとだけ話したくて。大丈夫ですか、邪魔しちゃうかな」
「いや、構わない。……体調はどうだ? 昼のイベントはお前にとって慣れないだろう」
エリックは心配そうに訊ねる。アリスは微笑んで「少し疲れたけど、まだ大丈夫」と返す。フローレンスは「じゃあ私は外で待ってるわ」と気を利かせてドアを閉め、二人きりにしてくれた。
「ふぁ……夜ならわたし、もっと元気なのに。昼から動くって本当に大変なんですね」
「そりゃそうだ。寝るの嫌いとか言ってたけど、昼行動は別問題だから無理しすぎるなよ。……で、話って?」
アリスは緊張しながら椅子を借りて座る。エリックも向かいに腰を下ろし、少しの沈黙が流れる。外でフローレンスが耳を澄ませていそうだが、二人は気にしないようにする。
「……エリック、あなたが最近王宮で忙しくて、わたし……あんまり会えなくて寂しかったです。寝るのが嫌いな夜も、あなたがいないと空っぽみたいで……」
エリックは目を伏せる。「すまない。俺も護衛だけに甘んじていられる状況じゃなくなった。上官からの信頼もあり、色々任されるんだ」
「ううん、わたし、エリックが出世するのは応援してる。でも……」
言葉に詰まるアリス。わたしはあなたをどう想ってるか、どう伝えればいいのか――クライヴとの狭間で揺れる自分を説明するのは難しすぎる。
「……エリックがもし政略結婚とかで別の家に行ったら、もう夜更かしクッキー作りもできなくなっちゃうのかな。わたし、あなたと夜を分かち合ってきたから、そう考えると怖いです」
正直な気持ちが言葉になる。エリックは苦い顔で「分かるよ。でも、それが俺の将来の道なら仕方ないだろう」と吐き出す。
「仕方ないって……わたし、そんなの嫌です。あなたにいてほしいし、でもクライヴさまもわたしに想いを寄せてくれてるし……」
アリスの声が少し震える。エリックは瞳を細め、「クライヴと再婚約する可能性もあるんだろう?」と問いかける。アリスは唇を噛み、「そうかもしれないけど、まだ決められない」と呟く。
「わたし、本当はエリックともっと夜を過ごしたい。寝るのが嫌いな時間にあなたがいてくれたら安心だから。でも……あなたを引き止める権利がわたしにあるのかな」
「……権利なんて関係ない。お前がそう言うなら、俺は護衛として側にいる。だけど……お前がクライヴとの婚約を選ぶなら、俺の立場も変わるだろう。公爵家の令嬢になるなら、俺は簡単に夜更かしに付き合えなくなるかもしれない」
「っ……」
アリスの胸に痛みが走る。クライヴを選べばエリックの存在が遠ざかる、エリックを選べばクライヴの真摯な想いを裏切る――それが二者択一の現実だと突きつけられている。
「エリック……わたし、どうすれば……」
「それを俺に聞かれても困る。……お前が決めるんだ。俺はお前の幸せを第一に考えたいけど、正直……お前がクライヴと結婚するとなれば、見守るのは辛いかもしれない」
エリックの声は震えているが、決して声を荒らげないところが彼の不器用な優しさ。アリスは涙がこぼれそうになりながらも、「うう……わたし、明日の夜まで悩んでいいですか?」と冗談めかして言う。
「明日? ああ、今日がもう夕方近いから、明日にはバラの催しの夜……」
「そう。そこでクライヴさまにもちゃんと話をしようと思います。わたし、自分の気持ちをはっきりするために、もう一度あの方と夜の庭を歩くかもしれない」
エリックは苦い顔で頷く。「俺は警護任務で動くが、夜に時間が取れたらお前のもとへ行くつもりだ。……それが最後かもしれないけどな」
「最後……なんて言わないで。寝るのが嫌いなわたしにとって、夜にあなたがいない世界はあまりに寂しい」
言葉を詰まらせるアリス。エリックは少しだけ口元を歪め、優しい瞳でアリスを見つめる。
「でも、いつかはお前も眠りを克服して、夜を普通に過ごせるようになるのかもしれない。そのとき俺の役目は終わるんだろう。そう思うと、複雑だな」
