終わった世界でただ嘆く

ダンジョン

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第32話 きっと頭が腐っていたのだろう

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 傘づくりは、難航を極めた。
 技術が足りなかった、素材が足りなかった。

 色々と足りなかった。
 
 途中から、頭がどうにかしていたのだろう。
 なんで、金属にコンクリを刺して傘を作ろうと思ったのか?

 今でもさっぱり分からない。
 きっと頭が腐っていたのだろう。
 
 異形化した右手を利用すれば、持ち上げたりすることもできなくは無いだろう。
 でも、それだと圧倒的に使いづらい。
 
 そもそも、金属にコンクリを刺したものを傘と呼んでいいのか?
 傘というより、鈍器といった方がいいのではないのか?

 確かに日光は防げるのかもしれない。
 だが、圧倒的に使いづらい。

 その一言で、全てが瓦解する。

 昼間に外出する場合、必ず持って行かないといけないものだ。
 それなのに、圧倒的な重量と持ち運びにくさ。

 どうかしているとしか思えない。

 疲れていたのか?
 疲れていたんだろう。

 材料を改めて考えて、コンクリと金属はやめにすることにした。
 扱いやすさなども考え、耐久性は多少は下がるかもしれないが木材と布を使うことにした。
 
 そして、材料集めを再開する。
  
 布は地下施設内では集めようが無いから、木材を探す。
 棚とかを解体して、再利用して木材にしていく。

 こういう時には、異形化した右手は使いづらい。
 威力が高すぎるのだ。

 私は解体したいのであって、壊したい訳では無い。
 左手だけを使っての解体作業は骨が折れたが、時間だけは十分にあったのでゆっくりとこなした。

 そして、木材を集め終わった後、これを骨組みに加工する。
 もちろん、技術は一切無いので力技で何とかする。

 持ち手と骨組みの部分は、木を叩いて成型する。
 
叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて。叩いて、叩いて、叩いて、叩いて
叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて。叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて。叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて。叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて。叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて。叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて、叩いて。

 出来上がったのは、木材の残骸だった。
 叩いて成型は、不可能だった。

 諦めて、木を削って地道に成型することにした。
 すべてを同時に作るのも無理っぽいので、各部分に分けて成型する。

 その作業が夜まで続いた。
 途中で作業を切り上げて、布の捜索に移る。

 木材加工は、いつでも出来るが、地下施設内に存在しない布は取ってくるしかない。
 危険ではあるが、こればっかりはどうしようも出来ない。

 危険を避けるためには、さらなる危険に飛び込まざるを得ないのだ。

 そして、私は地下施設を出て布の捜索を始めた。
 
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