二人の間に重苦しい沈黙が落ちる。侍女が控え室の外で気を利かせて待っているのが遠く感じるほど、二人は自分たちだけの世界に浸っている。
やがてエリックが「そろそろ俺は持ち場に戻らないと」と腰を上げる。アリスも立ち上がり、「ごめんなさい、引き止めちゃって」と頭を下げる。最後にエリックは短く「……大丈夫だ」と言うが、その言葉には切なさが滲んでいた。
(わたし、本当に決めなくちゃ……)
そう思いながら部屋を出ると、フローレンスが遠巻きに待っていて、アリスの顔を見て「だいぶ落ち込んでるわね」と囁く。アリスはうなずき、「でも、話せてよかった。あと一歩、がんばるしかない」と答える。
夕方になればバラ園が少しずつライトアップの準備を始め、夜の舞踏が近づいてくる。寝るのが嫌いでも、今夜は眠らずに全力で挑む――アリスの心は、エリックとクライヴの間で大きく揺れながらも、最終的な答えを出す覚悟を固めつつあった。
「ふぁ……やっぱり昼は疲れますね。でも、ここまで何とか乗り切れました」
「そうそう、あんたよく頑張ってるわ。夜にピークを持ってくるためにも、今はちょっと休んでおきなさい」
フローレンスがそう言っていると、使用人がノックをして「エリック様が当直交代で控え室に戻ってこられました」と報告してくる。
アリスは「え、エリックが今どこ?」と声を詰まらせる。使用人曰く、「ちょうど警護を交替し、少しだけ休憩されるようです」とのこと。
「チャンスじゃない、アリス。ここでエリックに会わないと、夕方にもう一度会える保証はないわよ?」
フローレンスは声を潜めて囁く。アリスは「あ、そうですね……」と立ち上がるが、足元が少しふらつく。「昼間に動き回ったせいかな。寝るの嫌いなのに、どっと疲れが……」
「しっかりしなさいよ! ここが勝負ポイントかもしれないじゃない。ほら、私が付き添うわ」
フローレンスに支えられながら廊下へ出る。案内役が先導し、エリックがいるという休憩室へ向かうが、王宮内は広く、それなりに歩く距離がある。アリスは何とか踏ん張りながら、「エリックに伝えたいことがある」と意識を奮い立たせる。
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休憩室の扉をノックすると、中からエリックの「どうぞ」という声が聞こえる。フローレンスがドアを少し開け、「アリスを連れてきた」とだけ告げ、アリスを通す。
「エリック……こんにちは。お疲れ様です」
「アリス……わざわざここまで?」
エリックは椅子に腰掛けてやや汗ばんだ額を拭いていたが、アリスが入室すると立ち上がろうとする。しかしアリスが「いいよ、そのままで」と手を振る。
「わたし、あなたが休憩してるって聞いたから、ちょっとだけ話したくて。大丈夫ですか、邪魔しちゃうかな」
「いや、構わない。……体調はどうだ? 昼のイベントはお前にとって慣れないだろう」
エリックは心配そうに訊ねる。アリスは微笑んで「少し疲れたけど、まだ大丈夫」と返す。フローレンスは「じゃあ私は外で待ってるわ」と気を利かせてドアを閉め、二人きりにしてくれた。
「ふぁ……夜ならわたし、もっと元気なのに。昼から動くって本当に大変なんですね」
「そりゃそうだ。寝るの嫌いとか言ってたけど、昼行動は別問題だから無理しすぎるなよ。……で、話って?」
アリスは緊張しながら椅子を借りて座る。エリックも向かいに腰を下ろし、少しの沈黙が流れる。外でフローレンスが耳を澄ませていそうだが、二人は気にしないようにする。
「……エリック、あなたが最近王宮で忙しくて、わたし……あんまり会えなくて寂しかったです。寝るのが嫌いな夜も、あなたがいないと空っぽみたいで……」
エリックは目を伏せる。「すまない。俺も護衛だけに甘んじていられる状況じゃなくなった。上官からの信頼もあり、色々任されるんだ」
「ううん、わたし、エリックが出世するのは応援してる。でも……」
言葉に詰まるアリス。わたしはあなたをどう想ってるか、どう伝えればいいのか――クライヴとの狭間で揺れる自分を説明するのは難しすぎる。
「……エリックがもし政略結婚とかで別の家に行ったら、もう夜更かしクッキー作りもできなくなっちゃうのかな。わたし、あなたと夜を分かち合ってきたから、そう考えると怖いです」
正直な気持ちが言葉になる。エリックは苦い顔で「分かるよ。でも、それが俺の将来の道なら仕方ないだろう」と吐き出す。
「仕方ないって……わたし、そんなの嫌です。あなたにいてほしいし、でもクライヴさまもわたしに想いを寄せてくれてるし……」
アリスの声が少し震える。エリックは瞳を細め、「クライヴと再婚約する可能性もあるんだろう?」と問いかける。アリスは唇を噛み、「そうかもしれないけど、まだ決められない」と呟く。
「わたし、本当はエリックともっと夜を過ごしたい。寝るのが嫌いな時間にあなたがいてくれたら安心だから。でも……あなたを引き止める権利がわたしにあるのかな」
「……権利なんて関係ない。お前がそう言うなら、俺は護衛として側にいる。だけど……お前がクライヴとの婚約を選ぶなら、俺の立場も変わるだろう。公爵家の令嬢になるなら、俺は簡単に夜更かしに付き合えなくなるかもしれない」
「っ……」
アリスの胸に痛みが走る。クライヴを選べばエリックの存在が遠ざかる、エリックを選べばクライヴの真摯な想いを裏切る――それが二者択一の現実だと突きつけられている。
「エリック……わたし、どうすれば……」
「それを俺に聞かれても困る。……お前が決めるんだ。俺はお前の幸せを第一に考えたいけど、正直……お前がクライヴと結婚するとなれば、見守るのは辛いかもしれない」
エリックの声は震えているが、決して声を荒らげないところが彼の不器用な優しさ。アリスは涙がこぼれそうになりながらも、「うう……わたし、明日の夜まで悩んでいいですか?」と冗談めかして言う。
「明日? ああ、今日がもう夕方近いから、明日にはバラの催しの夜……」
「そう。そこでクライヴさまにもちゃんと話をしようと思います。わたし、自分の気持ちをはっきりするために、もう一度あの方と夜の庭を歩くかもしれない」
エリックは苦い顔で頷く。「俺は警護任務で動くが、夜に時間が取れたらお前のもとへ行くつもりだ。……それが最後かもしれないけどな」
「最後……なんて言わないで。寝るのが嫌いなわたしにとって、夜にあなたがいない世界はあまりに寂しい」
言葉を詰まらせるアリス。エリックは少しだけ口元を歪め、優しい瞳でアリスを見つめる。
「でも、いつかはお前も眠りを克服して、夜を普通に過ごせるようになるのかもしれない。そのとき俺の役目は終わるんだろう。そう思うと、複雑だな」
二人の間に重苦しい沈黙が落ちる。侍女が控え室の外で気を利かせて待っているのが遠く感じるほど、二人は自分たちだけの世界に浸っている。
やがてエリックが「そろそろ俺は持ち場に戻らないと」と腰を上げる。アリスも立ち上がり、「ごめんなさい、引き止めちゃって」と頭を下げる。最後にエリックは短く「……大丈夫だ」と言うが、その言葉には切なさが滲んでいた。
(わたし、本当に決めなくちゃ……)
そう思いながら部屋を出ると、フローレンスが遠巻きに待っていて、アリスの顔を見て「だいぶ落ち込んでるわね」と囁く。アリスはうなずき、「でも、話せてよかった。あと一歩、がんばるしかない」と答える。
夕方になればバラ園が少しずつライトアップの準備を始め、夜の舞踏が近づいてくる。寝るのが嫌いでも、今夜は眠らずに全力で挑む――アリスの心は、エリックとクライヴの間で大きく揺れながらも、最終的な答えを出す覚悟を固めつつあった。
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